胸ばっか見るんじゃない!

S.W

神と僕と貧乳ドジっ子美少女

神と現れてから次の日の朝、また神の声が聞こえてきた。

神「紘よ、本日から貴様きさまに、おんな魅力みりょくというものをおしえてやろう。」

紘「そういや、昨日もそんなこと言ってたね。じゃあ教えてみてよ。」

神「良かろう。駅に行き、改札出たところで待つがよい。」

紘「わかったよ。」

紘は、身仕度して学校の最寄り駅までやってきた。


紘「着いたよ!」

神「では、まずあの貧乳むすめを見よ!」

そう言うと、紘の首が勝手に動いて、女の子の方に向いた。

ショートヘアで、セーラー服を着た細身の可愛い女の子だった。

紘「かわいい子だね!」
神「左様さよう貧乳つつましいすがた、誠に素晴らしい!」
紘「それで、あの女の子がどうしたの?」

神「まぁ、見ていろ!」

女の子は、友達を見つけ駆け寄っていったが、

バタン!

何もないところで、転んだようだ。。。

紘「・・・」


転んだ女の子と同じ制服を着た友達らしい子が、駆け寄って行った。

女の子の友達N「さきさん、大丈夫ですか?」
咲「痛たたた。また転んじゃった。おはよう、のどかちゃん。」
のどか「おはようございます。」
咲「会場前に待ち合せでもよかったんだけど。」
咲の友達Y「咲ちゃんは、目を離すとすぐにどっかに行っちゃうじょ。」
咲「そうだね。。。優希ゆうきちゃん、おはよう!」
優希ゆうき「咲ちゃん、今日も嶺上開花リンシャンカイホウをバンバンキメるじょ!」

友達が揃ったようで、歩いていった。



神「あの貧乳むすめの特徴を理解したか?」

紘「ドジで、方向音痴ほうこうおんち?」

神「左様さよう。アレこそ、おんな魅力みりょくの1つ。『ドジっ子』である。」

紘「・・・」

神「さらに貧乳つつましいむねと完璧である。隣にいたのどかとかいう友人は巨乳さいあくだ。」


咲の友達ののどかは、大きく育った胸で、ピンク色のツインテールが特徴的な美少女だった。
どことなく、みずきに似て、ほんわかな感じもした。


紘「あののどかって子、巨乳でかわいいし。ほんわかな感じもいいよね!」

神「あの様なJ か Kサイズ もあるような巨乳もの、無用の長物である。20歳ハタチにはれてくるだろう。また優等生ゆうとうせい世間知せけんしらずであろう。
ただきさまタイプこのみであろう事は、承知しょうちしている。残念なことだ。」

