チート特典スキルは神より強い?
第53話 実家へ5
朝。俺はベッドから起き上がり支度をした後、俺は宿屋の一階へ降りた。一階のレストラン入り口では朝食を食べるために大勢の人が並んでおり、中はもう食事をし終わった客や今から食べ始める客で一杯になっていた。だがレストランはかなり広く、おしゃれな白と赤の布が被ったテーブルは周りに空間がありそのため人は大勢だが混みあっていたりわしていなかった。
ところで今、思ったのだがこのレストランに大勢の宿泊客がいるということ自体かなり驚きだ。この宿屋は決して安くない。そして昨日、部屋を予約した時に少し見ていたのだが、一番下のクラスの部屋でさえ一泊3白銀貨を必要としていた。これはかなりというより異常なほど高い。勿論、この宿屋が高級で質も良いからということもあるだろうが、これは少し高すぎだと思う。
『おはよう….』
大きな丸テーブルに座って食事をとるアリスとジーク。二人の顔色は悪く、とても疲れているように見えた。挨拶もこの通り。
「あれ? 二人共どうしたんですか?」
するとゼレシアが俺の隣からそう言った。ゼレシアはいつも通りのテンションで特に変わりは無いようだ。昨日は大きな音を出したというのにそういえば誰もあの後俺の部屋には来なかったな。
「なんかちょっとベッドの寝心地が悪くて眠れなかった…」
あのベッドが寝心地悪い? 俺は結構良いと思ったのだが、少し柔らかすぎたか? それとも少し沈みすぎ? 理由は分からないが、二人にベッドが合わないとは少し残念だ。だが、ゼレシアはいつも通りでというよりも今日は少し元気が良いように感じる。俺と同じであのベッドが気に入ったんだな。
「少しベッドが柔らかすぎた。というより部屋が豪華過ぎて眠れなかったわ」
首を手で揉みながらそう言ったアリス。俺も以前まではそこまで高級なベッドや部屋で寝たことが無かったので急に身の回りにあるものを変えて少し高いものにすると体がだるくなったりしたのをよく覚えている。
その数十分後。この場に全員が集まった。どうやらアリスとジーク以外はいつもと同じ、平常のようだ。俺、アリス、ジーク、ゼレシアはもう既にその時には食事を終わらせていたのだが、今日からはもう魔物を倒しながらでは無く、そのまま俺の実家へ直行すると皆に話す必要があったので俺は朝食をもう済ましている3人に部屋へ戻るのを待つように言った。
「ということはもう今日からはアウルの実家へ直行ということですか?」
「そういうことだ」
アリスが昨日言った通り、今思えば特訓や魔力制御など、どこでもできる。それに俺は実家に帰った後すぐに少しの間、眠っていた機械をまた使えるようにしないとならない。そうとなると確かにゆっくりと魔物を狩りながら実家に帰る時間が無い。
その後、俺達は宿屋を出て今、やっと俺の実家の前まで来ることが出来た。
「これがアウルの実家ね」
「何というか想像していたのと違うな」
「もっと荒々しく、魔物が家の周りを一日中囲んで中にいる人を狙っているような感じかと思いました」
いや、どんな家だよ、それ…。一日中魔物に囲まれていたら寝られないだろ。というよりもそれ、怖すぎだろ。
「あ、私もそんな感じのことを想像してました」
「そんなわけないだろ。さあ、行くぞ」
コン、コン。
俺は家の扉をノックした。中からは少し物音が聞こえてくる。そして一人の足音がこちらへ近づき、その音が扉の前で止まると扉が開いた。家から出てきたのは母のネムだった。
「あら? アウルじゃないの!」
母はとても嬉しそうだ。
「ただいま、母さん」
俺がそう言うと母は少し微笑み、その瞬間母の目線が俺の後ろへと流れて行った。
「お帰り。ところで今日は随分とたくさんの方が一緒なのね。どうやら友達がたくさんできたようね」
「ああ、ありがとう。紹介するよ。彼女は学院の友達のゼレシア」
「よ、よろしくお願いします」
するとゼレシアが母に頭を深く下げた。それに続き、ジークとアリスが自己紹介をし、母にお辞儀をした。
「よう、ネム。元気そうだね」
「あら、ロリ長じゃないの! お久しぶり!」
どうやら母とロリ長は前からの知り合いだったようだ。って、ロリ長?
