トランセンデンス・ストーリー
魔王編 第五話 神の魔導書
レイがエリザベスに自分の事を説明すると、
「では、貴方が本当にレイ様なのですね?」
「そういう事だ。」
「なるほど。少しだけお待ちください。」
そう言ってエリザベスは部屋から出てレイの見えない位置に来た。
(あ、あんなカッコいいなんて聞いてませんわ!レイ様を私の虜にするつもりが私が心を奪われそうになるなんて。でも、カッコよすぎる!!この後どうすればいいんですのーーーーー!)
と、レイのあまりにも整いすぎた顔立ちに顔の火照りが止まらなかった。それからしばらくして何とか少し落ち着いてまた部屋に戻った。
「すみません。少し頭を整理をしていましたわ。」
「そうか、ごめんね驚かせちゃって。」
「いえいえ!そんな事は無いですわよ。」
「そうかい?それならいいんだけど。」
「はい、お気になさらず。」
「分かったよ。それで実は頼みというかお願いがあるんだけど。」
「はい!それは何でしょうか!」
既にエリザベスはレイの虜というか下僕みたいになっていた。レイの頼みとあらばなんでもすると、言わんばかりに気合いが入っている。
「えぇっとね。それは、今見たことを誰にも話さないで欲しいっていう事なんだけど…。」
「なるほど、確かにそれ程の顔立ちだと不便なことが……」
「それじゃなくて、俺がここまで来るのにした事とかこの魔導書の事とか何だけど。」
「へ?あっ、そういう事ですか!なるほどなるほど分かりましたわ。ご安心下さい私口は固いですので。」
「そ、そうかい。分かったよ、それなら助かる。」
と言ってニッコリと微笑むレイ。すると、エリザベスの頭が爆発した。
(!?!?ま、不味いですわせっかく落ち着いたのにまた顔が熱くなってきましたわ!)
もう既にエリザベスにはレイを自分の虜にするという考えは無かった。今は如何にして平静を保てるかしか考えてなかった。
「とりあえず今は、この魔導書だね。」
「・・・はっ!そ、そうですわね。」
自分の思考に没頭して、レイの言葉に少し反応が遅れたエリザベスだったがすぐに真剣な表情に変わる。まだ顔は真っ赤だが…。
「まず、これは間違いなく神の魔導書だろう。なんせ神の言語"ゴーズ"で書かれているからね。」
「本当に魔導書なのですね。しかも神のものとは、とても信じられる話ではありません。」
「まあ、普通はそうなんだろうね。でもこれは間違いなく神の魔導書だよ。一応エリザベス様も見たと思うけど俺はこの世に読めない文字はないからね。」
「そ、そうでしたわね。」
ややムスッとした感じに答えるエリザベス。
(もっと気安く読んで欲しいですわ。もっとレイ様のことを知りたいし、何よりレイ様に私を気に入ってもらわねば。)
エリザベスはレイに気に入られようと必死だった。そんなエリザベスの考えは・・・
(めちゃくちゃ気合が入ってるな。おそらくもっと普通に接してほしいんだろうな。王女という身分だから皆畏まった態度するから心を許せる友人があんまりいないんだろうな。)
レイにはバレバレだった。
「あ、あのレイ様。」
「ん?どうした?」
「え、えぇっと。私の事はエリザベス様などではなくエリーと読んで下さいませんか?」
どんどん顔が真っ赤になって小さくなっていくエリザベスは勇気を振り絞ってお願いした。
「そうか。分かったよエリー。」
そうレイが言うと、
「カァァ///」
顔が更に赤くなった。
(じ、自分でお願いしたこととはいえ流石にもう限界が来そうですわ。)
最早エリザベスにはレイの前で意識を保つのに精一杯だった。そして、エリザベスが倒れそうになると、
「おっと、大丈夫か?」
倒れそうになったエリザベスをレイが支えると、
「へ?はわわわわわ!!し、失礼しますわ!」
と言ってエリザベスは全力で走り去っていった。
「大丈夫かな?まあ、あの子なら大丈夫だな。」
短時間でエリザベスという人物をある程度知ったレイはこれくらいならあの子は心配する必要も無いと判断した。
「よし、この魔導書を調べるか。」
そして、またレイは魔導書を開いた。すると、
『初めまして、我がマスター。』
冷静な声で聞こえてきたのは女性の声だった。
「初めまして、神の魔導書。」
レイは普通に返事をする。
『おや、かなり驚くと思っていたのですが。これは、予想外ですね。』
「そうかい?一度開けた時に強制契約させられた瞬間君の存在を確認したんだけど。」
『そんな馬鹿な。あの時はまだ契約しただけでまだ私とのリンクはしていない筈。』
「あぁ、それはね察を使ったんだよ。」
『確かそれは古代魔法を応用したものの技の一つでしたね。ですがそれでも私を感知出来た理由にはならない気がするのですが。』
