なんでも【美少女化】するスキルでハーレム作ります ~人も魔物も無機物も俺も!?~

八木山蒼

幕間 故郷の村で

 森の街の小さな道具屋、セイの実家にて。

「い、いらっしゃい、ませー……」

 小さな看板娘がふりふりの服で接客する。顔を真っ赤にして恥じらい、その姿が人気となり道具屋は繁盛していた。

「はい、ありがとうございました! またお越しくださいねー」

 カウンターで切り盛りをするのはこれまた若い少女。ぱっと見は店主の娘が店番をしているように見えただろう。
 だが実際にはふりふり服の看板少女がこの店の店主であり、会計をするその姉のように見える少女はその妻である。

「……って聞いたんだけど、ホントなの?」

 道具屋を訪れた女性客が姉の方に尋ねる。女性は幼い少女を連れていて、噂を聞いて店を訪れたらしかった。
 カウンターの女性、セイの母は特に隠すこともしなかった。

「そうなのよー、私の息子がなんかね、びしょうじょか? ってスキル持ってて、それで私たちをこの姿にしてくれたのよー! そっちの子が私の夫ね」

「か、母さん! ばらさないでくれ、余計に恥ずかしい」

「あらーかわいいわよ? ねっ、かわいいでしょーこの子!」

「そうね、たしかにかわいいわね。あなたもそう思うわよねーリックス?」

「も、もちあげるな! おろせ! まったく……どーじょーはするがな」

「いやー孝行息子を持ったわー。あっ、ご注文なんでしたっけ?」

「それじゃロープとネットを。頑丈なのとそうでもないの1個ずつお願いするわ」

「はいはーい」

 なにげなく買い物を済ませ、女性と幼女は去っていった。



 その後街外れで、女性……アルパと幼女リックスは話し合う。

「どうやら女にも【美少女化】スキルは通用するみたいね。念のためセイ・ブルームの周辺を調べて正解だったわ」

「フン……きさまもおれとおなじように、こどもにされていればよかったものをな」

「あら、そんなことを言っていいの? 私までやられちゃったら元に戻れる望みが減る一方よ」

「ぐぬ……しかしおそるべきやつだセイ・ブルーム、よもやみずからのちちおやにまで、あんなことをしているとは」

「存外まんざらでもなかったりして? うふふ……いずれにせよ、これで私が行けば解決ってわけでもなくなったわね」

「そうだな……やつはみかたをふやしつづけているらしい、やはりあのすきる、あなどれん」

「そうね。ま、ひとまず私たちもベナスの街に向かいましょうか。セイをどうやって誘拐するかは道中考えましょ。よいしょ」

「か、かつぐな! おろせ!」

「あら、じゃあベナスまで歩く? その小さな体で? 大変よー」

「……う~」

「子供は素直が一番! それじゃしゅっぱーつ」

「こどもよばわりするなっ!!」

 謎の2人組は森の街を去っていった。

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