紘「残念ってなんだよ。さきって子もかわいいと思うけど、のどかっ子もかわいいって思っただけだよ!」

神「まぁ、本日はきじょ魅力みりょくが分かっただけで、よしとする!では、さらばだ!」

神は、そう言い残して声が聞こえなくなった。

紘「相変わらず勝手なヤツだな。」

紘は、ウンザリした様子で学校に向かって行った。



放課後、紘は急に眠気に襲われて、机に伏せて寝ることにした。

すると、むっくり起きて

神「かみ降臨こうりんだ!」

神は、紘の身体からだを使い、話し始めた。


美波「島田?ん、またあんたか!!」

神「左様さよう。相変わらず貧乳うつくしいな美波よ!」

美波「どうでもええわ!」

と言いつつも、美波は嬉しそうである。

みずき「昨日の神さまですか?」

みずきが寄ってきた。


神「・・・。また巨乳きさまか!巨乳きさまに用はない、垂れきえろ!」

みずき「うふふっ。またそんな事言っても帰りませんよ!」


昨日の一件以来、みずきは神の発言には慣れたようである。

美波「また、みずきにひどい事言ってんの?いい加減にしいや!」

神「・・・」

神は何も言わず、話し始めた。


神「昨日さくじつと同じく恋愛授業を始めよう!」

みずき「楽しみです!」

神「・・・」

神は、何も言わず続けた。


神「美波よ、生理せいりは定期的に来ておるか?」

美波「アホっ、何言ってんねん!男子だんしが女子に聞く事ちゃうやろ!」

美波は、顔が真っ赤になって驚いた。

神「我は神である。気にせずともよい!」

美波「・・・」

聞いてくる人が意中いちゅうの男子の姿となると複雑な心境であった。

美波「ちゃんと毎月あるわ。」

神「ならばよいが。」

みずき「生理せいりが重要な話なんですね!」


みずきは興味津々きょうみしんしんで、ノートをとり始めた。

神「・・・」

神は話を続けた。


神「まず生理が定期的にくることは健康であるあかしではあるが、内容も重要である。」

美波「内容ってなんなん?」

神「生理は、医学の中で「生理と病理」、すなわち正常な状態と病的な状態という意味で使う。できれば「月経」という言葉を使うべきだが、生理が一般的であろう。健康的な月経は、25~40日の周期で、持続は3~7日間程度と言われている。」


カキカキ

みずき「私もそれくらいの周期です。」

みずきは、神が言ったことを全てノートにとり、そう答えた。

神「・・・」


神「また多少の痛みはあっても日常生活に支障はない程度で、量は30~160g程度で多少のかたまりはあっても良いとされている。この範囲からはずれている場合、基礎体温きそたいおんを測って、低温期ていおんき高温期こうおんきを区別する必要がある。」

美波「低温期ていおんき高温期こうおんきってなんなん?」


神「低温期とは、月経開始から次の排卵日までのことを指す。エストロゲン量が増加しており、体が低温の状態が続く。この低温期の終盤に急に体温が下がる日があり、この日が排卵日となる。」

カキカキ

みずきは、ノートを書き終えたようだ。

神「高温期は、排卵日から次の月経までの期間を指す。排卵して、黄体ホルモンが増える時期に体温が上昇する仕組みになっている。」

美波「ちょっと難しそうな話やな。。。」

みずき「大丈夫ですよ、美波ちゃん。後で一緒に復習しましょう!」

美波「みずき、ありがとうな。」


神「・・・」


神「低温期ていおんき高温期こうおんきが区別できないようなら、ホルモンのバランスが崩れている可能性がある。病院や診療所の産婦人科・思春期相談室・保健所・保健室などで相談すると良いだろう。生理痛(月経困難症)をがまんしている必要はないし、量が多い時にはそのままにしておくと貧血になることがある。また長期間バランスが崩れたままにしておくと、妊娠しにくくなったり、別の病気が隠されている可能性がある。」

カキカキ

みずき「勉強になります!」

神「・・・」


神「さて、生理が定期的にきていることを前提に話を進める。美波は、生理中に片方だけの乳首ちくびが痛くなったことはないか?」

美波「なっ、ないわ。。。たぶん。。。」

また、顔を真っ赤にして言った。

神「デマな話として聞いて欲しい。」

美波「なんなん?」

神「生理中に、乳首がれてなどして痛い場合、さらに刺激しげきを加えると、胸が大きくなるという話がある。」

美波「そうなん?胸が大きくなんの?」

美波の目がかがやいている。


神「いや、確証かくしょうはないのだが、おそらく都市伝説としでんせつだろうが、生理中に乳首を刺激する事で、女性ホルモンが胸に作用して、胸が成長するらしい。生理が定期的にきていれば、毎月片方ずつ胸が成長する機会チャンスがあるらしい。」


カキカキ

みずき「そんな経験ありますね。あれは痛いですよね〜」

美波「ホンマなんや〜」

美波は、ニヤニヤしている。


神「美波よ、今の話は都市伝説としでんせつと言っていいほどのデマであるから、鵜呑うのみするのではないぞ。もし片方の乳首が痛くなっても、触らずにそのままにしておくのだぞ。」

美波「わかった、わかった。」

美波は、全く聞いていないようであった。


神「では、本日はここまでとする。さらばだ、」

神は、そう言うともとのいちに戻って伏せた。

紘「あー、良く寝た!」

紘がそう言って、目覚めた。


紘「あれ、吉井さん。ご機嫌だね!何かいいことでもあったの?」

美波「なっ、なんもあらへんよ!じゃあ、また明日な!」

美波は、ようやく我に帰ったようだ。

紘「うん、じゃあまた明日!」

みずき「では、私も失礼しますね。島田君!」

そう言って、みずきはノートを閉じた。


紘「(放課後まで残って勉強なんて、やっぱり原田さんは凄いな。)じゃあね、原田さん。」

みずきに手を振って見送った。


続く。。。

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