「そうだね。後は勘かな?」
『そんな事で私を見つけたのですか?』
「まあね。俺は勘は鋭いからね。」
『そうでしたか。それは恐れ入りました。』
「そりゃどうも。とにかくこれからよろしくね。神の魔導書さん。」
『あの、宜しければ名前を付けて頂けませんか?』
「名前?俺が?」
『はい。貴方は私の主ですから名前を決める権利はあると思います。』
「分かった。じゃあ・・・"ノエル"これが君の名だ。これからよろしくノエル。」
『はい、よろしくお願いします。マスター』
そして、実は平静を保っているように見えたノエルの、心の中は・・・。
(はあ、はあ、はあ、はあ、不味い。ここまでマスターが美しいなんて聞いてません。もう私の体力も限界でしたね。次はもうダメかもしれないです。一体どんなステータスなのか許可を得て見せてもらいましょう。)
レイのあまりにも整いすぎた顔立ちに神の魔導書であるノエルすらも魅了していた。
『すみませんマスター。』
「何だ?」
『マスターのステータスを把握しておきたいのですが。』
さも初めからそれが理由だったかのようにステータスの閲覧許可を聞いたノエル。
「うん、いいよ。」
『では、失礼します。』
名前/レイ・アマツキ
Lv25
職業/超越者(研究者)
種族/人間
筋力:2048
俊敏:2704
防御力:2013
頭脳:1000000000
魔力:5462
闘力:804
《スキル》
超集中、超速読、超五感(NEW)、超頭脳
全言語翻訳、超鑑定、魔衣(NEW)、
超越魅了(オート発動)
《魔法》
変幻自在、古代魔法
《称号》
探求者、知能神、古代魔法の継承者、魔導書の主
魔力を極めし者
《契約者》
イカロスの魔導書(ノエル)
超越魅了:自分の顔が正確に認識できるようになった時自動的に発動。対象を100%の確率で魅了する。
(なっ…!何ですかこれは!?超越の名を冠するものは超越者だけが到れる最高互換。しかも100%成功するなんてこれが神をも超える可能性がある人物の力。信じられません。)
ノエルはレイのステータスを見て改めてレイの異常さに感嘆した。
「んー。色々というかかなり成長したけどやっぱり闘力は低かったな。」
『おや、その口振りですとまるで分かっていたように聞こえますが?』
「まあね。どう考えても実践不足だからだと思ったからな。この辺りはグラントさんに相手をお願いしようと思う。」
『なるほど、そこまで見据えていたとはやはりあなたは私の想像を軽く超えますね。まあそれが超越者たる所以なのかもしれませんが。』
「どうなんだろうね。魔法を使った戦闘はアニマさんに聞いてみよう。まずはグラントさんのところに行ってみよう。」
『分かりました。』
「ところでノエルはずっとそのままなの?」
『そのままとは?』
「いや今はこうやって本だけど周りに見られると厄介だと思うんだ。」
『なるほど、分かりました。姿を変えますがなにか希望はありますか?』
「それじゃあ、ピアスにしてくれ。それが一番戦闘中に邪魔にならないと思うから。」
『分かりました。」
そう言ってノエルはピアスに変身した。それをレイは左耳に付ける。
「これでよし、行こうか。」
『はい。』
(ん?なるほど、頭の中で会話が可能なのか。)
『その通りです。』
(これなら、他の人にもバレないな。)
『とりあえず、髪型を直してから行くべきだと思います。』
「おっと、しまった。そうだったな。」
レイは髪型を直して、グラントがいるであろう訓練場へと向かった。
「確かここが訓練場だった筈なんだけど…。」
『筈ではなく、間違いなくここです。マスターの頭脳で間違える事はまずないと思っておいてください。』
「わ、分かったよ。」
そして、レイ達は訓練場に入ると、
「ふぅ〜、いい汗をかいたな。」
「あの〜」
「ん?確かお前さんはレイ君?だったかな?」
「あっ、はい。合ってます。」
「そうか。それでどうしたんだ?」
「実は色々と調べていて早めに戦闘技術を学んでおいた方が後々好都合な事が分かったので早速体術でもいいので教えてもらおうかと…。」
「そういう事なら全然相手をしてやる。とりあえず実践形式だ。さあ、来い!」
「はい!」
そうしてレイとグラントの訓練が始まった。
「では、貴方が本当にレイ様なのですね?」
「そういう事だ。」
「なるほど。少しだけお待ちください。」
そう言ってエリザベスは部屋から出てレイの見えない位置に来た。
(あ、あんなカッコいいなんて聞いてませんわ!レイ様を私の虜にするつもりが私が心を奪われそうになるなんて。でも、カッコよすぎる!!この後どうすればいいんですのーーーーー!)
