Re:legend
469:教えて
「お願いだから本当のことを言って…お姉ちゃん…」
『もう隠すのは無理そうだね。本当のことを言った方がいい…私が説明しようか?』
『大丈夫、私が説明するから…ありがとうウィズ…』
ハルカは念話でウィズの提案を断りエリカと向かい合う。
「エリカ、隠しててごめんね。実は私の中には『傲慢』の魔族、ウィズがいるの…ウィズは私を何回も助けてくれた…ウィズは私にとって大事な相棒なの…」
「….…….もしかしてリュウも…」
「ええ、リュウさんも『強欲』、レグルスさんと契約を結んでます」
「そう…なんだ……」
エリカは悲しそうに呟いて下を向く。
「ごめんね。黙ってて….」
「別に気にしてないよ…何か理由があったんだよね?」
「ええ、みんなに黙ってたのには理由があるの…エリカはまだ契約するための条件を満たしていないから…ヒナちゃんとアミちゃんに黙っていたのは『嫉妬』と『憤怒』が危険だから…」
「私の『暴食』は危険じゃないの?」
「『暴食』には一度助けてもらったこともあるし一緒に戦ったこともある…それにウィズも信頼してるみたいだし危険ではないと思う…」
「そう…ならよかった。お姉ちゃん、契約の仕方を教えて…お願いだから…私、もっと強くならないといけない…今のままじゃみんなの足を引っ張っちゃう…だからお願い…」
エリカは頭を深く下げてハルカに頼む。
「わかった。ただしリュウさんの許可をもらってからね…」
「うん。じゃあさっそく行ってくる」
ハルカにそう言ったエリカは僕の元へ走ってやって来た。あまりの勢いだったのでついつい許可を出してしまったが大丈夫だったのだろうか…
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