幻想妖華物語

ノベルバユーザー189431

幻想妖華物語~第二話.導き-6~

目の前に立っていたのは、狸耳尻尾の……狸人化した舞狸だった。
どういうことなのか?舞狸は今まで外で……いや、俺の前でしかこの姿にはならなかったハズだ。なのに、今は小鈴とマミゾウさんがいる前なのに狸人化している。
 「ま、舞狸……どう、して……?」
 狸人化していることに驚いているのではなく、狸人化を公開していることに驚いたのだ。
 舞狸は俺の疑問に答えた。
 「……マミゾウさんに、バレていた。一目見たときからだと」
 「本当か?!普通は気付かれない筈なのに……」
 俺と舞狸が陰でこそこそ話していると、いきなり小鈴が間に割って入ってきた。
 「え、え、本当ですか?!舞狸さんって狸の妖怪さんだったんですか?!」
 「あー、舞狸は妖怪と言うよりかは、狸が人化した化け狸ですね」
 「……うん。影都を助けるために、頑張った」
 「え、頑張ったら人になれちゃうんですか!外の世界って凄いですね!」
 「いや、頑張ったらみんななれるわけじゃないと思うんですが……?」
 「あの、尻尾触ってもいいですか?」
 「……別に、構わない、けど」
 「やったぁ!(もふっ)」
 「ひゃうんっ!」
 「ふわふわぁもこもこ!」
 「……ぅん、ぁんっ……そ、そこは……きゅうっ///」
 小鈴が舞狸の尻尾に抱きついて撫で回して、舞狸は感じて喘ぎ声が出るのを我慢している。
 (……何この百合シーン。てかデジャヴュ感満載だな……)
 一応目を反らしておこう。
そこでマミゾウさんが止めに入っていったので、ようやく話の続きが出来る。
 「……で、何かわかった?幻想郷のこと」
 「ああ、実はカクカクシカジカ(説明中)で……」
 「……そう」
どうやらわかってくれたようだ。大体内容を省いても、俺の言いたいことを舞狸は理解してくれる。
すごく便利だ。
 「……じゃあ、帰れる手はないってこと、なの?」
 「それはわからないな……博麗大結界とかを破らない限り……」
 「何を物騒なことを言っておるのじゃ」
マミゾウさんはこいつ大丈夫か?というような目を俺に向けてきた。
 何かダメだったのだろうか?
 「博麗大結界を破ったら、それこそ幻想郷と外の世界のバランスが崩れるじゃろう。禁忌事じゃ」
 「じゃあ、一体どうすれば……?」
 「そもそも、意味もなくこちら側に移動することはそう無いぞ?きっとこれは、幻想郷に何かが起こる前触れかもしれん。それにお主らが関わってくる可能性は否定出来ぬ」
マミゾウさんのその言葉に、小鈴が反応する。
 「も、もしかして〝異変〟ですか?」
 「かもしれぬな」
 「……異変?」
 聞いたことのない単語に、舞狸は首を傾げる。
 「異変って何ですか?」
 「そうじゃな……外の世界でいう事件みたいなものじゃ。それもかなりおおごとのな」
マミゾウさんは含みのある笑みを魅せながら答えてくれる。
ふと、そこで小鈴が閃いたように声をあげる。
 「そうです、せっかくですから、能力を調べちゃいましょう!」
そういうと、小鈴は店の奥に引っ込んで行った。
それを見たマミゾウさんも、思い付いたように言う。

 「ならばこの際、面白いことを教えてやろう。〝弾幕ごっこ〟と〝スペルカード〟についてな」

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