デフォが棒読み・無表情の少年は何故旅に出るのか【凍結】

決事

15 今日のことをご報告

ねえ、ゴルテのこと食べ物だと思ってる子がいたよ。
そう伝えると。
彼は耳を少し震わせた。
「私を食べようなどと……。笑わせる」
「うん。俺も笑いそうに、なっちゃった」
やれやれ、とでもいうように叩かれた。
爪をしまっている手が当たっても全然痛くないけれど。
「他の子も、ちょっと話しかけてくれたんだ」
その時、やはり俺を外から見下ろしている俺がいた。
既にどちらが自分なのか分からない。
しかし、俺に興味を持ってくれた人がいる、ということに喜びを感じている自分も、また自分。
今はそれで充分だ。
「で、唐突……急……もう。驚きなんだけれど、明日は休日なんだって」
今日の最後の授業で連絡されたそれはまたもや新入生の俺の為、だそうで。
実用的至上主義の彼女や、他に立候補してくれた物好きな生徒二人が街に行く際、案内をしてくれることとなった。
今から楽しみである。
「明日。街に行こう、と思うんだ。ゴルテはどうする?」
この建物の中を歩くのにも飽きたろう、と誘うが。
案の定、
「行かん。人間を怯えさせるのは本意ではない」
ときっぱり断られてしまった。
「そっか……」
予想はしていても残念な気持ちはあった。
「お前の……友人、との土産話を待っているぞ」
おやすみ、と顔を背けて寝る体勢に入った。

ゴルテと父さん、母さんの眼差しはよく似ていた。

〜*〜*〜*〜*〜
言い訳にもならない雑談。
更新遅れて申し訳ありません!
某ラノベの主人公・比○谷八幡の二次創作及びフォローしている小説の更新されたものを読み漁っておりました((
いやあ、楽しかったですが、文章のレベルが高くて凹みました……。
というわけで一念発起した今回でした。
はい、いつもと変わりませんでしたねそしていつもより短いですね。
次回をお楽しみに(強引

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