俺の幼馴染2人がメンヘラとヤンデレすぎる件
自己嫌悪……
 最近嫌なことがあった、あまりにも身勝手な理由で悩んでいる自分が情けないと思う。
 幼馴染2人をメンヘラとヤンデレにしてしまった、初めは自分に非があると思い我慢していたが途中で逃げてしまった。
 でも再び彼女たちに再会すると、この生活もなんだかんだで楽しいと心のどこかで思っていた自分がいた。
 しかしそんな楽しい日々はあまり続かず、ある日突然呪いの絵は新たなペナルティーを生んだ。
  その後、2人とも呪いにかからない方が楽しそうに生活を送っている、つまりは俺に関わらない方が楽しい学校生活を送れていると言うわけだ。
 「本当にそれでいいわけ?」
 暗闇の中で謎の声が俺に問いかける。
  「俺はそれで構わない、あの2人にどうこう言う資格はあいにく持ち合わせてないのでね」
  心にもない事を平然と言える自分にムカつく。
 「それにきっとあんな呪いがなかったら2人とも、もっと楽しい生活を送っていたはずだ!きっとその生活に俺は存在しない、それが現状だ!」
 はっ、と目を覚ますとそこはいつもいる自分の部屋だった。
 ひたいは汗でびっしょり、隣からはスースーと優しい鼻息が聞こえる。
 ……鼻息?なんでそんなものが?
 俺は狭いベットの隅をみるとそこには妹が寝そべっていた。
 「お兄ちゃん……あんぱんが襲ってくるよ〜むにゃむにゃ」
 どんな夢見てんだよ、さっさと起こすか。
 俺は妹の体をゆすろうと右手を伸ばしたが、ぐっすり眠っている妹の寝顔を見てなんとなく気が失せた。
 あと十分だけ寝かせとくか。
 俺は起こさないようそっと起き上がると、洗面所に向かい朝の支度を済ませた。
 「行ってき〜す」
 俺は若干あくび混じりな声でそう言うと妹が迎えに来てくれた。
 「お兄ちゃん、なんかエミちゃんお兄ちゃんと同じ学校に行くとか言い始めたよ」
 「可哀想に……そっとしておいてやってくれ」
 「……うん」
 俺たちは涙をぬぐいながら廊下を歩くエミを見た。
 「ちょっと!なんで泣いてるのよ!私が何をしたのよ〜!」
 相変わらずいいツッコミだ。
 俺は学校へ向かった、途中で志保と美代を思い出し足が重くなったが目を背けても何も変わらないと思い教室のドアを開けた。
 そこには昨日となんら変わらない光景が目に映った。
 美代も志保もそれぞれクラスメイトと楽しく会話している。それになぜか俺の席にチャラい男が座って美代と志保に話しかけている。
  どうせ言わないと、どいてくれないだろうし……まぁ言って分かってくれるならそれに越した事はないが……。
 はぁ〜言うしかないか。
 「あの、そこ俺の席なんだけど」
 俺がそう言うとチャラい男は舌打ちをして俺を睨んできた。
  なんで俺が睨まれなきゃならんのだ、しかし俺が陰キャだからといって優しくすると思うなよ!
 今こそ立ち上がれ!日本中の陰キャ達よ!
 「チッ……もう来たのかよ、志保さんも美代ちゃんもまた後でね」
 チャラ男は俺を見るときとは別人のような笑顔を見せるとその場を去っていった。
 完全に俺が悪者みたいになってるよな……会話の邪魔をしちゃった訳だし。
 俺は身を小さくしながら席に着くと2人ともそれぞれ一時間目の準備をし始めた。
 「ふ、2人ともごめん……会話の邪魔しちゃって」
 しまった……いつも通り馴れ馴れしく接してしまった……。
 「別にいいわよ、少しうざかったし……」
 え?
 「美代も〜ちょっとしつこいかな〜って、だからありがとね……えっとー高橋くん」
 高橋くん、か。
 2人と話せて嬉しかったが、すぐに壁を感じてしまった。
  ……でもこれでいい。
 これが本来の姿なのだから、彼女たちから逃げたのは紛れもなく俺であって今はただのクラスメイト。
  それが高橋 雪という人間だ。
 俺は決して物語の主人公ではない、なんならさっきのチャラ男の方がよっぽど青春を謳歌している。
 「どうしたのあなた?難しい顔なんかしちゃって、でも私も一つ悩み事があるのよね……」
 低めの声音でそう志保は言う。
 この世界の志保にも悩みはあるのか……。
 「へぇ〜、どんな悩みがあるの?」
 俺がそう尋ねると志保は手に持っていたシャーペンを黒板の左端に書いてある日直者を指した。
   そこには神崎という名字が二つ並べて書いてあった。
  「あの神崎とか言う女二人組の見分けがつかなくて」
  神崎とはうちのクラスの学級委員をやっていて、まさに容姿端麗(以下略
 2人は双子で名前は真由と美結、清楚な黒髪ロングにぱっつん、産まれたのは同時だが美結の方がお姉さんを名乗っている。
  もちろん真由もそれについては否定せず、一心同体で阿吽の呼吸を常に持っている感じだ。
  「たしかに2人とも見分けがつかないよね、あっ、胸の大きさなら……」
 「なに?」
 「なんでもありません!」
 俺はすぐさま口を閉じてそっぽを向いた、なんせ志保に胸の大きさの話をすると切れる可能性がある。
 この時の俺は真由と美結がこの後大きく人生が変わることなど知る由もなかった。
            
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