12話 『虚飾』の権能

「我は大罪の権能者なり！！我の名において。『虚飾』の権能を解放する！！」

それがそういった瞬間アイズが切られた。はずだった。だがそこには無傷のアイズがいた。

「なんで私は？」

「アイズ下がっていてくれ。」

「分かったわ」

「おい魔王。貴様アイズを傷つけようとしてどうなるか分かっているな？」

「それがどうした？器よ。我は暴食のチルド様から認められた者だ。ただの器が勝てると思うなよ」

「俺の器はちと特殊でなお前じゃ絶対に俺には勝てない。」

「そんな剣で我は切れんぞ！」

「まぁーな！」
俺は剣を降った。

「なぜ避ける？」

「ふんっ。その汚らしい剣に触れるなど我には出来ん」

「へぇーまあいいか」

「スキあり！」

 魔王がスキルを使ったようだ。

「『虚飾』我は今斬られていない。」

「なに？貴様もう因子を？」

「それがどうした？って言うかお前のスキルチートじゃね」

「くっ！分が悪い。だけど魔力がつきるまでやればいいことよ。」

「やって見ろ！」

その瞬間俺の剣は魔王に触れた。

「言っただろ？そんなので斬れんぞ」

俺は不気味に微笑んだ。

「何を笑っている？」

「この笑いは勝利の笑い方だぜ？」

「『虚飾』汝今斬られた。」

「ふがぁっ！」

次の瞬間魔王は真っ二つになった

「貴様ぁ...」

「俺の権能は魔力を糞使うが。剣が当たれば一撃必殺の奥義なんだ。」

「.....」

「死んだか。」

俺は初めて人を殺した。なんて言うかそれ程気にもならなかった。まあ俺は罪の器だからな。

「ギルティ。終わったのか？」

周りを見てみると魔王軍が全滅していた。

「遅いぞヘルシャフト、それにシリウス」

「ごめんよ」

「それより、ギルティよ今のはなんだ？」

シリウスが聞いてきた。

「...終わったら説明する」

「そうか。待っているぞ」

「僕も待っているからね」

「ああ」

これにて魔王軍の襲撃は失敗に終わった。

まずは死体を集めて燃やすらしい。
その後に血の海となった戦場は魔導師たちによる水魔法で綺麗に落とされた。

おかしいよな、もう本当のファンタジーじゃクリアで元の世界に帰れたのにな。でも今はアイズって言う家族がいるんだ。

後で結果はどうあれ真実を言わなきゃな。

俺は3人に真実を言うために王宮に集めた。