異世界奮闘、チート兄

嚶鳴

承諾

「な、何で私のスキル……」

「ああ、俺のスキルでな」

「か、鑑定ですか?……でも、鑑定ではスキルの効果何て……」

呆然と呟くルッカに被せるように、

「クオだから」

「お兄様ですから!」

と答えるルノとフィリア。

それに驚いていたルッカは、

「ああ。なるほど、クオさんですもんね」

と、落ち着きを取り戻し納得する。

たった1日で馴染んだものである。

「……いや、納得の仕方がおかしくないか……?」

「「「……?」」」

呟くクオのセリフに、キョトンと首をかしげる3人。

「……そうか」

そんな3人の態度に思うところがあるのだろう。

クオは空を仰いだ。

『こんな日でも空は青い……みたいな感じかの!』

小馬鹿にした感じで勝手にモノローグを語り出す龍。

「……もうお前黙っとけよ……」

割と傷心中のクオは、龍の煽りに項垂れるだけであった。

「……で、スキルは何で使わないんだ?」

ちなみに、ルッカのステータスはこれである。

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名前 ルッカ   種族 ハイエストエルフ

年齢17

Lv64

HP3500

MP 72000

STR300

DEX800

AGI460

INT600

DEF260

スキル

弓聖 Lv10 

固有スキル

共有者 Lv1 精霊術

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弓聖

・弓術士スキルの最上位スキル

・所有者のINT、DEX、に補正 (素のINT、DEX×スキルLv×20%)

・冷静な時に放った矢は必中。

精霊術

・契約した精霊の属性の魔法をMP消費なしで使用可能。

・魔法の威力は精霊との相性で決まる。

共有者

・繋がりが深い者との五感、経験などの共有が可能。

現在の適応者

・セナ

となっていた。

「共有者でセナってのと感覚共有すればいいんじゃないのか?」

「……いえ、お姉ちゃん私の共有を拒絶しているみたいで……使えないんです」

「……今までは使えてたのか?」

「はい、拒絶されたことは一度もありませんでした」

「……なんでまた」

「私たちの村とかから、仲間が行方不明になことが多発しているんです。……多分お姉ちゃんは、1人で探しに行ったんだと……」

「ふーん。なるほどな。つまり、妹に見つかって付いて来られると危ないから拒絶したって感じか」

それを聞いたルッカが唇を噛み締め俯く。

「お姉ちゃん……」

と、ルッカの肩が叩かれる。

振り向いたルッカの視線の先には、微笑むルノと胸の前で拳を握るフィリアの姿があった。

「……ん。ルッカ、大丈夫。クオが動けば、だいたい解決する」

「そうですよ!お兄様は、なんだかんだで助けてくれる私たちの自慢のお兄様ですから!」

「……ルノさん、フィリアさん……」

そしてクオの方を向いたルッカは、

「クオさん、協力してくれませんか?」

じっと見つめられる視線に、居心地悪そうに頰を掻きながらも、

「まあ、流石に見つけるとか手放しには言えないが、ちょくちょく調べるくらいはしてやるよ」

その頼みを請け負った。

ルノとフィリアの頼みもあったからか、ルッカの意志が届いたのか。

それは分からないが、受けてもらえたルッカは嬉しそうに笑う。

「あ、ありがとうごさいます!」

「……流石クオ」

「頑張りましょう!」

『……全くお人好しじゃの主人は……』

意気込むルノとフィリア。

龍も呆れたように喋りながらも何処か楽しそうだ。

「……ま、とりあえず街入るか」

前方には、旅の途中でも見えた巨大な木、

世界樹ユグドラシル。

それを守ることを目的とし、国名を世界樹と同じにした国。

エルフが多く住まう、自然の中に生きる国である。

波乱の予感漂う都市へ、4人は歩き出した。

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