新世界と転生の賢者

ツリー

ロボットと転生の賢者


「昨日は疲れたのぅ・・・」

遠見の術で商店街を観察する

「疲れたかいあって結界を壊した成果がもう見え始めておる・・・」

そこには唐突に表れた店に困惑する街の住民の姿が映る

「しかし・・・昨日の戦いの巨大な人形には驚いたのぅ!」

この世界には巨大化やロボットといった戦術兵器が存在する事は知っておった
テレビという情報伝達道具によると
怪人なるものに実験材料にされると巨大化の術を習得したりもするし
ロボットなるものを持つものは若くして徴兵されるらしく
私すらなしえなかった空の上・・・宇宙とやらを闊歩しておるらしい
前の世界では小回りが利く実戦魔闘が主体だった私は
被弾する確率を上げる巨大化は論外だったし
自分以外の存在を意のままに動かす術等
死霊術程度しか思いつかなかった

「作ってみるかのう・・・ロボット・・・」

思い立ったが吉日
手っ取り早く健司の体の主導権を奪うと
庭で足元に魔法陣を張る
空間を捻じ曲げて庭の広さを数倍に広げ時間を思いっきり遅くする
前の世界で魔法実験をする為に編み出した結界の一つだ
難点は実験に没頭しすぎて数年が過ぎる事が多々ある事だが
数年過ぎていても過去に記憶だけ飛ばせば良いので実質デメリットはない

「さて・・・まずは骨格からじゃな」

足元の砂を一握りして鋼鉄に変えると粘土のようにコネコネ
ようは人体を作る時の容量じゃろう?
手始めに2メートルサイズの鋼鉄人間のひな型を作る
動力源の魔法陣を刻み込むと一気に魔力を流し込む

「むう・・・」

体中をギイギイ鳴らしながらロボットダンスを繰り広げるポンコツが出来た
ポンコツの時間を巻き戻して素材の状態に戻すと
今度は体の関節の部分を柔軟性のある素材でコーティングする

「むむう・・・」

関節部分の強度が足りずゾンビダンスを繰り広げるポンコツ2号が出来た
今度は鋼鉄ではなく砂の状態まで時間を戻す

腕がなまったか?と思い軽く人間の体を作ると白髪の美少女が出来た
自分で作っといてなんだが人間の体は処分に困る
後でフィーでも中に入れておこう
少女の体を収納結界の中にいれる

「根本的な知識不足といった所かのう・・・」

人体錬成という魔力を馬鹿食いする魔法を使ったせいで地面に大の字に寝そべる
かたい地面の感触に昨日の人形の柔らかさを思い出す

「一度解析した物質は簡単に作れるんじゃがのう・・・」

テレビで見た低反発枕を思い出しながら深い眠りにつく


余談だがこの後魔力切れで結界の維持が切れ
姿を変えていなかった為庭で倒れている健司を親が発見
慌てて病院行きとなったのであった

「新世界と転生の賢者」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く