幻想妖華物語
幻想妖華物語~第三話.マガモノ-4~
舞狸サイド~
「ねえ舞狸。本当にこれでいいの?」
「……問題は、ない」
「大丈夫なのかな、影都は」
「……影都は安心してくれ、って言っていた。彼は、嘘を付いたことがない」
「……随分高く買っているんだね。影都のこと」
「…………」
舞狸以下三人は森の中を足早に移動していた。博麗神社からさらに離れていく。片手のガチルノは、まだ気を失ったままである。
とその瞬間、ガチルノの身体が青白く輝き始め、その身体がどんどん小さくなっていく。やがて、元のチルノに戻っていた。
「ん……ここは、どこ?あたいは、あたい」
「……目が覚めた」
「お、狸……まいり、だったか。ってなんであたいはかつがれているんだ?」
「……事情は、後で説明する。今は影都の指示に従うしか、ない」
そう言って舞狸はさらにスピードを上げた。
~影都サイド~
「ところで禍霊夢さん。お茶の種類は何が好きですか?」
(……爽○美茶)
「なんと、選ばれたのは綾鷹だと言うのに……ちなみに俺が好きなのは、○~いお茶ですよ」
(……それは置いていないわ)
「ではレパートリーに入れておいてくださいね」
(……気が向いたらね)
母屋の縁側にて、まったりお茶モード。
なぜピリピリした戦闘からこうなったのかと言うと……。
無駄な争いはしたくない。以上。
試しに刀を卸して話しかけてみると、案の定というか、禍霊夢も落ち着いて(中の霊夢が)応じてくれた。というか、脳内にそのまま言葉が送られてきた。どうやら敵意がなければ霊夢のなかのマガモノも暴走しないらしい。禍々しいオーラも目に見えて落ち着いてきている。
やはり、平和が一番なのだ。ラブ&ピース。
影都は手に持つ湯呑みを傾けながら、問う。
「しかし、どうしたものですかねぇ……そのマガモノは何処で拾ってきたんですか」
(……知らないわ。自分じゃなんとも出来ないし)
「異変ですねぇ」
(……今までに無いケースだわ。首謀者もわからないし)
「妖怪退治の専門家として、これらはどうするべきなんですか?」
(……そもそもこれが妖怪とは思えないわ)
「んー。じゃあ俺に任せてくださいよ」
(……外の世界からきた人間に、何か出来るのかしら?)
霊夢+マガモノが疑いの目を向けてくる。
確かに、外の世界から来たただの←人間に何かが出来るとは思えないだろう。
余談だが、元の日本で『影之屋』を営んでいた時期、依頼を失敗させたことはない。そもそも、失敗するような依頼は受け付けないことにしている。
ちなみに、一番得意な依頼は「あのチンピラ組織を潰してほしい」などと言う喧嘩的依頼で、苦手な依頼は「例の心霊屋敷の調査をしてほしい」などと言うふざけた依頼である。
本題に戻すとしよう。
(……じゃあ、一体どうするのかしら?)
「こうするんですよ」ガバッ
影都はそう言うと、縁側に腰をかける霊夢の正面に回り込み、両手で霊夢の肩を掴む。そして力任せに押し倒した。
(!?!?!?)
