チートな神候補が行く異世界珍道中

ぐれむりん

プロローグ

“君に選択肢を与えよう”

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私の名前は荒神夜兎、男のような名前だが歴とした何処にでも居る普通(と思っているのは本人だけで、周りからの認識は廃スペックの完璧超人)の女子大生だ!

私は今夢を見ている、夢の中の私は大学の課題と戦っているようだ。

さすが私、夢の中でも勉強とは天晴れだ。

『……やt…』

ふと、誰かに呼ばれた気がして横を向くと<何か>が居た。

全体的にもやがかかったような人形ひとがたの<何か>、それは私が見ている事に気が付くと、こちらに話し掛けてきた。

『君は今の状況を理解してしているかい?』

「また唐突な質問だな、それで?理解とは?」

此処ここは君の夢の世界、つまり僕は君の夢の中に入り込んでいる。』

「ふむ、君は新手のストーカーか何かかね?」

『…』

どうやら<何か>は私の返しに呆然としているようだ。

『え、もう少し別の反応の仕方って無い?僕はこの仕事に就いてから同じ質問を何度も繰り返したけど、君の用な返しは初めてだ。』

「人様の夢に勝手に入り込んでる癖に態度が大きいストーカーだな。」

『いやストーカーじゃないから、僕は君にある提案をしに来ただけさ。』

「私に提案だと?まあ良いだろう、話を聞いてやるからそこに座りなさい。」

そう言って私は、紅茶とクッキーが置かれたテーブルに座る。

『君、落ち着き過ぎじゃない?それに、このテーブルセット何処から持ってきたのさ…』

「なに、私が落ち着いていられるのは此処が夢の中だと理解しているからさ。」

「それに私の夢なのだから、私の欲しいものを出して何が可笑しいのかね?」

『少なくとも一般の人間はパニックを起こして混乱するし、何より自分の夢の中であろうと此処まで自由には出来ないんだけどねぇ。』

ぬ、私を一般人では無いと申すか。

『君の場合は、常軌を逸する方ではないかな?』

ナチュラルに思考を読まれた、こ奴、一体何者。

『思考を読まれているのを判った上でふざけるのかい……、まあ良い話を戻そう。』

仕方がない、よきにはからえ。

『何で君が偉そうなのさ、このままでは話が進まないから質問は後にしてね。』

『では、定型文で。』

荒神あらがみ  夜兎やと様、この度は誠におめでとうございます、貴女様は厳正なる抽選の結果“異世界への転生の権利”を獲得しました。』

『よって、君に選択肢を与えよう』

『一つ:このまま異世界に転生する』

『二つ:転生を断り、この話や僕の事を忘れ目覚める』

『どちらでも好きな方を選んでくれ、ちなみに僕は、貴女様の様な“異世界への転生の権利”を手に入れた方への意思確認を行うナビゲーターです。』

成る程、取り敢えず言っていることは理解した、だが…

「話し方がキモい、絶望的な迄に敬語が似合わない。」

『何だよ何だよ、君もそう言うのかい、これでも昔と比べてかなり良くなったんだよ、全くもう最近の若い奴はこれだから…………』

どうやら軽く地雷を踏んだようだ。

『まあ良いや、とにかく君は“異世界への転生の権利”を手に入れた訳だが、どうする?』

「私に選択肢を与えるとは言っていたが、本当に私が選択する権利が有るのかい?」

『そりゃそうさ、嫌々異世界に行った所で、君からしたら拉致と変わらないし、何より楽しめないだろ?』

ふむ、話は判ったが何やらキナ臭い、こいつ何か隠しているな?さては…

「君は先程{定型文}と言っていたが、つまりは私の他にも異世界に行った人は居るわけだ、なのに更に私を連れて行こうとしている、君達の目的は何だい?」

  『おや?これまで選ばれた者達は喜んで異世界に行ったのだけど…理由は簡単だ“娯楽”だよ、僕達は君達がどういった行動をし、どう生きていくかを眺めて楽しむのさ、君達で言うとライトノベルやアニメが近いかな?』

やはり、嘘は言ってないけど詳しい事情を話す気も無かったな。

だが、この人生にも飽きていた所だからちょうど良い。

「成る程、では私は異世界に行くとしよう。」

『了〜解〜、異世界転生一名様入りまーす。』

「ちょ、こら待て軽すぎるだろ、おい!こらー!覚えてろよこの野郎ーーー!」

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