異世界奮闘、チート兄

嚶鳴

幸せ

あの日から更に三年。

クオはーー

重度のシスコンになっていた。

その証拠が、このステータスである。

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名前 クオ   種族 人族

年齢6

Lv7

HP123

MP P

STR29

DEX240

AGI30

INT56

DEF28

スキル

魔術師Lv1  錬成師Lv10  料理人Lv10  

裁縫師Lv10  執事Lv10

固有スキル

鑑定Lv10   凶戦士化  上限開放

称号 管理神の使徒 魔力保有者マナホルダー

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錬成師
•鍛治、細工、製薬、アイテムエンチャントが出来るようになる。成功率はDEX依存。

•要求DEXは高くなるが、スキル使用で製作過程をカット出来る(Lv10)

•所有者のDEXに補正 (素のDEX×スキルLv×10%)

料理人
•所有者のDEXに補正 (素のDEX×スキルLv×10%)

•料理が上手くなる(クオリティはDEX依存)

裁縫師
•所有者のDEXに補正 (素のDEX×スキルLv×10%)

•裁縫が上手くなる(クオリティはDEX依存)

執事
•躾(叱るべき時に相手を任意のレベルで威嚇することができる)

•礼儀作法の上達補正

五つ、Lv10のスキルがある。

つまり、クオはこの五つに特典を使い切ったのである。

料理人はフィリアに美味しい兄の手料理をたべてもらうため。

裁縫師はフィリアの誕生日にぬいぐるみをプレゼントするため。

錬成師はフィリアにあげるペンダントのため。

執事は、フィリアが変な礼儀作法を覚えないようにと。

ーー重症である。

だが、性格は殆ど変わっていなかった。

ただ、身内甘くなっただけである。

そんなクオは今、庭でフィリアを待っていた。

庭に置かれたテーブルには、料理人Lv10がよりをかけて作った料理たちが、所狭しと並べられている。

何故なら、今日はフィリアの誕生日だからだ。

「おにーさまー!フィリアのおようふく、どうでーーへぶっ!!」

走ってきたフィリアは、途中でこけた。

「大丈夫ですか?フィー。……走ったら危ないですよ?」

クオは、直ぐに駆け寄り、助け起こした。

「ご、ごめんなさい。おにーさま」

こけたのと、クオに叱られたと思ったのだろう。

フィリアは、涙目になりながらクオに謝る。

「大丈夫ですよ。フィー。僕は怒っていませんから。……ほら、怪我してますよ」

回復ヒール

クオが魔法を使うと、フィリアの膝に出来ていた怪我が直ぐに治る。

ちなみに、フィリアの服は全て、クオによって防汚、自己修復のエンチャント済みなので、綺麗なままだ。

「あら、フィリア。どうしたの?」

遅れてやってきたアーシャが尋ねる。

「さっき、ころんでいたかったですけど……」

そこまでいって、フィリアはクオにニコッ!と笑いながら。

「近くにおにーさまがいたから、だいじょうぶです!おにーさまにできないことなんてないんです!いまも、わたしのけがをなおしてくれました!」

さっきまで怪我をしていた脚を見せて、そういった。

表では、フィリアに微笑んでいるだけだが、

クオは内心、デレッデレであった。(過去のクオ比)

「そう、良かったわね。……フィリア、見てみて?クオがまた、すごいことをしてくれるみたいよ?」

「しってます!おにーさまはいつだってすごいですから!」

なぜか自分が胸を張ってドヤ顔しているフィリア

「はは、じゃあ期待に応えないといけませんね。いいですか?フィー。よーく見ていてくださいね?」

そう答え、クオは微笑みながらフィリアの頭を軽く撫でると、空に手をつき出した。

そしてーー

「錬成」

服のポケットに入れていた火薬と数種類の金属を混ぜ合わせ、複数の球体を作り上げた。

疾風ウィンド

そしてそれらを、威力の調節したウィンドで空へと上げてて一気にーー

火球ファイア

点火した。

ドドドドンッ。

火のついた球体ーー花火が、色とりどりに一斉に咲き誇る。

クオは仕上げに、そんな花火の光一つ一つをーー

氷柱アイス

凍らせて、砕いた。

キラキラと舞う氷のかけら達が、星のように瞬きながら、庭に降り注ぐ。

一瞬の静寂。

誰もーー先ほどまではしゃいでいたフィリアでも一瞬黙って魅入るような、幻想的な光景だった。

最高の魔法による贅沢である。

「いかかでしたか?」

と、問いかけるクオに、

「すっっっごいきれいでした!さすがおにーさまです!」

「ええ、本当に綺麗だったわ。すごいわね、クオは」

フィリアは、興奮冷めやらぬ、といった様子でまたクオに抱きつき、アーシャは、余韻に浸って閉じていた目をゆっくりと開いて答えた。

「ありがとうございます。さあ、食事が冷めてしまいます。……早く食べましょう?」

「はい!いきましょう!ごはんです、おにーさまのごはんですよー!」

「今日はご馳走だものね。……行きましょうか」

3人並んでテーブルに着く。

「んー!おいしい、おいしいですおにーさま!」

「本当においしいわ。クオ、いつもありがとうね。そしてフィリア。お誕生日おめでとう!」

「おめでとう、フィー」

「ありがとうございます!フィリアは、今年で3さいになりました!」

そんな風に談笑しながら、ワイワイと食卓を囲む。

ここにいる3人とも、過去に辛いことがあった。

しかし、そんなことは感じさせないーー


どこにでもある、幸せな日常だった。

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