チート特典スキルは神より強い?
第45話 調査5
「でも、あの博士ならありえる」
そうエイリは言った。あのように冒険者たちが密集している場所で大規模な工事などをしたら確実にばれてしまうと思うのだが、その博士とやらは可能であるらしい。
「ガイン博士なら魂術を使って大規模な工事を隠すことができるはずです」
「だが、大規模な工事を隠すと言っても、まずは風景、人除け、気配、音、振動、感覚、臭覚、など想像を絶するほどのものを隠さないといけないんだよ。もしそんなことが出来たとしたとしても、そんな強力な魔法は続かない。あとその博士、ガインっていうんだな」
「以外と普通の名前ね。もっと凄い名前なのかと思ってたわ…」
「ですが、もし建設用人形や科学者たちを別空間に移し、建設後にその建設した施設をもとの空間に戻すとしたらどうですか? …えっと、別空間なんて言ってもよくわかりませんよね。最初から詳しく説明し…」
別空間で施設を作るとしたら作業員やそれ用の人形を送り、作ることが可能かもしれないが、それだと建設後の施設を元のこの人がいる空間に移すということは出来ない。それにあの空間は別空間というよりは、別次元の同じ世界だ。違いは生物がいるかいないか。この次元で物を動かし、建設、破壊などを行うとする、別次元では全く同じ事が起こる。だが、別次元に何をしようとこの次元には一切影響は無い。
「うん、別空間は知っているよ。アウルも別空間に移動することができる」
「そうなんですか? 私はてっきり博士や施設の魔法学者の方々だけが別次元に移動することが出来るのかと思いました。アウルさん、凄い魔法使いだったんですね」
「まあ、そこまででは無いけどある程度の事は知っているつもりだよ。ということはそのガイン博士は別空間で建設した施設をこの空間に移すことが出来るということか?」
「いえ、正確には入れ替える…です。博士は魂術の次元や時間術を研究し、偶然そのような魂術があることを知ったんです。かなり発動条件の厳しい魔法ですが、とても強力な術に変わりはありません」
魂術。魔法とは全く違い、魔力を消費しないかわりに魂を使う術。要は禁術。だが、そんなに便利な事を出来る術なのだとしたら、俺も少しは使う方法を知りたいなと思ってしまうな。魔王の使う血術、ガインの魂術、和国が使うという忍術、ある程度まで精神を鍛えた者だけが使うことが出来るという氣術、そして俺達が使う魔法。もしかしたらこの世界には他にもいろんな術があるのではないだろうか。
そんな事を考えている内に、どうやら話は終わってしまったみたいだ。結論はこの印のどれかに研究と製造施設があるということだ。というわけで俺達は明日からこの地図にある印、全てを一つひとつ調べていく事になった。相当な時間と日を使いそうだ…。
俺はエイリをアリスとハクの部屋へ住ませるように頼んだのだが、余っている部屋が無いとのことでしぶしぶ俺はエイリを引き取ることになった。そして今、俺達は学院の地下、いわゆる俺、ロリ長、ゼレシア、セリーヌが住んでいる学院地下の図書館に着いた。
「アリスさんとハクさんの住んでいた宿屋も凄かったですがここはもっと広く、そして本に溢れていますね」
「ようこそ学院地下の図書館へ。私はこの学院の長を務める学院長のベルだ。君は?」
「エイリです」
「エイリ…。よろしく。で、ここにある本は全て上級以上の魔法の本だ。そして今、私達がいる場所の下の階にはここにいる4人の生活スペースがある」
「まだこの下に部屋ですか…。少し施設を思い出しますね」
「多分その施設よりは断然こっちの方が広いと思うが、まあ部屋はたくさん余っているから好きな部屋を使っていいよ」
「はい!」
「そういえば、アウル。君、最近本当によく女の子を連れて来るね」
「え? いや、別に偶然ですよ」
「へ~、偶然?」
「そ、そうですよ」
疑いの目でロリ長がニヤリとした顔で俺を見ている。最近こうやってロリ長からからかわれる事が多いな…。
「これは凄いですね…。一体、何部屋あるんですか?」
「一応14部屋ある。一部の部屋の中にあるトイレや風呂なども入れるともっとだと思う」
「す、凄いですね…」
「無駄に部屋が多いでござるからな」
