福袋 of 十人十色
風鈴
「数志、あれは何だ?」
烏の羽よりも真っ黒な髪の少年が言った。
「風鈴」
ふわふわした茶色い髪の少年―――数志―――は答えた。
「ふー…りん?何だそれは」
黒い少年はなにか宗教的な意味でもあるのか、と首を傾げた。
「それは違うぞ、ルルク。でも…何だっけな」
「おい。それでもお前は日本人か」
黒い少年―――ルルク―――は数志の答えに不満気に鼻を鳴らす。
「なんだよ!お前がちょっと頭いいからって…」
「僕の頭が優秀なのは当たり前だ」
「ほら、そういうとこが…!あっ、なんだっけ。今思い出しかけた!」
二人の子供がワイワイと話している時、涼しい風が二人を包み込んだ。
 
ちりん・・・ちりぃん・・・ちりん・・・・・・
 
ルルクと数志は音に聞き入った。
「綺麗な音、だな」
ルルクはまだ聞いていたいというように風鈴を見ながら言った。
「だろ」
相槌を打った後、数志はポンとこぶしで掌を叩いた。
「そうだ!この綺麗な音色を聴いて…夏を感じる…みたいな…」
しかし、自信がないのかだんだん尻すぼみになっていった。
「そうか。日本の夏に必須アイテム、夏の風物詩、ということだな」
流石一を聞いて十を知る少年ルルクだった。
「それにしても…随分と音が残るんだな」
よほど風鈴の音が気に入ったのか楽しそうに数志に話しかける。
「僕の部屋にも欲しくなってきた」
しかし、数志を見ると、彼が自分の顔を凝視しているのに気付いてたじろいだ。
次いで数志に手を掴まれると大きくのけ反った。
「ど、どどどどうした!?」
「 え゛」
数志は自分とルルクの手がしっかり繋がれているのを見てパっと手を離した。
そしてしどろもどろに話し出した。
「な、なんか…ルルクがどっか行きそうだったから…」
照れ臭そうに笑う数志。
「お前…どこでそんなテンプレな台詞を覚えてきたんだ!?」
一方、ルルクは柔らかい白い頬をりんごのように熟れさせて叫んだ。
「テンプレ?テンプレってなんだ?ただ…ルルクの声みたいに綺麗な音だなって
思っただけだ」
やはり天然だった。
ルルクは両手で顔を覆った。
「もういい…」
「?」
 
10歳の夏。
風鈴の一幕。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「数志、あれは何だ?」
烏の羽よりも真っ黒な髪の少年が言った。
「風鈴」
ふわふわした茶色い髪の少年―――数志―――は答えた。
「ふー…りん?何だそれは」
黒い少年はなにか宗教的な意味でもあるのか、と首を傾げた。
「それは違うぞ、ルルク。でも…何だっけな」
「おい。それでもお前は日本人か」
黒い少年―――ルルク―――は数志の答えに不満気に鼻を鳴らす。
「なんだよ!お前がちょっと頭いいからって…」
「僕の頭が優秀なのは当たり前だ」
「ほら、そういうとこが…!あっ、なんだっけ。今思い出しかけた!」
二人の子供がワイワイと話している時、涼しい風が二人を包み込んだ。
 
ちりん・・・ちりぃん・・・ちりん・・・・・・
 
ルルクと数志は音に聞き入った。
「綺麗な音、だな」
ルルクはまだ聞いていたいというように風鈴を見ながら言った。
「だろ」
相槌を打った後、数志はポンとこぶしで掌を叩いた。
「そうだ!この綺麗な音色を聴いて…夏を感じる…みたいな…」
しかし、自信がないのかだんだん尻すぼみになっていった。
「そうか。日本の夏に必須アイテム、夏の風物詩、ということだな」
流石一を聞いて十を知る少年ルルクだった。
「それにしても…随分と音が残るんだな」
よほど風鈴の音が気に入ったのか楽しそうに数志に話しかける。
「僕の部屋にも欲しくなってきた」
しかし、数志を見ると、彼が自分の顔を凝視しているのに気付いてたじろいだ。
次いで数志に手を掴まれると大きくのけ反った。
「ど、どどどどうした!?」
「 え゛」
数志は自分とルルクの手がしっかり繋がれているのを見てパっと手を離した。
そしてしどろもどろに話し出した。
「な、なんか…ルルクがどっか行きそうだったから…」
照れ臭そうに笑う数志。
「お前…どこでそんなテンプレな台詞を覚えてきたんだ!?」
一方、ルルクは柔らかい白い頬をりんごのように熟れさ
 