「ロリ長では無い! 私にはベルという名前があるのだ。親子揃って妙なあだ名を付けおって」
「あら、アウルもロリ長の事をロリ長って言っていたのね!」
母はより笑顔になった。ロリ長は逆に不機嫌になり、顔を暗くしてしまったのだが、今はどうでも良い。って、俺達が起こしたことなのだが、今はそれよりも久しぶりにまた会えたことが嬉しい。実際はそこまでの期間、離れていたわけでも無いが、色々とあったのでかなり会っていないような気がする。
俺達は一先ず家の中へ招待された。
家の中に父の姿は無く、母は丁度昼ご飯の準備をしていた所だったのだろう。部屋中には懐かしい部屋の臭いと今、母が作っているスープの臭いがする。とても安らぐといった感じだ。
「ごめんなさい。今、バゼルは森で魔物を狩ってきてもらっているところなの。でも多分、もうすぐ帰ってくるわ」
「でもこの森って確か危険区域ですよね…」
「ええ、そうね。外ではそうなっているようだけど、そこまで危なくないし、この森にいる魔物はそこまで強くないわ」
「そこまで強くない。ですか…」
「そうね。でもこの森の魔物はほとんどが凄く美味しいのよ。それにアウルから新しい、魔物からの特別な材料の接種方法も教えてもらったし」
「魔物からの特別な材料の接種方法?」
「というと俺が前に教えた魔物のコアにある香辛料のことか?」
「そうそう。そのコウシンリョウってやつよ。それからお母さんたちも色々と調べてたくさん新しい料理を作ったんだから」
新しい料理? 母はかなり料理が上手い。楽しみだな
ところで今、思ったのだがこのレストランに大勢の宿泊客がいるということ自体かなり驚きだ。この宿屋は決して安くない。そして昨日、部屋を予約した時に少し見ていたのだが、一番下のクラスの部屋でさえ一泊3白銀貨を必要としていた。これはかなりというより異常なほど高い。勿論、この宿屋が高級で質も良いからということもあるだろうが、これは少し高すぎだと思う。
『おはよう….』
大きな丸テーブルに座って食事をとるアリスとジーク。二人の顔色は悪く、とても疲れているように見えた。挨拶もこの通り。
「あれ? 二人共どうしたんですか?」
するとゼレシアが俺の隣からそう言った。ゼレシアはいつも通りのテンションで特に変わりは無いようだ。昨日は大きな音を出したというのにそういえば誰もあの後俺の部屋には来なかったな。
「なんかちょっとベッドの寝心地が悪くて眠れなかった…」
あのベッドが寝心地悪い? 俺は結構良いと思ったのだが、少し柔らかすぎたか? それとも少し沈みすぎ? 理由は分からないが、二人にベッドが合わないとは少し残念だ。だが、ゼレシアはいつも通りでというよりも今日は少し元気が良いように感じる。俺と同じであのベッドが気に入ったんだな。
「少しベッドが柔らかすぎた。というより部屋が豪華過ぎて眠れなかったわ」
首を手で揉みながらそう言ったアリス。俺も以前まではそこまで高級なベッドや部屋で寝たことが無かったので急に身の回りにあるものを変えて少し高いものにすると体がだるくなったりしたのをよく覚えている。
その数十分後。この場に全員が集まった。どうやらアリスとジーク以外はいつもと同じ、平常のようだ。俺、アリス、ジーク、ゼレシアはもう既にその時には食事を終わらせていたのだが、今日からはもう魔物を倒しながらでは無く、そのまま俺の実家へ直行すると皆に話す必要があったので俺は朝食をもう済ましている3人に部屋へ戻るのを待つように言った。
「ということはもう今日からはアウルの実家へ直行ということですか?」
「そういうことだ」
アリスが昨日言った通り、今思えば特訓や魔力制御など、どこでもできる。それに俺は実家に帰った後すぐに少しの間、眠っていた機械をまた使えるようにしないとならない。そうとなると確かにゆっくりと魔物を狩りながら実家に帰る時間が無い。
その後、俺達は宿屋を出て今、やっと俺の実家の前まで来ることが出来た。
「これがアウルの実家ね」
「何というか想像していたのと違うな」
「もっと荒々しく、魔物が家の周りを一日中囲んで中にいる人を狙っているような感じかと思いました」
いや、どんな家だよ、それ…。一日中魔物に囲まれていたら寝られないだろ。というよりもそれ、怖すぎだろ。
「あ、私もそんな感じのことを想像してました」
「そんなわけないだろ。さあ、行くぞ」
コン、コン。
俺は家の扉をノックした。中からは少し物音が聞こえてくる。そして一人の足音がこちらへ近づき、その音が扉の前で止まると扉が開いた。家から出てきたのは母のネムだった。
「あら? アウルじゃないの!」
母はとても嬉しそうだ。
「ただいま、母さん」
俺がそう言うと母は少し微笑み、その瞬間母の目線が俺の後ろへと流れて行った。
「お帰り。ところで今日は随分とたくさんの方が一緒なのね。どうやら友達がたくさんできたようね」
「ああ、ありがとう。紹介するよ。彼女は学院の友達のゼレシア」
「よ、よろしくお願いします」
するとゼレシアが母に頭を深く下げた。それに続き、ジークとアリスが自己紹介をし、母にお辞儀をした。
「よう、ネム。元気そうだね」
「あら、ロリ長じゃないの! お久しぶり!」
どうやら母とロリ長は前からの知り合いだったようだ。って、ロリ長?
「ロリ長では無い! 私にはベルという名前があるのだ。親子揃って妙なあだ名を付けおって」
「あら、アウルもロリ長の事をロリ長って言っていたのね!」
母はより笑顔になった。ロリ長は逆に不機嫌になり、顔を暗くしてしまったのだが、今はどうでも良い。って、俺達が起こしたことなのだが、今はそれよりも久しぶりにまた会えたことが嬉しい。実際はそこまでの期間、離れていたわけでも無いが、色々とあったのでかなり会っていないような気がする。
俺達は一先ず家の中へ招待された。
家の中に父の姿は無く、母は丁度昼ご飯の準備をしていた所だったのだろう。部屋中には懐かしい部屋の臭いと今、母が作っているスープの臭いがする。とても安らぐといった感じだ。
「ごめんなさい。今、バゼルは森で魔物を狩ってきてもらっているところなの。でも多分、もうすぐ帰ってくるわ」
「でもこの森って確か危険区域ですよね…」
「ええ、そうね。外ではそうなっているようだけど、そこまで危なくないし、この森にいる魔物はそこまで強くないわ」
「そこまで強くない。ですか…」
「そうね。でもこの森の魔物はほとんどが凄く美味しいのよ。それにアウルから新しい、魔物からの特別な材料の接種方法も教えてもらったし」
「魔物からの特別な材料の接種方法?」
「というと俺が前に教えた魔物のコアにある香辛料のことか?」
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