Re:legend

りゅう

574:殺意




 血の狂乱を発動されたソラミちゃんはクレティアを圧倒した。クレティアはなす術なくソラミちゃんの攻撃を受け続けてじわじわと体力を削られる。

 「っ…化け物め…」
 ただ黙ってやられるわけにいかないとクレティアは闇を広げてソラミちゃんに対抗しようとするがソラミちゃんの前では無意味だった。

 やがて、ソラミちゃんに勝てないということをクレティアは悟ったのだった。ソラミちゃんに勝てないということを悟ったクレティアは撤退をしようと転移魔法を発動させようとするがソラミちゃんはそれを許さない。魔法を発動させる間も与えずにひたすらクレティアに攻撃を続けた。

 「…鬱陶しいな…くそ….…」

 クレティアは必死になって闇を展開して精神を研ぎ澄ます。その間、何度もソラミちゃんの攻撃を受け続けた。そして、その場で仁王立ちをして集中する。何度もソラミちゃんの攻撃を受け続けたがクレティアはソラミちゃんの動きを一瞬、闇の力で止めた。その隙にクレティアは転移をしてその場から消えた。
 
 その場には血の狂乱状態のソラミちゃん、そして動けないコリンさんとニコルちゃんが残された。
 
 「……………」

 標的を失ったソラミちゃんはしばらくその場で動きを止めた。そして、微かに動く反応を見つけてその動きを停止させるために動き出した。

 「これは……」

 目を覚ましたコリンさんは今、周囲で何が起こっているのか理解できなかった。一瞬、いろいろなことを考えたが、目の前から妙な気配を感じ、隣に倒れているニコルちゃんを守るために力を振り絞って獣化状態になる。

 巨大な狐の姿になったコリンさんが見たのは、無表情で自分目掛けて進んでくるソラミちゃんだった。ソラミちゃんから殺意を向けられたコリンさんは一瞬、慌てるがソラミちゃんから向けられた殺意に反応し、臨戦態勢になる。

 「え……」

 気づいたらコリンさんは宙を舞っていた。ソラミちゃんのスピードに目がついていかなくて何が起こっているのかわからないままコリンさんは宙を舞う。

 「なんで……」

 何故ソラミちゃんに攻撃されたのかコリンさんは当然理解できていない。そんなコリンさんにソラミちゃんは容赦なく次の一撃を叩き込む。もう一発、もう一発とソラミちゃんはコリンさんに攻撃を撃ち込んだ。ソラミちゃんの連撃を受け続けたコリンさんの意識は少しずつ遠のいていく…

 宙を舞うコリンさんは一度も地面に落ちることがなく何発もの攻撃を受けた。そして、コリンさんの意識が完全に失われそうになった時、ソラミちゃんはターゲットをコリンさんから意識を失い倒れているニコルちゃんに変えたのだった。





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