ゲーム持って異世界へ

ユリカ

◆◆初めて鍛冶屋に入る〜

「これは…わかり易い…」
と俺は鍛冶屋の前に立って看板をみてそう吐いた。
なんで今まで気づかなかったんだ…こんなんあったら気づくよな普通…
看板には『凄腕鍛冶屋のナヤちゃん!』と書いてあって周りに星のマークや金槌や剣のマークなどなどが飾られている。
「ホントか?凄腕って書いてあるけど…」
と吐きながらも俺は鍛冶屋の中に入った。
「いらっしゃいませ!ようこそナヤの店へ!」
とドワーフの女の子が言った。
「えっと…君はこの店の子供かな?」
と俺は優しく言ってみる。
「ここは僕の店です!子供じゃないです!正真正銘僕がナヤです!」
とボクっ娘のナヤが俺の方を見上げながらそう断言する。
「それでお兄さんは今日は何を探しに来たんですか?防具ですか?武器ですか?」
「いや、こいつに魔石を付けてもらおうと思ってな」
と杖をアイテムボックスから出す。
ナヤはそれを受け取り端から端まで隅々まで観察する。
「それでお兄さんはこれに魔石をはめたいんですよね?魔石は持っていますか?持っていなかったら魔石分の料金も貰わないといけなくなるのですが…」
「どの大きさの魔石だ?」
「レア度大の魔石ですかね…持っていないと思いますが…」
最後の方は何言っているか聞こえなかったが
それならアイテムボックスに入っていたな…
「ほい レア度大の魔石」
と俺はアイテムボックスから魔石を出してナヤに渡す。
「わぁわぁ…(°°;)"((;°°)レア度大の魔石!?ほんとに持っているなんて!お兄さん何者ですか!?」
と魔石を渡すとナヤが驚いている。そんなに驚く様な事か?たかがレア度大って(※驚くのが普通の反応です…)
「只のCランクの冒険者だけど?」
「只の…お兄さんが凄いことは分かりました」
とナヤは呆れたような顔をしてそう言う。
「それでどれ位で出来るんだ?」
「付けるだけなので明日にはできます!」
「お金は明日でいいよな?」
「はい!大丈夫です!」
とナヤは返してくる。
「そんじゃぁまた明日来るわ」
と俺は言って鍛冶屋をあとにした。

颯斗が出ていった後の鍛冶屋〜
「あのお兄さん凄い人だったなぁ…あの背中にあった剣も見てみたかったなぁ〜明日見せてもらおう」
とナヤは颯斗が出ていったドアを少し眺めて工房に戻っていった。



次の日
十時頃に鍛冶屋に向かった。
「取りに来たぞ~!」
と俺は鍛冶屋に入るなりそう叫ぶ。
「はーい!お兄さん!出来てますよ!」
とナヤが杖を持って奥から出てきた。
「おお〜(鑑定)」
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名前粉雪
特性 魔力消費軽減・攻撃力+900
使用可能
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ちゃんと使える様になってるな
「それで幾らになるんだ?」
「えっとえっと…金貨一枚銀貨五枚です!」
とナヤは言う。
俺は金貨一枚と銀貨五枚を皮袋から出して払う。
「あの!その剣見せてくれませんか?」
とお金をしまいに行って戻ってくるなりナヤはそう切り出してきた。
「別にいいが少し重いぞ」
と危ないので鞘に挿したまま渡す。
ナヤは剣を鞘から少し抜いて見たりしている。
「凄い!これ誰が作ったんですか!?」
と興奮してナヤが聞いてくる。
誰が作ったか…俺が素材集めて作ったとは言えねぇよな…ん~(´・ω・)よし!ドロップしたとしておこう…
「それはドロップアイテムだ」
「こんな業物がドロップアイテム…」
とナヤは疑いの目を剣に向けている。
「さて!そろそろ行くから剣返してくれるか?」
「僕とした事が!またのお越しをお待ちしています!」
と剣を返してくれた後そう言ってペコりと頭を下げてきた。
俺は“また来るよ”と言って鍛冶屋をあとにした。

その後颯斗はギルマスに杖を売った。



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