ときどき、ホットミルクが飲みたくなる人生

極大級マイソン

第10話「圧倒的辛辣」

「やあ太陽くん、収穫はどうだった?」
「黒イルカはイカガワシイらしいぞ」
「彼女は容姿に反して会話の内容がアレだけど、他人には協力的だし、きっと君の力になってくれると思ったんだ」
「だとしても相手を選べよ! 何だ、『白イルカを黒イルカに変える能力』って!?」
「乙女チックで可愛いとは思わない?」

 そういえばこいつはキチガイだったな。キチガイに常識を語っても通じるはずがない。

「もういいよ。とりあえず美山とは、放課後会う予定にしたから」
「そうか。僕は放課後、部活があるから顔を出せないんだ、ごめんね」
「全く使えない奴だな。死ねば良いのに」
「ちょっと辛辣過ぎやしないかなぁ!?」

 シナビが使えないと知った俺は、用は済んだとばかりに席に腰掛ける。空気椅子で。
 午後の授業が始まり、数時間。あっという間に放課後になった。

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