異彩の瞳と銃創造者
物質創造魔法
レンは家に帰ると、すぐに書庫へと籠った。もちろん、アイラもだれもいない。
「よし。これでやっと、物質創造魔法が試せる」
物質創造魔法についての本は、この書庫には存在していなかった。だが、レンは先の適性の儀で、物質創造魔法の情報を得ていた。ただ起動方法だけだが、それだけでもレンにとっては充分だった。
レンは、魔法に関する本を片手に情報を整理していく。
「魔法を起動させる方法は主に四つと例外一つ」
・詠唱:魔法を発動されるために声を出すこと。詠唱の中にも高速詠唱・短縮詠唱・並列詠唱なども存在している。
・無詠唱:詠唱を必要とせず、明確なイメージと魔力を必要とする。無詠唱は詠唱と違い、使える者は少なく、難易度も高い。
・魔法陣:魔法陣は1回使い切りの発動方法であり、詠唱を必要としない。代わりに書かれている魔法を覚えていなくても魔力があれば発動できる。紙などに掛かれているスクロールなども存在する。それと同時に、地に書く大規模なものも存在し、主に召喚魔法に使用される。
・触媒:特定の触媒を用意し、それを消費することによって魔法を発動させる方法。宝石や聖遺物などを触媒とするが、消費コストが大きい。
・ルーン:ルーン文字という特殊な文字を使い魔法を発動させる。指先や杖などの魔術媒体に魔力を集中させ空中にルーン文字を刻み、起動式を読むことで発動させることが出来る。主に補助系の魔法に向いており、その特殊性から、好んで使うものは少ない。
「まだ、無詠唱は無理だな、魔法陣も受容性は低いし、短縮とルーンがいいな」
レンは転生以前に興味本位でルーン文字を少し勉強したことがある。あくまで少しだが、まさかルーン文字がこっちの世界にも存在しているとは思っていなかった。
魔法は主に生活魔法・攻撃魔法・防御魔法・回復魔法・補助魔法・召喚魔法・精霊魔法などの種類に分けられる。種族ごとに偏っていたりすることもあるらしいが、人種は特にそう言うことは無い。
それら、属性によって得意、不得意がある。
「物質創造魔法を使うなら短縮で使っていくしかないな、起動式を決めて、短縮化する方法が楽かな」
レンは右手を開いて前方に向け魔力を集中させる。そのまま、物質化したいものをイメージする。そしてイメージが固まった瞬間に起動式を読み上げる。
『創造』
起動式を認識し、物質創造魔法が起動する。レンの掌に集まった光が形を形成し、それが物質化される。レンが創造したのは、短剣。今右手に存在しているのはレンが思い浮かべた短剣そのものだった。
「なるほど、イメージだけでは作れても実用には至らないか」
レンは、その短剣に見えるもので、紙を切ろうとしたが、紙は切れない。レンの想像の中には刃の構造までは含まれていなかったからだ。
「次はもっと繊細にイメージと構造を浮かべて、『クリエイト』」
次にレンの手元に現れたのは、紛れもない短剣だった。紙も切れるし、武器としても十分使えそうだ。そしてこれまでの過程で分かったことがある。
それは物質を創造してから約五分程度で消滅してしまうことだ。失敗して横に置いてあった短剣はすでに消滅している。
「まぁ、作ってそのままだったら、量産し放題だしな。しょうがないよなって、よし、作ってみよう。銃を!」
レンは気合を入れて銃の制作に取り掛かった。作るのは回転式拳銃、通称リボルバー。その中でも今作ろうとしているのはコルトパイソン。なぜ、オートマチック、いわゆる連射可能な拳銃を作らないかというと、リボルバーに比べて構造が難しく、今の自分には無理だと判断したからだ。
『クリエイト』
魔力を集め、イメージを固め作成する。すると、レンの手の中には銃と呼べるそれが形成されていた。光がなくなり、改めてみると、それは紛れもなくコルトパイソンだった。黒を基調としており、レンのイメージ通りに出来ていた。
ただ、それは見た目だけだった。
レンがグリップを握り、トリガーを引く。このときに問題が発生した。それはシリンダー、いわゆる銃弾を装填する部分がうまく回らなかったのだ。それにトリガーもゆるゆるだった。
「まだまだイメージが甘いか。これは繰り返して構造とイメージを固めていくしかないな」
それからまた、レンは作っては試して、作っては試して、を繰り返した。
途中、夜ご飯も挟んで部屋に戻ってからもレンはリボルバーを魔力が尽きるまで作り続けた。
「やった! 出来た。これで後は実際に銃弾が打てるかどうかを試すだけだ!」
何日も続け、試行錯誤の中、ようやくリボルバーを完成させたレンはそのままベッドに飛び込んだ。魔力切れまじかで、試行回数は三桁に登るだろう。時間もすでに日付は変わっているほどだった。
レンはそのまま、銃を片手にベッドの中で眠りについた。
❖ ❖ ❖
ガチャ
そんな音を立てて、レンの部屋に忍び込むものがいた。