そこでエイリは地下4階にひとまず泊まることになった。彼女はセリーヌと地下の温泉へ行くとのことなので、俺はその間に夕食の準備を。最初はゼレシアと二人だけで食べていたというのに、最近では俺を含めて4人。エイリを含めて5人。今日の食事も賑やかになりそうだ。
そうエイリは言った。あのように冒険者たちが密集している場所で大規模な工事などをしたら確実にばれてしまうと思うのだが、その博士とやらは可能であるらしい。
「ガイン博士なら魂術を使って大規模な工事を隠すことができるはずです」
「だが、大規模な工事を隠すと言っても、まずは風景、人除け、気配、音、振動、感覚、臭覚、など想像を絶するほどのものを隠さないといけないんだよ。もしそんなことが出来たとしたとしても、そんな強力な魔法は続かない。あとその博士、ガインっていうんだな」
「以外と普通の名前ね。もっと凄い名前なのかと思ってたわ…」
「ですが、もし建設用人形や科学者たちを別空間に移し、建設後にその建設した施設をもとの空間に戻すとしたらどうですか? …えっと、別空間なんて言ってもよくわかりませんよね。最初から詳しく説明し…」
別空間で施設を作るとしたら作業員やそれ用の人形を送り、作ることが可能かもしれないが、それだと建設後の施設を元のこの人がいる空間に移すということは出来ない。それにあの空間は別空間というよりは、別次元の同じ世界だ。違いは生物がいるかいないか。この次元で物を動かし、建設、破壊などを行うとする、別次元では全く同じ事が起こる。だが、別次元に何をしようとこの次元には一切影響は無い。
「うん、別空間は知っているよ。アウルも別空間に移動することができる」
「そうなんですか? 私はてっきり博士や施設の魔法学者の方々だけが別次元に移動することが出来るのかと思いました。アウルさん、凄い魔法使いだったんですね」
「まあ、そこまででは無いけどある程度の事は知っているつもりだよ。ということはそのガイン博士は別空間で建設した施設をこの空間に移すことが出来るということか?」
「いえ、正確には入れ替える…です。博士は魂術の次元や時間術を研究し、偶然そのような魂術があることを知ったんです。かなり発動条件の厳しい魔法ですが、とても強力な術に変わりはありません」
魂術。魔法とは全く違い、魔力を消費しないかわりに魂を使う術。要は禁術。だが、そんなに便利な事を出来る術なのだとしたら、俺も少しは使う方法を知りたいなと思ってしまうな。魔王の使う血術、ガインの魂術、和国が使うという忍術、ある程度まで精神を鍛えた者だけが使うことが出来るという氣術、そして俺達が使う魔法。もしかしたらこの世界には他にもいろんな術があるのではないだろうか。
そんな事を考えている内に、どうやら話は終わってしまったみたいだ。結論はこの印のどれかに研究と製造施設があるということだ。というわけで俺達は明日からこの地図にある印、全てを一つひとつ調べていく事になった。相当な時間と日を使いそうだ…。
俺はエイリをアリスとハクの部屋へ住ませるように頼んだのだが、余っている部屋が無いとのことでしぶしぶ俺はエイリを引き取ることになった。そして今、俺達は学院の地下、いわゆる俺、ロリ長、ゼレシア、セリーヌが住んでいる学院地下の図書館に着いた。
「アリスさんとハクさんの住んでいた宿屋も凄かったですがここはもっと広く、そして本に溢れていますね」
「ようこそ学院地下の図書館へ。私はこの学院の長を務める学院長のベルだ。君は?」
「エイリです」
「エイリ…。よろしく。で、ここにある本は全て上級以上の魔法の本だ。そして今、私達がいる場所の下の階にはここにいる4人の生活スペースがある」
「まだこの下に部屋ですか…。少し施設を思い出しますね」
「多分その施設よりは断然こっちの方が広いと思うが、まあ部屋はたくさん余っているから好きな部屋を使っていいよ」
「はい!」
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「え? いや、別に偶然ですよ」
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疑いの目でロリ長がニヤリとした顔で俺を見ている。最近こうやってロリ長からからかわれる事が多いな…。
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