と、レイのあまりにも整いすぎた顔立ちに顔の火照りが止まらなかった。それからしばらくして何とか少し落ち着いてまた部屋に戻った。
「すみません。少し頭を整理をしていましたわ。」
「そうか、ごめんね驚かせちゃって。」
「いえいえ!そんな事は無いですわよ。」
「そうかい?それならいいんだけど。」
「はい、お気になさらず。」
「分かったよ。それで実は頼みというかお願いがあるんだけど。」
「はい!それは何でしょうか!」
既にエリザベスはレイの虜というか下僕みたいになっていた。レイの頼みとあらばなんでもすると、言わんばかりに気合いが入っている。
「えぇっとね。それは、今見たことを誰にも話さないで欲しいっていう事なんだけど…。」
「なるほど、確かにそれ程の顔立ちだと不便なことが……」
「それじゃなくて、俺がここまで来るのにした事とかこの魔導書の事とか何だけど。」
「へ?あっ、そういう事ですか!なるほどなるほど分かりましたわ。ご安心下さい私口は固いですので。」
「そ、そうかい。分かったよ、それなら助かる。」
と言ってニッコリと微笑むレイ。すると、エリザベスの頭が爆発した。
(!?!?ま、不味いですわせっかく落ち着いたのにまた顔が熱くなってきましたわ!)
もう既にエリザベスにはレイを自分の虜にするという考えは無かった。今は如何にして平静を保てるかしか考えてなかった。
「とりあえず今は、この魔導書だね。」
「・・・はっ!そ、そうですわね。」
自分の思考に没頭して、レイの言葉に少し反応が遅れたエリザベスだったがすぐに真剣な表情に変わる。まだ顔は真っ赤だが…。
「まず、これは間違いなく神の魔導書だろう。なんせ神の言語"ゴーズ"で書かれているからね。」
「本当に魔導書なのですね。しかも神のものとは、とても信じられる話ではありません。」
「まあ、普通はそうなんだろうね。でもこれは間違いなく神の魔導書だよ。一応エリザベス様も見たと思うけど俺はこの世に読めない文字はないからね。」
「そ、そうでしたわね。」
ややムスッとした感じに答えるエリザベス。
(もっと気安く読んで欲しいですわ。もっとレイ様のことを知りたいし、何よりレイ様に私を気に入ってもらわねば。)
エリザベスはレイに気に入られようと必死だった。そんなエリザベスの考えは・・・
(めちゃくちゃ気合が入ってるな。おそらくもっと普通に接してほしいんだろうな。王女という身分だから皆畏まった態度するから心を許せる友人があんまりいないんだろうな。)
レイにはバレバレだった。
「あ、あのレイ様。」
「ん?どうした?」
「え、えぇっと。私の事はエリザベス様などではなくエリーと読んで下さいませんか?」
どんどん顔が真っ赤になって小さくなっていくエリザベスは勇気を振り絞ってお願いした。
「そうか。分かったよエリー。」
そうレイが言うと、
「カァァ///」
顔が更に赤くなった。
(じ、自分でお願いしたこととはいえ流石にもう限界が来そうですわ。)
最早エリザベスにはレイの前で意識を保つのに精一杯だった。そして、エリザベスが倒れそうになると、
「おっと、大丈夫か?」
倒れそうになったエリザベスをレイが支えると、
「へ?はわわわわわ!!し、失礼しますわ!」
と言ってエリザベスは全力で走り去っていった。
「大丈夫かな?まあ、あの子なら大丈夫だな。」
短時間でエリザベスという人物をある程度知ったレイはこれくらいならあの子は心配する必要も無いと判断した。
「よし、この魔導書を調べるか。」
そして、またレイは魔導書を開いた。すると、
『初めまして、我がマスター。』
冷静な声で聞こえてきたのは女性の声だった。
「初めまして、神の魔導書。」
レイは普通に返事をする。
『おや、かなり驚くと思っていたのですが。これは、予想外ですね。』
「そうかい?一度開けた時に強制契約させられた瞬間君の存在を確認したんだけど。」
『そんな馬鹿な。あの時はまだ契約しただけでまだ私とのリンクはしていない筈。』
「あぁ、それはね察を使ったんだよ。」
『確かそれは古代魔法を応用したものの技の一つでしたね。ですがそれでも私を感知出来た理由にはならない気がするのですが。』
「そうだね。後は勘かな?」
『そんな事で私を見つけたのですか?』
「まあね。俺は勘は鋭いからね。」
