Re:legend

りゅう

502:傲慢と傲慢













「なんかウィズが無言だとやりずらいなぁ…」

ウィズの偽物と戦っていたハルカがボソッと呟く。

「あとウィズ強すぎ」

ハルカは先程からウィズの偽物の攻撃を受け止めるので精一杯だった。半端な攻撃をすればウィズの偽物はあっさりと反射するだろう。故に半端な攻撃はできない…

ウィズの偽物はハルカが大技を使うまでの時間すら与えてくれなかった。だからハルカは防御に徹し隙を伺うがウィズの偽物には隙なんてなかった。このままだとハルカはじわじわと追い込まれていくだろう。

「火龍の……くっ…」

ハルカが強引に攻め込もうとするがウィズの偽物はそれを許さない、ハルカの腕を掴み背負い投げをくらわせる。

「爆炎柱」

ハルカは地面に倒れながら自身を火の渦で包む。ハルカの視界からウィズの偽物が消え視界内には火のみが映る。

「爆炎龍の咆哮」

火の渦でウィズの偽物を足止めしていた隙にハルカは自身が扱える最強の魔法を完成させる。

「これで終わらせる」

ハルカが燃え上がる龍をウィズの偽物に放つが燃え上がる龍はウィズの偽物の前で力尽きた。ウィズの偽物はハルカに迫る。

ハルカは修練場を強制退出になった。

「ははは、君は私の偽物相手によくやったよ」

修練場から出た途端修練場の中では聞こえてこなかった声が聞こえてくる。

「最後、何したの?」

最後にハルカが放った魔法、あれは完璧に完成されていたはずだった。

「魔法の威力を徐々に弱めたのさ、君が背負い投げをされた時に魔法をかけられた。以後、ハルカが使う魔法は時間が経つにつれて威力がなくなる魔法だ。もう解除されてるから安心していいよ」

「そんなめちゃくちゃな魔法…」

「相手の魔法を使い物にならなくしてから圧倒的な実力を見せて仕留める。傲慢だろう?」

ウィズはニコリと笑いながらハルカに言う。















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