異彩の瞳と銃創造者
自分の気持ち
「今日からお前たちは婚約者だ」
この言葉の意味、そして、なぜこういう経緯をたどっていたのかを全て聞き出したレンは、ため息をついていた。
「つまり、簡単に言うと、僕がルドラの男装を見破ったのが原因なんですね?」
「そうだ」
どうやらアルライト家では女の子が生まれると決まって、男装をさせるそうだ。そして、それを見破る。もしくは自分からこの人になら見られてもいいと思える人物に女性であることを告げ、婚約を結ぶそうだ。つまり、不本意とはいえ、レンがルドラのことを女性だと知ってしまったのが原因というわけだ。ただ、家のしきたりといえど、本人が望まぬ婚約はしないそうだ。
つまり、ルドラはレンのことを少なからず思っていて、婚約に反対しなかったということだ。
これで、さっきからルドラが俺と視線を合わせない理由が分かった。ただ恥ずかしかったんだな。
「で、レーヴェン君は嫌かね? 娘と婚約するのは」
デュークがレンに問う。それはレンとルドラ。二人の人生に大きく関与する重大な決め事だ。当然レンは頭を悩ませる。もちろん。前世ではそう言った経験がゼロなので、前世の記憶は頼りにならない。
ここで、レンは自分に自問自答をすることにした。
・まず俺はルドラのことをどう思っている?
:この世界で出来た初めての友達。同じ趣味を持ち、気軽に話せる。そして数少ない俺の魔法を知り、銃に興味を持った人物。
・俺はルドラのことが好きか?
:そんなことは考えたこともなかった。そもそも森の件があるまで男だと思っていたんだ。その状態で、ルドラを想っていたら俺がやばい人になってしまう。友達として好きと言われればYESだ。
・ルドラを守りたいと思うか?
:俺は魔獣に襲われた時、無意識に守る対象にルドラを入れていた。どうでもいいと思っていれば見捨てることもできた。守る対象に入ったのが友達だったからでは説明がつかない。レーヴェン・レイ・フォールンは、いや夢乃天はそこまでお人好しではない。
つまり、俺は少なからずルドラを友達以上の存在だと思っているということだ。これが好意であることは分かるが、恋か? と言われれば俺の中から答えは出てこないだろう。だが、こんな不思議な感情もいいかな。なんて思っている自分がいるのもわかっていた。
「いや、そこまで焦って答えを求めているわけではないんだ。君の気持ちが落ち着くまで……」
「大丈夫です。落ち着きました」
「……ふむ。では答えを聞かせて貰っても?」
自然と三人の目線はレンへと向かう。その中でも熱くレンに視線を向けているのはルドラだ。顔を赤くし、ただ先ほどとは違い目線は外さない。ただレンの返事を待っていた。
俺はこの子を守ったんだな。
その時、レンの中で自分の存在意義を少しだけ見いだせた気がした。そして、今の率直な気持ちを言葉に乗せる。
「はっきり言って、今もまだ混乱しています。あの件があるまで、本当に男だと思っていたので」
「ではやはり……」
すこし、落ち込んだような表情をする、デューク。
「最後まで聞いてください。でも先日の一件。僕の中では彼女は守りたい存在になっていた。これを好意だとは自覚しています。でも、よくわからない。僕にはこの感情が分からない。でも嫌な感じはしないんです。そんな僕で良ければ、この話を受けたいと思います」
受ける。つまりは婚約を結ぶということ。その言葉を聞いて、デュークもアルムも安心していた。
「レーヴェン君。分からないって言うのはしょうがない。でも嫌な感じ時はしないのだろう」
「はい」
「なら、このまま関わっていけば君にもそれが分かる。これからも娘共々よろしく頼むよ」
そしてルドラは今にも泣きそうな顔だった。レンは物質創造魔法で、ハンカチを作り出し、それをルドラに手渡す。その後、いま見せた物質創造魔法について、デュークに話すことになった。つい、目の前で使ってしまった、俺が悪いんだけどね。