「やっと寝られましたか、***が悪いのですよ。そうです。***が悪いのです。あんなにも大量の魔力を当てられたから私。どうにも体が火照って収まらないのです。責任とってくださいね?」
その者はゆっくり扉を閉めると、レンのベッドへと向かった。
「よし。これでやっと、物質創造魔法が試せる」
物質創造魔法についての本は、この書庫には存在していなかった。だが、レンは先の適性の儀で、物質創造魔法の情報を得ていた。ただ起動方法だけだが、それだけでもレンにとっては充分だった。
レンは、魔法に関する本を片手に情報を整理していく。
「魔法を起動させる方法は主に四つと例外一つ」
・詠唱:魔法を発動されるために声を出すこと。詠唱の中にも高速詠唱・短縮詠唱・並列詠唱なども存在している。
・無詠唱:詠唱を必要とせず、明確なイメージと魔力を必要とする。無詠唱は詠唱と違い、使える者は少なく、難易度も高い。
・魔法陣:魔法陣は1回使い切りの発動方法であり、詠唱を必要としない。代わりに書かれている魔法を覚えていなくても魔力があれば発動できる。紙などに掛かれているスクロールなども存在する。それと同時に、地に書く大規模なものも存在し、主に召喚魔法に使用される。
・触媒:特定の触媒を用意し、それを消費することによって魔法を発動させる方法。宝石や聖遺物などを触媒とするが、消費コストが大きい。
・ルーン:ルーン文字という特殊な文字を使い魔法を発動させる。指先や杖などの魔術媒体に魔力を集中させ空中にルーン文字を刻み、起動式を読むことで発動させることが出来る。主に補助系の魔法に向いており、その特殊性から、好んで使うものは少ない。
「まだ、無詠唱は無理だな、魔法陣も受容性は低いし、短縮とルーンがいいな」
レンは転生以前に興味本位でルーン文字を少し勉強したことがある。あくまで少しだが、まさかルーン文字がこっちの世界にも存在しているとは思っていなかった。
魔法は主に生活魔法・攻撃魔法・防御魔法・回復魔法・補助魔法・召喚魔法・精霊魔法などの種類に分けられる。種族ごとに偏っていたりすることもあるらしいが、人種は特にそう言うことは無い。
それら、属性によって得意、不得意がある。
「物質創造魔法を使うなら短縮で使っていくしかないな、起動式を決めて、短縮化する方法が楽かな」
レンは右手を開いて前方に向け魔力を集中させる。そのまま、物質化したいものをイメージする。そしてイメージが固まった瞬間に起動式を読み上げる。
『創造』
起動式を認識し、物質創造魔法が起動する。レンの掌に集まった光が形を形成し、それが物質化される。レンが創造したのは、短剣。今右手に存在しているのはレンが思い浮かべた短剣そのものだった。
「なるほど、イメージだけでは作れても実用には至らないか」
レンは、その短剣に見えるもので、紙を切ろうとしたが、紙は切れない。レンの想像の中には刃の構造までは含まれていなかったからだ。
「次はもっと繊細にイメージと構造を浮かべて、『クリエイト』」
次にレンの手元に現れたのは、紛れもない短剣だった。紙も切れるし、武器としても十分使えそうだ。そしてこれまでの過程で分かったことがある。
それは物質を創造してから約五分程度で消滅してしまうことだ。失敗して横に置いてあった短剣はすでに消滅している。
「まぁ、作ってそのままだったら、量産し放題だしな。しょうがないよなって、よし、作ってみよう。銃を!」
レンは気合を入れて銃の制作に取り掛かった。作るのは回転式拳銃、通称リボルバー。その中でも今作ろうとしているのはコルトパイソン。なぜ、オートマチック、いわゆる連射可能な拳銃を作らないかというと、リボルバーに比べて構造が難しく、今の自分には無理だと判断したからだ。
『クリエイト』
魔力を集め、イメージを固め作成する。すると、レンの手の中には銃と呼べるそれが形成されていた。光がなくなり、改めてみると、それは紛れもなくコルトパイソンだった。黒を基調としており、レンのイメージ通りに出来ていた。
ただ、それは見た目だけだった。
レンがグリップを握り、トリガーを引く。このときに問題が発生した。それはシリンダー、いわゆる銃弾を装填する部分がうまく回らなかったのだ。それにトリガーもゆるゆるだった。
「まだまだイメージが甘いか。これは繰り返して構造とイメージを固めていくしかないな」
それからまた、レンは作っては試して、作っては試して、を繰り返した。
途中、夜ご飯も挟んで部屋に戻ってからもレンはリボルバーを魔力が尽きるまで作り続けた。
「やった! 出来た。これで後は実際に銃弾が打てるかどうかを試すだけだ!」
何日も続け、試行錯誤の中、ようやくリボルバーを完成させたレンはそのままベッドに飛び込んだ。魔力切れまじかで、試行回数は三桁に登るだろう。時間もすでに日付は変わっているほどだった。
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