 
烏の羽よりも真っ黒な髪の少年が言った。
「風鈴」
ふわふわした茶色い髪の少年―――数志―――は答えた。
「ふー…りん?何だそれは」
黒い少年はなにか宗教的な意味でもあるのか、と首を傾げた。
「それは違うぞ、ルルク。でも…何だっけな」
「おい。それでもお前は日本人か」
黒い少年―――ルルク―――は数志の答えに不満気に鼻を鳴らす。
「なんだよ!お前がちょっと頭いいからって…」
「僕の頭が優秀なのは当たり前だ」
「ほら、そういうとこが…!あっ、なんだっけ。今思い出しかけた!」
二人の子供がワイワイと話している時、涼しい風が二人を包み込んだ。
 
ちりん・・・ちりぃん・・・ちりん・・・・・・
 
ルルクと数志は音に聞き入った。
「綺麗な音、だな」
ルルクはまだ聞いていたいというように風鈴を見ながら言った。
「だろ」
相槌を打った後、数志はポンとこぶしで掌を叩いた。
「そうだ!この綺麗な音色を聴いて…夏を感じる…みたいな…」
しかし、自信がないのかだんだん尻すぼみになっていった。
「そうか。日本の夏に必須アイテム、夏の風物詩、ということだな」
流石一を聞いて十を知る少年ルルクだった。
「それにしても…随分と音が残るんだな」
よほど風鈴の音が気に入ったのか楽しそうに数志に話しかける。
「僕の部屋にも欲しくなってきた」
しかし、数志を見ると、彼が自分の顔を凝視しているのに気付いてたじろいだ。
次いで数志に手を掴まれると大きくのけ反った。
「ど、どどどどうした!?」
「 え゛」
数志は自分とルルクの手がしっかり繋がれているのを見てパっと手を離した。
そしてしどろもどろに話し出した。
「な、なんか…ルルクがどっか行きそうだったから…」
照れ臭そうに笑う数志。
「お前…どこでそんなテンプレな台詞を覚えてきたんだ!?」
一方、ルルクは柔らかい白い頬をりんごのように熟れさせて叫んだ。
「テンプレ?テンプレってなんだ?ただ…ルルクの声みたいに綺麗な音だなって
思っただけだ」
やはり天然だった。
ルルクは両手で顔を覆った。
「もういい…」
「?」
 
10歳の夏。
風鈴の一幕。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「数志、あれは何だ?」
烏の羽よりも真っ黒な髪の少年が言った。
「風鈴」
ふわふわした茶色い髪の少年―――数志―――は答えた。
「ふー…りん?何だそれは」
黒い少年はなにか宗教的な意味でもあるのか、と首を傾げた。
「それは違うぞ、ルルク。でも…何だっけな」
「おい。それでもお前は日本人か」
黒い少年―――ルルク―――は数志の答えに不満気に鼻を鳴らす。
「なんだよ!お前がちょっと頭いいからって…」
「僕の頭が優秀なのは当たり前だ」
「ほら、そういうとこが…!あっ、なんだっけ。今思い出しかけた!」
二人の子供がワイワイと話している時、涼しい風が二人を包み込んだ。
 
ちりん・・・ちりぃん・・・ちりん・・・・・・
 
ルルクと数志は音に聞き入った。
「綺麗な音、だな」
ルルクはまだ聞いていたいというように風鈴を見ながら言った。
「だろ」
相槌を打った後、数志はポンとこぶしで掌を叩いた。
「そうだ!この綺麗な音色を聴いて…夏を感じる…みたいな…」
しかし、自信がないのかだんだん尻すぼみになっていった。
「そうか。日本の夏に必須アイテム、夏の風物詩、ということだな」
流石一を聞いて十を知る少年ルルクだった。
「それにしても…随分と音が残るんだな」
よほど風鈴の音が気に入ったのか楽しそうに数志に話しかける。
「僕の部屋にも欲しくなってきた」
しかし、数志を見ると、彼が自分の顔を凝視しているのに気付いてたじろいだ。
次いで数志に手を掴まれると大きくのけ反った。
「ど、どどどどうした!?」
「 え゛」
数志は自分とルルクの手がしっかり繋がれているのを見てパっと手を離した。
そしてしどろもどろに話し出した。
「な、なんか…ルルクがどっか行きそうだったから…」
照れ臭そうに笑う数志。
「お前…どこでそんなテンプレな台詞を覚えてきたんだ!?」
一方、ルルクは柔らかい白い頬をりんごのように熟れさ
 
 
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