異世界奮闘、チート兄
登録
「ついでだし、ギルドに登録するか」
「ん?ああ、そうだな。しゃーねえ、俺が直々に登録作業してやるよ!」
頭を掻きながら、ギルマスは引き出しを漁る。
「確か4枚くらいならここにも……お、あった!」
そう言って取り出したのは4枚の灰色のプレートと紙。
「そいつに魔力を流せばギルドカードになるが、先にこいつを書いてくれ、名前だけでいいからよ」
そこには、戦闘スタイルや年齢などの項目もあった。
「他は空欄でいいんだな?」
「ああ、うちは脛に傷を持つ奴も多いからな、犯罪さえ犯さなきゃ基本誰でも入れるようにしてんだよ」
「へえ」
納得したように頷きながら、全員が書き終わったのを確認したクオは紙を渡す。
「よし、これでもう終わりだが、ギルドについての説明はいるか?」
「ああ、頼む」
「分かった。ギルドにはランクがある。S〜Eの6段階、Eはギルドカードがその灰色、Dは鉄、Cは銅、Bは銀、Aは金だな」
「Sは?」
「Sランクに決まった色はねえ。魔力に反応すると色が変わる鉱石を使ってるからな、その持ち主の魔力の色に変わるらしい」
「らしいってどういうことだ?」
「魔力の色なんつうもんを見れる奴なんてほぼいねえからな」
「んで、Bランクまでは現在自分がいるランクのクエスト10回、昇格するランクのクエストを三回分の功績を収めるとランクアップする仕組みだ。素行が悪い奴はBには上がれんがな」
「功績を収めるってことは、別にクエストを受けなくても上がる時があるのか?」
「緊急クエストなんかもあるからな、そう言うランク関係なく集まるクエストででかい功績残したりするやつがいるからな」
「Aランクには、功績に加え他のAランク以上の人2人からの推薦が必要だ。んで、Sランクはレベル上限に達していることが必須だ」
「上限?」
「ああ、256だな、なんでこんな中途半端な数字かは知らないが、ステータスは100、200でステータスの上昇率が変わり、マックスになった時に大幅に上がるからな。Sクエストには竜なんかを相手にするものもあるからな、それくらいじゃなきゃ足手まといなんだよ」
ここまで聞いたクオの視界に文字が映る。
″私Aランク″
驚いて目を見開くとギルマスは手で顔を覆いながら答えた。
「まじだよ。……こいつ性格かなりアウトだが依頼をよく受けるから割と評判いいんだよな……」
″(`・∀・´)ノ″
″周りのみんなは見る目ある。まったく、そんな私を叱るなんて酷い″
「お前は『割と』評判が良いだけだろ!良いことしてもあの魔法で絡む癖のせいでプラスマイナスゼロどころかマイナスなんだよ!その証拠にお前の2つ名魔法狂いだろうが!」
″そう、みんなは私を尊敬と畏怖をもってこう呼ぶ。魔法狂いと″
星のエフェクトを書きながらくるりと1回転。
「……もういい……」
″よし師匠。もう登録も説明も終わったし帰ろう。姉弟子たちもいい?″
「「「姉弟子?」」」
″みんな師匠の腕に惚れ込んで弟子入りした仲間だと思った。違った?″
「えっと、私はお兄様の妹です」
「私はクオの家族兼仲間」
「あ、私はただの同行者です」
″なんと。もしや私が1番弟子?″
「まあ、2つの意味でそうだな」
″これは死守しなければ。ところで妹さん″
「はい?」
″私のことはぜひお姉ちゃんと″
「え、ええと、お、お姉ちゃん?」
″予想以上にいい響き。外堀も埋められて一石二鳥″
お姉ちゃんと呼ばれて、想像以上の威力に数歩よろめいたあと、にやにやしながらそう書くサタナに、クオが軽くチョップを喰らわせる。
「何が外堀だ。フィーも真に受けなくていいぞ」
「え、はい。分かりました」
″い、痛い。師匠も割と手が出るタイプ?″
「まあ、そうだな」
″ま、まあ。師匠が心を開くまで引っ付けばいい。たぶん大丈夫?″
「いや疑問形にしても知らねえし。てか引っ付くって物理的にかよ、暑いから離れろ」
クオは後ろに回って抱きついてきたサタナを、身をよじり頭を掴んで剥がす。
「つうか、心開く以前にこいつらお前の名前も知らねえぞ?」
″……おっと。うっかり。では、みんなで一旦自己紹介″
そう書いたサタナによって、自己紹介が始まろうとした時。
「お、おい……。仲良くなるのは構わねえが、よそでやってくれねぇか?」
「「「「あ」」」」
完全にここがどこか忘れていたらしく、しまったと言うような声をあげる。
″せっかく師匠たちと和気藹々と話してたのに。どうせ仕事してないのに移動する意味とは″
1人は気付いていたらしく、相変わらずのギルマスに対して効果抜群の毒を吐いていたが。
