Re:legend

りゅう

568:共鳴の力









ウィズと共鳴したおかげで私の力は急激に増した。今ならリュウさんにも負けないような気がした。

私は次から次へと魔法を撃ち込む。私の魔法は堕天使達をあっという間に殲滅し残す敵は3人となった。

「強い…『傲慢』と共鳴してるな…クレティア、ディートリヒ、3人で確実にやるぞ」

アルドベリクの言葉に黙って2人が頷き3人はそれぞれ私から離れて闇を展開する。『虚無』が魔法を発動するが『傲慢』は『虚無』をあっさりと弾いた。

まず最初に狙うのは『死霊』だ。今回の件で敵の戦力増加といった面でかなり厄介だからだ。次は『虚無』、魔法を使えなくする魔法はかなり厄介だから。そして最後に『慈愛』、おそらく全員を倒すのは不可能だ。だからせめて少しでも敵の戦力を削ってやると私は倒すべき敵の順番を決めた。最低でも『死霊』を倒す。出来れば『虚無』も倒したい…そう思いながら私は大量の魔法を生成し乱射、敵を強引に分断させる。

そして分断された『死霊』目掛けて突っ込んだ。手に魔力を集中させて拳を強く握る。

「屍盾」
「炎層」

『死霊』は周りの堕天使の亡骸を盾のように扱うがそれを私が放った火の柱が焼き払う。そして『死霊』の目の前まで迫った私は『死霊』に全力で拳を突き出した。

私の拳が直撃した『死霊』は口から血を吐きながら後ろに吹き飛んだ。

「闇の裁きを受けろ」
「お姉さん強いからって調子に乗りすぎだよ」

『死霊』を吹き飛ばした直後、私目掛けて『虚無』と『慈愛』が同時に闇を飛ばす。

「『傲慢』なる者」

私は『傲慢』の魔法を使い闇を全て反射する。反射された闇は『虚無』と『慈愛』に襲いかかるが『虚無』と『慈愛』は呆気なく闇を防いだ。

「アルドベリク大丈夫か?」
「ああ、一応大丈夫だ」

『虚無』に短く返事をして『死霊』は起き上がった。そして『死霊』の魔法で新たな戦力を大量に生み出す。

「くっ…」

そろそろウィズとの共鳴が切れそうだというのに敵の戦力増加を許してしまったことを後悔しながら私は魔力を溜め込んだ。そして溜め込んだ魔力を拳に集中させ上空へ飛び上がる。敵全員が攻撃範囲内に入ったのを確認し私は全力の一撃を撃ち込む。

「見ろ、この拳を!最愛の人のためにここでお前らを討つための拳だ!」

ウィズのように叫び私は拳に集めた魔力を真下に振り下ろした。私が放った魔力の塊は敵全員を呑み込みこの、巨大な洞窟の半分以上を吹き飛ばした。













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