話題のラノベや投稿小説を無料で読むならノベルバ

青春ゲーム!

天海愛米

8章 集団リンチはやめましょう



━━人は、何故争うのか。
この世界では、どれだけ小さくても、日々争いが絶えない。

それは、国を懸けた戦争でも、友達同士の些細な喧嘩でも。

人は、群がる生き物だ。
一人では何もできない。
だからこそ、群がる。

では次に、何故群がるのかについて考えよう。

例えば、ある学校で一人の女子が大勢のクラスメイトにいじめられている。

その中心的存在の人を始め、他の輩は笑って見るばかり。止めようとする者など誰も居ない。

もうお分かりだろう。
人が何故群がるのか。何故争うのか。それらは全て『自分達の為』である。

幾多の兵器を使い他国を滅ぼせば、自分達への危険性は無くなる。
誰か一人を犠牲にすれば、自分は嫌な思いをしない。

人は、自分の為に生きている。


━━だからって、どうして私なんだよっ……!



「おっはー!英治っち!」
「朝からテンション高いな……。てかその略し方は無いわ」

最近キララとよく会うな。近所に住んでいるのか?

「じゃー、英っち!」
「いやなんか不自然だな」
「んじゃ~、エッ……」
「やめろ!お前絶対言いたいだけだろ!」

俺のツッコミを受けて、いつものキララに戻った。
「なんですか英治さん。せっかく愛称で呼んであげたのに」
「どこが愛称だ!俺の存在を変態にするな!」
「まあまあ落ち着いてください」
「落ち着けるかよ」

「妹さんの件、どうなったんですか?」
「まだ進展無しだな」
「……そうですか」
なんだコイツ。やけに素直だな。
てかそれ以上に、情緒が不安定すぎる。

「まあ、皆で力を合わせればなんとかなりますよ!」
「ああ、そうだな。ありがとう」

そしてキララは、笑顔を見せた。
こいつも、普通にしてれば可愛いのにな。


「英治くん!あの後、私達で色々考えたんだけどね」

如月が目を輝かせて言う。
続いて片峯。
「言質取ったりして、今の状況も調べてみたら、判ったことは3つ」
「おお!ありがとな」
 
「まず、レミちゃんをいじめているのは、彼女と同じクラスの3人を中心とした、一つのグループだという事」

一つのグループ。

「そして、そのきっかけは、レミちゃんにも関係してるらしいんだよね」

レミも関係。

「と、言うと?」
「詳しくは分からなかったけど、レミちゃんに何かの感情を抱いてるらしいね」

「そして、もう一つ」

「その人達は、明後日、何かとんでもないことをするかもしれない」

「……なるほど。貴重な情報だな」
……………。

しばらくして、宮原が口を開く。
「ど、どうするの?その子達の計画は分かってるんだし、何か対策を……」
「そうだな。よし、ありがとうみんな。ここからは俺がやらなきゃな」

「今に見てろよ。うちのレミをいじめた代償、償って貰うぞ」



そして私は、今日も嫌がらせを受けていた。
いつもは気にしなかった。だけど今日は違う。

私の、お気に入りのペンが。
━━折られた。捨てられた。

「はははっ!そこに置いてあるのがいけないんだよ!」
「そうだよ、危ないだろが!」

━━黙って俯く私。
そこに、朱里が歩いてきた。

「どうした?何か言えよ」
「……………」

ドンッ!