『そうでしたか。それは恐れ入りました。』
「そりゃどうも。とにかくこれからよろしくね。神の魔導書さん。」
『あの、宜しければ名前を付けて頂けませんか?』
「名前?俺が?」
『はい。貴方は私の主ですから名前を決める権利はあると思います。』
「分かった。じゃあ・・・"ノエル"これが君の名だ。これからよろしくノエル。」
『はい、よろしくお願いします。マスター』
そして、実は平静を保っているように見えたノエルの、心の中は・・・。
(はあ、はあ、はあ、はあ、不味い。ここまでマスターが美しいなんて聞いてません。もう私の体力も限界でしたね。次はもうダメかもしれないです。一体どんなステータスなのか許可を得て見せてもらいましょう。)
レイのあまりにも整いすぎた顔立ちに神の魔導書であるノエルすらも魅了していた。
『すみませんマスター。』
「何だ?」
『マスターのステータスを把握しておきたいのですが。』
さも初めからそれが理由だったかのようにステータスの閲覧許可を聞いたノエル。
「うん、いいよ。」
『では、失礼します。』
名前/レイ・アマツキ
Lv25
職業/超越者(研究者)
種族/人間
筋力:2048
俊敏:2704
防御力:2013
頭脳:1000000000
魔力:5462
闘力:804
《スキル》
超集中、超速読、超五感(NEW)、超頭脳
全言語翻訳、超鑑定、魔衣(NEW)、
超越魅了(オート発動)
《魔法》
変幻自在、古代魔法
《称号》
探求者、知能神、古代魔法の継承者、魔導書の主
魔力を極めし者
《契約者》
イカロスの魔導書(ノエル)
超越魅了:自分の顔が正確に認識できるようになった時自動的に発動。対象を100%の確率で魅了する。
(なっ…!何ですかこれは!?超越の名を冠するものは超越者だけが到れる最高互換。しかも100%成功するなんてこれが神をも超える可能性がある人物の力。信じられません。)
ノエルはレイのステータスを見て改めてレイの異常さに感嘆した。
「んー。色々というかかなり成長したけどやっぱり闘力は低かったな。」
『おや、その口振りですとまるで分かっていたように聞こえますが?』
「まあね。どう考えても実践不足だからだと思ったからな。この辺りはグラントさんに相手をお願いしようと思う。」
『なるほど、そこまで見据えていたとはやはりあなたは私の想像を軽く超えますね。まあそれが超越者たる所以なのかもしれませんが。』
「どうなんだろうね。魔法を使った戦闘はアニマさんに聞いてみよう。まずはグラントさんのところに行ってみよう。」
『分かりました。』
「ところでノエルはずっとそのままなの?」
『そのままとは?』
「いや今はこうやって本だけど周りに見られると厄介だと思うんだ。」
『なるほど、分かりました。姿を変えますがなにか希望はありますか?』
「それじゃあ、ピアスにしてくれ。それが一番戦闘中に邪魔にならないと思うから。」
『分かりました。」
そう言ってノエルはピアスに変身した。それをレイは左耳に付ける。
「これでよし、行こうか。」
『はい。』
(ん?なるほど、頭の中で会話が可能なのか。)
『その通りです。』
(これなら、他の人にもバレないな。)
『とりあえず、髪型を直してから行くべきだと思います。』
「おっと、しまった。そうだったな。」
レイは髪型を直して、グラントがいるであろう訓練場へと向かった。
「確かここが訓練場だった筈なんだけど…。」
『筈ではなく、間違いなくここです。マスターの頭脳で間違える事はまずないと思っておいてください。』
「わ、分かったよ。」
そして、レイ達は訓練場に入ると、
「ふぅ〜、いい汗をかいたな。」
「あの〜」
「ん?確かお前さんはレイ君?だったかな?」
「あっ、はい。合ってます。」
「そうか。それでどうしたんだ?」
「実は色々と調べていて早めに戦闘技術を学んでおいた方が後々好都合な事が分かったので早速体術でもいいので教えてもらおうかと…。」
「そういう事なら全然相手をしてやる。とりあえず実践形式だ。さあ、来い!」
「はい!」
そうしてレイとグラントの訓練が始まった。
「ファンタジー」の人気作品
書籍化作品
-
-
4
-
-
107
-
-
238
-
-
39
-
-
3
-
-
63
-
-
0
-
-
353
-
-
361
コメント