胸にヲタクという誇りを掲げて

ニムル

第5節/ぼっち部の理想は一般人には理解されず

 私が桃花とうか先輩に連れられてぼっち部の部室の中に入り、小田くんって案外発言するんだなーと思ったり、呆然としていたりした時、後ろから勢いよく巨漢の男の人が飛び出してきた。

「ドプフォww フォカヌポウッ! ついに、遂にやったでござるよぅっ!」

 うわ、茣蓙川ござがわ先輩!?

 この人は、校内中で真のヲタクにして虹ロリコンを名乗りウザがられている、茣蓙川ござがわしんし先輩ではないか。

「ふぅ、荷物の送り先に学校を指定してしまった時は本気で焦ったでござるが、いやぁ良かった良かった! そのあとの拙者の行動はもうリコたん信者そのもの! 校門の前にテント張って、8日間の張り込みをした成果が出てよかったでござる!」

「茣蓙川先輩、なにを買ったのか少しばかり気になる宗像登場なのだが」

「フォカヌポウッ! よくぞ聞いてくれたでござるっ! これはでござるな、とあるサークルが今年の夏のコミケで販売したという伝説の商品で、同じ製作者が作ったストーリーだからこそ作れる盤面の自由度が高く、作者や会社や趣向の異なる作品たちが入り乱れ、盤面は通常のゲームの10倍以上の長さを誇る、その名も『珍生ゲーム』!!」

「説明が長いと呆れる宗像登場なのだが……」

「まぁ、そんなこといいでござろう!? わざわざ保存用とプレイ用の二つを買ったんでござる。さぁ、この部屋にいる皆様方には私がは盤面上で理想の人生を送るための生贄になってもらうでござるっ!」

「え、な、なんなんですか、これ? 桃花とうか先輩、今から何が始まるんです? ……生贄って?」

 私は茣蓙川先輩の言っていることが全く理解出来ず、桃花とうか先輩に聞いてしまった。

「始まるんだよ、ぼっち部の部員全員を集めた『珍生ゲーム』が」

「え!? あ、わ、私邪魔しちゃいけませんね、帰らせていただきま……」

「ごめんけど帰らせないよ? 生贄は多い方が楽しいし」

「いや!? そういうボードゲームって四人くらいで遊びますよね?」

「何を言っているんだい? 元祖ボードゲームのモノポリーは8人で遊べるじゃないか」

「この『珍生ゲーム』は十人プレイ対応でござるよ?」

「さぁ、君も一緒に生贄になるんだ、泡沫ちゃんっ☆」

「泡沫サンッッ!?」

 え、何今の裏返った声!? もうさっきからこの部室がブラックボックスだよ!? ミステリールームだよ!? 恐怖の部屋だよ!?

「さぁっ! 盤上遊戯を始めようかっ! でござるよっ!」

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 ……こうしてあのカオスな空間が始まったのだ……

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