デフォが棒読み・無表情の少年は何故旅に出るのか【凍結】

決事

23 魔物の二人は手強そうです

「……で、魔物は誰?」
「フーク、早く」
疑問が浮かんだ俺の上着の裾を引っ張り急かす。
え、でも魔物が誰か分からなきゃ……。
「魔物は大抵決まってる。何も言われなかったから、いつものメンバー」
俺は知らないのだけれど。
「ほら、アニセラ、フークこっち!」
もう随分先まで走っていったシータが手招きしている。
俺から手を離したアニセラと並行して背後を気にしつつ駆けた。
シータも走り出した俺たちを確認して、ついさっき集まっていた場所からさらに距離を取る。
少しだけ息を弾ませ立ち止まって振り返り見ると、二人の生徒が留まっていた。
「もしかして……あの二人が魔物?」
「正解! これやる度、ツツラとナイケが魔物の役に立候補するから定番なの」
ツツラは街を案内してくれた時に話したことがあるがナイケとは全然接していない。
ナイケ、彼は普段ツツラと共に行動することが多く、一番仲良くしているようだ。
シータ曰くよく分からない変な奴。
酷い言われようだ。
「やっぱり、どのペアよりも慣れてて、強い?」
この問いにはアニセラが答えてくれた。
「そう、かな。経験値はある。それに、連携がいい。ツツラが突っ走って、ナイケがフォローに、回る」
「それがお決まりのパターンだよね!」
シータも同意。
まだこの遊びに参加したことはないからどう作戦を練るべきか分からない。
こういう場合は先達者に教えを乞うのが一番だろう。

「アニセラ、シータ。なにか、いいアイデアないかな」

〜*〜*〜*〜*〜
ちょい他力本願系主人公……。
役に立たない男ですね。
フォローが着々と増えてきて、驚愕の至りです!
タグの魔王、が詐欺にならないよう話をさっさと進めていきたいですw
これからもよろしくお願いします
m(_ _)m

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