いきなり壁を蹴る朱里。
「何とか言えっつってんだろ!!」
「………っ!」
黙ったまま走り去る私。

「あーあ。どっか行っちゃったよ」
「ほっとけ。全部アイツが悪いんだし」



━━そうだ。
悪いのは、全てアイツだ。

私とレミは、小学校時代からの付き合いであり、入学した当初もよく一緒にいた。

最初は、いつもと何ら変わり無い、平和な日常だった。

それが変わったのは、1年前。
二年生に昇級し、クラスも離れてしまった私は、ある噂を耳にした。

『ねえねえ、聞いた~?』
『えー、何?』
『6組の塩浦さんっているじゃん』
『レミね。それが?どうしたの?』

普通の女子同士の会話。
だが、レミと言う名前が出ては、聞かずには居られない。

『2組の夏樹くんに告られたんだって!』
『へー。それで結果は?』

成澤夏樹。顔も性格も良くて、男子からも女子からも支持を得ていて━━そしてなにより、私の元カレだ。
 
そしてレミも、この学年の中では人気がある方だし、夏樹となら釣り合うだろう。

『それがさ、フラれたって!』
『えー!そうなの?』

━━フラれた?

『なんだか「私は誰とも付き合う気は無いから」って、速攻で断ったって』
『へー、けどレミもモテるからね』
『確か夏樹くんって前、前浪さんと付き合ってなかったっけ』
『そうだった。レミと朱里も仲良かったしね』
『なんだか複雑だね~』

気がついたら私は、レミの元へ駆け寄っていた。

『レミ!』
『?……朱里か。どうしたの?』
『あんた、夏樹の事フったって本当?』

するとレミは、あっさりと言い放った。

『そうだよ?それがなにか?』
『何かって……』
『元々誰とも付き合う気無いし、別に夏樹くんの事好きじゃないし』
『………っ!』

『……分かったよ』

そして、二年生の後半。
『ねぇ聞いた?塩浦さん、愛菜ちゃんのペン捨てたらしいよ』

……愛菜?
愛菜は、私とは二年生になってから友達になった。内面は少し悪かったが、そこまでじゃ無かった。

『なんか、ムカつくから言ったら、ペンを投げてきたんだって』
『そうなんだ』
『で、それに怒ったレミちゃんがそのペンを折って捨てたんだって』

━━それだけではない。
他にも、一人の女子にバケツの水を掛けたり、机に悪口を彫ったりと、素行が悪かった。

たった1年で、どうしてこんなに変わったんだろう。
━━それに。
私の周りの大事な人を傷つけた罪、償って貰わないとね。

そう、心に決めた。



今日も疲れたな。
そういやレミが帰って来ていないが……どうしたんだろう?

━━30分後。

(マジでどうしたんだ?)
……まさか。

俺は、レミを探しに行った。

やがて、近くの公園にレミの姿を見つけた。

「なにしてんだレミ!心配しただろ……どうした?」
様子がおかしい。
いつものレミじゃ絶対に見せないような顔だった。

やがて、
「う……うぐっ、うぁあ……」
耐えきれなくなり、泣き出してしまった。

「ど、どうしたレミ!」
「お、お兄ちゃんから貰ったペン……折られて、捨てられて……」
「……何?」

━━そう。

それは、1年前、レミの誕生日に俺が買ったペン。

限定の品で、残りわずかでも、やっと入手した代物。

そんな物を、いとも簡単に壊されて、挙げ句捨てられたと言えば、いくらレミでも耐えられないだろう。
「ご、めん……っ!お兄ちゃん、ごめん……」

「……………」

人は、何故群がって争うのか。
そんなもの、決まっている。

自分の為だ。

「大丈夫だ。任せとけ」
俺はレミの肩に手をやり、言った。


覚悟しとけよ。
容赦はしない。

俺の持てる力全てを使って、テメェらをブッ潰す!

「━━仕返しくらいしても、バチは当たらないよな」


はぁーぁあゃなはなわ。
━━すみません。ふざけました。
いよいよ次回、レミと朱里の戦いに決着が着きます!
いつも通り笑えて、泣けて(?)、面白い展開にしたいと思います!

皆さん、応援よろしくお願いします。

なんか忘れてる気がするなぁ。
まぁいいか。

「青春ゲーム!」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「恋愛」の人気作品

コメント

  • とろろ

    うぽつです。
    女子の嫉妬って怖い((((;゜Д゜)))

    0
コメントを書く