脳内に霊夢の動揺がマシンガンのように送られてきた。どうやら、かなり驚いているようだ。
まあ突然馬乗りされたのだ。無理もない。
(い、いいいい一体、なななn///)
……思った以上に動揺していた。かなり初なのかもしれない。禍々しいオーラも一瞬だけ、かなり引いた。
しかし、そんなこともお構い無しに影都は続ける。
「だから、俺に任せてください。って言ったじゃないですか。……さあ、力を抜いて、瞳を閉じて……」
影都が霊夢を押し倒しながら、そう耳元で囁くと、
(…………っ!///)
素直に従った。
少しばかり抵抗されるかと、影都は身構えていたが、あっさり従ったので逆に拍子抜けした。
(ま、そっちのほうが助かるけどな)
そして影都は―――――
「……聖地【清ノ恵ミ】」
ザクッ。
霊夢の首筋に刀を突き立てた。
「ねえ舞狸。本当にこれでいいの?」
「……問題は、ない」
「大丈夫なのかな、影都は」
「……影都は安心してくれ、って言っていた。彼は、嘘を付いたことがない」
「……随分高く買っているんだね。影都のこと」
「…………」
舞狸以下三人は森の中を足早に移動していた。博麗神社からさらに離れていく。片手のガチルノは、まだ気を失ったままである。
とその瞬間、ガチルノの身体が青白く輝き始め、その身体がどんどん小さくなっていく。やがて、元のチルノに戻っていた。
「ん……ここは、どこ?あたいは、あたい」
「……目が覚めた」
「お、狸……まいり、だったか。ってなんであたいはかつがれているんだ?」
「……事情は、後で説明する。今は影都の指示に従うしか、ない」
そう言って舞狸はさらにスピードを上げた。
~影都サイド~
「ところで禍霊夢さん。お茶の種類は何が好きですか?」
(……爽○美茶)
「なんと、選ばれたのは綾鷹だと言うのに……ちなみに俺が好きなのは、○~いお茶ですよ」
(……それは置いていないわ)
「ではレパートリーに入れておいてくださいね」
(……気が向いたらね)
母屋の縁側にて、まったりお茶モード。
なぜピリピリした戦闘からこうなったのかと言うと……。
無駄な争いはしたくない。以上。
試しに刀を卸して話しかけてみると、案の定というか、禍霊夢も落ち着いて(中の霊夢が)応じてくれた。というか、脳内にそのまま言葉が送られてきた。どうやら敵意がなければ霊夢のなかのマガモノも暴走しないらしい。禍々しいオーラも目に見えて落ち着いてきている。
やはり、平和が一番なのだ。ラブ&ピース。
影都は手に持つ湯呑みを傾けながら、問う。
「しかし、どうしたものですかねぇ……そのマガモノは何処で拾ってきたんですか」
(……知らないわ。自分じゃなんとも出来ないし)
「異変ですねぇ」
(……今までに無いケースだわ。首謀者もわからないし)
「妖怪退治の専門家として、これらはどうするべきなんですか?」
(……そもそもこれが妖怪とは思えないわ)
「んー。じゃあ俺に任せてくださいよ」
(……外の世界からきた人間に、何か出来るのかしら?)
霊夢+マガモノが疑いの目を向けてくる。
確かに、外の世界から来たただの←人間に何かが出来るとは思えないだろう。
余談だが、元の日本で『影之屋』を営んでいた時期、依頼を失敗させたことはない。そもそも、失敗するような依頼は受け付けないことにしている。
ちなみに、一番得意な依頼は「あのチンピラ組織を潰してほしい」などと言う喧嘩的依頼で、苦手な依頼は「例の心霊屋敷の調査をしてほしい」などと言うふざけた依頼である。
本題に戻すとしよう。
(……じゃあ、一体どうするのかしら?)
「こうするんですよ」ガバッ
影都はそう言うと、縁側に腰をかける霊夢の正面に回り込み、両手で霊夢の肩を掴む。そして力任せに押し倒した。
(!?!?!?)
脳内に霊夢の動揺がマシンガンのように送られてきた。どうやら、かなり驚いているようだ。
まあ突然馬乗りされたのだ。無理もない。
(い、いいいい一体、なななn///)
……思った以上に動揺していた。かなり初なのかもしれない。禍々しいオーラも一瞬だけ、かなり引いた。
しかし、そんなこともお構い無しに影都は続ける。
「だから、俺に任せてください。って言ったじゃないですか。……さあ、力を抜いて、瞳を閉じて……」
影都が霊夢を押し倒しながら、そう耳元で囁くと、
(…………っ!///)
素直に従った。
少しばかり抵抗されるかと、影都は身構えていたが、あっさり従ったので逆に拍子抜けした。
(ま、そっちのほうが助かるけどな)
そして影都は―――――
「……聖地【清ノ恵ミ】」
ザクッ。
霊夢の首筋に刀を突き立てた。
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