婚約はまだ結婚ではない。それでも俺とルドラの関係性は変わっていくだろう。
まぁ、それも悪くはないかな。
ンそんな時部屋の隅に置い見覚えのある穴が出現した。その穴は人一人がたって通れる大きさまで拡がり、その中からまた見覚えのある人物が出現した。
「レーヴェン、体調はどう? アルムも昨日ぶり、失礼するね」
「失礼してから言わないでくださいよ」
ひょこっと姿を現したのは、昨日出会った、ユニ・マター・ニエンテ。黄昏の魔女。その人だった。
「これはこれは、お初にお目にかかります。黄昏の魔女様。私はデューク・イラ・アルライトと申します」
デュークが立ちあがり礼する。そんな状況になってルドラはレンに目でなにかを訴えていた。
推察するにしてこれは、一体どういう状況? てな感じだろう。まぁと言われてもい俺にもよくわかっていないのだからどうすることも出来ない。
「アルライトって事は、ルドラの父親ね。貴方にも話があるからここにいてね」
「分かりました」
「で、昨日も言っていたが、話しというのは?」
「うぅーん。めんどくさいし、単刀直入に言うわね。レーヴェンとルドラをわたしの弟子にする。戦闘方面もそれ以外の分野もある希望があれば教えても良い」
その言葉に、四人全員が驚いていた。それはそうだ。あの黄昏の魔女が弟子を取るというのだから。
今まで黄昏の魔女は弟子を取ってこず、頼まれてもすべて断っていた。
「それは本当ですか? ユニ。今まで弟子なんて取ってこなかったのに……」
「いや、今弟子というより、娘と言った方がいい気がするけど一人いるわ。多分レーヴェン達と同い年よ」
「え? 魔女様は結婚していた?」
「いえ、拾い子よ。ってことで、今日から君たちは私の弟子。OK?」
レンとルドラはその言葉に頷いた。
レンは強くならなければいけない。死ぬのは嫌だから。それに自分だけでレベルアップしていくのにも限界があるから。そして、今から顔合わせとか、何をしていくのかそんなことを決めるらしい」
「とりあえずついてきて、子供たちは私が責任を取って守るから安心して、定期的に家には帰すから」
そう言うと、親二人はよろしくお願いします。と、頭を下げた。ユニはそれを聞き、ドッドゲートを開く。ユニがレンたちを手招きし、その中に入っていく。レンとルドラはその後に続き、ドッドゲートをくぐった。
この言葉の意味、そして、なぜこういう経緯をたどっていたのかを全て聞き出したレンは、ため息をついていた。
「つまり、簡単に言うと、僕がルドラの男装を見破ったのが原因なんですね?」
「そうだ」
どうやらアルライト家では女の子が生まれると決まって、男装をさせるそうだ。そして、それを見破る。もしくは自分からこの人になら見られてもいいと思える人物に女性であることを告げ、婚約を結ぶそうだ。つまり、不本意とはいえ、レンがルドラのことを女性だと知ってしまったのが原因というわけだ。ただ、家のしきたりといえど、本人が望まぬ婚約はしないそうだ。
つまり、ルドラはレンのことを少なからず思っていて、婚約に反対しなかったということだ。
これで、さっきからルドラが俺と視線を合わせない理由が分かった。ただ恥ずかしかったんだな。
「で、レーヴェン君は嫌かね? 娘と婚約するのは」
デュークがレンに問う。それはレンとルドラ。二人の人生に大きく関与する重大な決め事だ。当然レンは頭を悩ませる。もちろん。前世ではそう言った経験がゼロなので、前世の記憶は頼りにならない。
ここで、レンは自分に自問自答をすることにした。
・まず俺はルドラのことをどう思っている?
:この世界で出来た初めての友達。同じ趣味を持ち、気軽に話せる。そして数少ない俺の魔法を知り、銃に興味を持った人物。
・俺はルドラのことが好きか?
:そんなことは考えたこともなかった。そもそも森の件があるまで男だと思っていたんだ。その状態で、ルドラを想っていたら俺がやばい人になってしまう。友達として好きと言われればYESだ。
・ルドラを守りたいと思うか?