「ん?ああ、そうだな。しゃーねえ、俺が直々に登録作業してやるよ!」
頭を掻きながら、ギルマスは引き出しを漁る。
「確か4枚くらいならここにも……お、あった!」
そう言って取り出したのは4枚の灰色のプレートと紙。
「そいつに魔力を流せばギルドカードになるが、先にこいつを書いてくれ、名前だけでいいからよ」
そこには、戦闘スタイルや年齢などの項目もあった。
「他は空欄でいいんだな?」
「ああ、うちは脛に傷を持つ奴も多いからな、犯罪さえ犯さなきゃ基本誰でも入れるようにしてんだよ」
「へえ」
納得したように頷きながら、全員が書き終わったのを確認したクオは紙を渡す。
「よし、これでもう終わりだが、ギルドについての説明はいるか?」
「ああ、頼む」
「分かった。ギルドにはランクがある。S〜Eの6段階、Eはギルドカードがその灰色、Dは鉄、Cは銅、Bは銀、Aは金だな」
「Sは?」
「Sランクに決まった色はねえ。魔力に反応すると色が変わる鉱石を使ってるからな、その持ち主の魔力の色に変わるらしい」
「らしいってどういうことだ?」
「魔力の色なんつうもんを見れる奴なんてほぼいねえからな」
「んで、Bランクまでは現在自分がいるランクのクエスト10回、昇格するランクのクエストを三回分の功績を収めるとランクアップする仕組みだ。素行が悪い奴はBには上がれんがな」
「功績を収めるってことは、別にクエストを受けなくても上がる時があるのか?」
「緊急クエストなんかもあるからな、そう言うランク関係なく集まるクエストででかい功績残したりするやつがいるからな」
「Aランクには、功績に加え他のAランク以上の人2人からの推薦が必要だ。んで、Sランクはレベル上限に達していることが必須だ」
「上限?」
「ああ、256だな、なんでこんな中途半端な数字かは知らないが、ステータスは100、200でステータスの上昇率が変わり、マックスになった時に大幅に上がるからな。Sクエストには竜なんかを相手にするものもあるからな、それくらいじゃなきゃ足手まといなんだよ」
ここまで聞いたクオの視界に文字が映る。
″私Aランク″
驚いて目を見開くとギルマスは手で顔を覆いながら答えた。
「まじだよ。……こいつ性格かなりアウトだが依頼をよく受けるから割と評判いいんだよな……」
″(`・∀・´)ノ″
″周りのみんなは見る目ある。まったく、そんな私を叱るなんて酷い″
「お前は『割と』評判が良いだけだろ!良いことしてもあの魔法で絡む癖のせいでプラスマイナスゼロどころかマイナスなんだよ!その証拠にお前の2つ名魔法狂いだろうが!」
″そう、みんなは私を尊敬と畏怖をもってこう呼ぶ。魔法狂いと″
星のエフェクトを書きながらくるりと1回転。
「……もういい……」
″よし師匠。もう登録も説明も終わったし帰ろう。姉弟子たちもいい?″
「「「姉弟子?」」」
″みんな師匠の腕に惚れ込んで弟子入りした仲間だと思った。違った?″
「えっと、私はお兄様の妹です」
「私はクオの家族兼仲間」
「あ、私はただの同行者です」
″なんと。もしや私が1番弟子?″
「まあ、2つの意味でそうだな」
″これは死守しなければ。ところで妹さん″
「はい?」
″私のことはぜひお姉ちゃんと″
「え、ええと、お、お姉ちゃん?」
″予想以上にいい響き。外堀も埋められて一石二鳥″
お姉ちゃんと呼ばれて、想像以上の威力に数歩よろめいたあと、にやにやしながらそう書くサタナに、クオが軽くチョップを喰らわせる。
「何が外堀だ。フィーも真に受けなくていいぞ」
「え、はい。分かりました」
″い、痛い。師匠も割と手が出るタイプ?″
「まあ、そうだな」
″ま、まあ。師匠が心を開くまで引っ付けばいい。たぶん大丈夫?″
「いや疑問形にしても知らねえし。てか引っ付くって物理的にかよ、暑いから離れろ」
クオは後ろに回って抱きついてきたサタナを、身をよじり頭を掴んで剥がす。
「つうか、心開く以前にこいつらお前の名前も知らねえぞ?」
″……おっと。うっかり。では、みんなで一旦自己紹介″
そう書いたサタナによって、自己紹介が始まろうとした時。
「お、おい……。仲良くなるのは構わねえが、よそでやってくれねぇか?」
「「「「あ」」」」
完全にここがどこか忘れていたらしく、しまったと言うような声をあげる。
″せっかく師匠たちと和気藹々と話してたのに。どうせ仕事してないのに移動する意味とは″
1人は気付いていたらしく、相変わらずのギルマスに対して効果抜群の毒を吐いていたが。
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