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読書家は最強スキル

ヤミカミ384

第1章 8冊目 ある意味仲良し


衝撃的なことと怪しいことが立て続けに起こった昨日から一晩開けた朝。

「ふぃーー………なんとか出来たな。これでなんとか出来ればいいんだが……」

ほぼ徹夜で秘策の構成と調整に費やしたおかげでなんとか完成することが出来た。

「本当は使わないのが一番なんだがな……」

だが本当にヤバイ時は躊躇なく使うと割り切っている。
そんなことを考えていると、

コンコン………

「はいー」

「クラナでございます。食堂で朝食とのことなのでお伝えに参りました。」

わざわざ伝えることもないのにと思ってしまうが、クラナさんにとってはこれが仕事だという当たり前のことさえも浮かんでこないと気付き、危機感を感じた。

「眠くなってきた……」

「皆様食堂でお待ちとのことなのでなるべく急いでくださいませ。」

「ハイ!行きます!」

こうやって爆弾をいきなり落としてくるあたりクラナさんの本性が見えるようだ。






なんとか布団の誘惑から逃れて食堂で朝食をとる。

いつもどおりのご飯だが、今日からは食べられないのか。妙な感慨を抱きつつエネルギーを補給していく。

「そんなに食べて大丈夫?」

「ん?」

急に話しかけられて反応に困った。

「あ、ごめんね。食事中だったのに。」

「いや、問題ない。それで、何か用かい?」

「昨日の自由時間から美咲の様子がおかしかったのよ。それで昨日接触していた君に話を聞きに来たの。」

そう。話しかけてきたのは美咲さんの友人である霧乃さん。どうやら昨日のことで美咲さんが挙動不審になっていたらしく、そのことについて聞きに来た。ということらしい。

「そうか……まあいいか。昨日、こんなことがあったんだ……」

掻い摘んで霧乃さんに話すと、

「……ふ、ふふっ……そんな……情けなさすぎじゃない。面白い……ふっ……」

「……うるせー。好きでこうなったんじゃないぞ。」

「大体、これじゃ王子様とお姫様が逆じゃないの。全く。」

「霧乃さんが……王子様。ねぇ………」

「ーーーーーッ!?わ、忘れて!」

イメージとは程遠いセリフを指摘すると面白い程に狼狽していた。これ以上からかうとあとが怖いな。

「ハイハイ。じゃ、俺はもう行くよ。」

「ハァ。ありがとう。事情が飲み込めてスッキリしたわ。」

「そりゃ良かったよ。王子様・・・。」

「ーーーーーッ!!絶対に話さないでよ!わかった?!」

「おお怖い。じゃ、またあとで。」

とっとと退散することにしよう。






「全く……本当に分かってるのかしら………
ああもうッ心配だわ……」

美咲がよく話しかけている男の子、結翔君。ただ本が大好き……いえ、重度の活字中毒とでも言ったほうがいいのかしら?

ともかく私の秘密が知られてしまった以上、何らかの形であっちの弱みも握ってなんとか確実に秘密にさせないと……

ああもう……なんであんなことを言ってしまったのかしら……心配だわ……







霧乃さんから逃げて自分の部屋に戻った後、全員集合をかけられ、馬車に乗り込むことになった。

城の中門に停められている馬車に騎士団の人が3人ずつと僕ら生徒が4人ずつと言う組み合わせで乗る事になったが、自分はやはりというべきか一人になってしまった。

「どうするかな……」

悩んで立っていると騎士団長がこっちにやってきた。

「君は確か、非戦系スキルを与えられた子だね。さて、誰かこの子を乗せてくれないかな?」

騎士団長が呼びかけても静まり返ってしまい反応はない。

「困ったな……一応団体での行動訓練も兼ねているんだが…………仕方ない。君はこっちの騎士団用の馬車に乗ってくれ。」

「わかりました。」

特に拒否する理由も無いので素直に応じておく。すると、あからさまに一部のもの以外がホッとした表情をした。

とりあえずムカついたので何か制裁を加えたいが今は我慢しておく。しかし何人かが
心配しているような表情だったのがまだ救いではあった。

モヤモヤした気持ちを抱きながら馬車に乗り込む。

「失礼します。この馬車に乗ることになりました。文野結翔です。よろしくおねがいします。」

挨拶をすると、中にいた4人からそれぞれの反応が帰ってくる。

「おお、丁寧な挨拶だ。中々いいじゃないか。」

「よくお前あんな態度取られて我慢してられるな。俺だったら殴ってるぜ。」

「………忍耐力は大事なことだ。」

「あの態度は流石に酷すぎますよ。何故あんなことを……」

思ったよりも好意的な反応が帰って来たことに驚いて固まってしまった。

すると、最初に話しかけてきた女の人が騎士団長を呼び、出発の準備を始める。

「何してるんだ?早く乗れ。もうすぐ出るぞ。」

「は、はい。」

「そうそう、アタシの名前はスヴェアってんだ。よろしくな。」

「よろしくお願いします。」

「なーに、固くなる必要はないぞ。こいつはそんなこと気にしないからな。大雑把だしよ。」

「何だと!?もう一辺言ってみろ!ぶっ飛ばすぞ!」

「おーおー怖い怖い。おっと、まだ自己紹介してなかったな。俺はトーンだ。そこの猪と同じように軽く接してくれていいぜ。」

「なんだとトーン!猪とはなんだ猪とは!後で付き合えよ!その口を開けないようにしてやる!」

「やなこった。お前にド突かれたら冗談抜きで死んじまうぜ。」

「うるさい!絶対ぶん殴ってやるぞ!」

「……二人ともやめろ。困っているだろう。」

「そうですよ。それとスヴェア。女性が"ぶん殴る"などと言ってはいけませんよ。」

「「ぬぐっ……」」

「……申し遅れたな。吾輩の名はガルバンと言う。よろしく頼む。」

「私はノスラと言います。よろしくおねがいしますね。勇者さん。」

皆丁寧?に自分に接してくれている。こんな事は久しぶりだったので少しぐっと来てしまったがバレないように隠し通す。

「…よろしくおねがいします。」

……まだあの二人は喧嘩している。それを眺めていると、騎士団長がやっと来た。

「おい、もう出発だぞ。何をしている。」

「「こいつが喧嘩売ってきたんです!!」」

「うるさい!とっとと手綱を握れ!何時までも子供じみた喧嘩をしているんじゃない!」

流石に二人も喧嘩を止めてスヴェアが手綱、トーンが御者台の後ろに座った時、馬車の列が動き始めた。

さぁ、レベリングの始まりだ!





今回は少し短めで、新キャラ達が出ました。またちびちびやってくのでフォローやいいねよろしくおねがいします。

COD楽しすぎる……






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コメント

  • @Kiguchi-憂太

    面白いと思いました。
    早く続きが読みたいです。
    なるべく早めに続きお願いします。

    0
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