:俺は魔獣に襲われた時、無意識に守る対象にルドラを入れていた。どうでもいいと思っていれば見捨てることもできた。守る対象に入ったのが友達だったからでは説明がつかない。レーヴェン・レイ・フォールンは、いや夢乃天はそこまでお人好しではない。
つまり、俺は少なからずルドラを友達以上の存在だと思っているということだ。これが好意であることは分かるが、恋か? と言われれば俺の中から答えは出てこないだろう。だが、こんな不思議な感情もいいかな。なんて思っている自分がいるのもわかっていた。
「いや、そこまで焦って答えを求めているわけではないんだ。君の気持ちが落ち着くまで……」
「大丈夫です。落ち着きました」
「……ふむ。では答えを聞かせて貰っても?」
自然と三人の目線はレンへと向かう。その中でも熱くレンに視線を向けているのはルドラだ。顔を赤くし、ただ先ほどとは違い目線は外さない。ただレンの返事を待っていた。
俺はこの子を守ったんだな。
その時、レンの中で自分の存在意義を少しだけ見いだせた気がした。そして、今の率直な気持ちを言葉に乗せる。
「はっきり言って、今もまだ混乱しています。あの件があるまで、本当に男だと思っていたので」
「ではやはり……」
すこし、落ち込んだような表情をする、デューク。
「最後まで聞いてください。でも先日の一件。僕の中では彼女は守りたい存在になっていた。これを好意だとは自覚しています。でも、よくわからない。僕にはこの感情が分からない。でも嫌な感じはしないんです。そんな僕で良ければ、この話を受けたいと思います」
受ける。つまりは婚約を結ぶということ。その言葉を聞いて、デュークもアルムも安心していた。
「レーヴェン君。分からないって言うのはしょうがない。でも嫌な感じ時はしないのだろう」
「はい」
「なら、このまま関わっていけば君にもそれが分かる。これからも娘共々よろしく頼むよ」
そしてルドラは今にも泣きそうな顔だった。レンは物質創造魔法で、ハンカチを作り出し、それをルドラに手渡す。その後、いま見せた物質創造魔法について、デュークに話すことになった。つい、目の前で使ってしまった、俺が悪いんだけどね。
婚約はまだ結婚ではない。それでも俺とルドラの関係性は変わっていくだろう。
まぁ、それも悪くはないかな。
ンそんな時部屋の隅に置い見覚えのある穴が出現した。その穴は人一人がたって通れる大きさまで拡がり、その中からまた見覚えのある人物が出現した。
「レーヴェン、体調はどう? アルムも昨日ぶり、失礼するね」
「失礼してから言わないでくださいよ」
ひょこっと姿を現したのは、昨日出会った、ユニ・マター・ニエンテ。黄昏の魔女。その人だった。
「これはこれは、お初にお目にかかります。黄昏の魔女様。私はデューク・イラ・アルライトと申します」
デュークが立ちあがり礼する。そんな状況になってルドラはレンに目でなにかを訴えていた。
推察するにしてこれは、一体どういう状況? てな感じだろう。まぁと言われてもい俺にもよくわかっていないのだからどうすることも出来ない。
「アルライトって事は、ルドラの父親ね。貴方にも話があるからここにいてね」
「分かりました」
「で、昨日も言っていたが、話しというのは?」
「うぅーん。めんどくさいし、単刀直入に言うわね。レーヴェンとルドラをわたしの弟子にする。戦闘方面もそれ以外の分野もある希望があれば教えても良い」
その言葉に、四人全員が驚いていた。それはそうだ。あの黄昏の魔女が弟子を取るというのだから。
今まで黄昏の魔女は弟子を取ってこず、頼まれてもすべて断っていた。
「それは本当ですか? ユニ。今まで弟子なんて取ってこなかったのに……」
「いや、今弟子というより、娘と言った方がいい気がするけど一人いるわ。多分レーヴェン達と同い年よ」
「え? 魔女様は結婚していた?」
「いえ、拾い子よ。ってことで、今日から君たちは私の弟子。OK?」
レンとルドラはその言葉に頷いた。
レンは強くならなければいけない。死ぬのは嫌だから。それに自分だけでレベルアップしていくのにも限界があるから。そして、今から顔合わせとか、何をしていくのかそんなことを決めるらしい」
「とりあえずついてきて、子供たちは私が責任を取って守るから安心して、定期的に家には帰すから」
そう言うと、親二人はよろしくお願いします。と、頭を下げた。ユニはそれを聞き、ドッドゲートを開く。ユニがレンたちを手招きし、その中に入っていく。レンとルドラはその後に続き、ドッドゲートをくぐった。
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