Re:legend

りゅう

445:水と雷













「ふう、ようやく片付いたね〜」

周りに敵がいなくなったのを確認してアクアがサラちゃんに言う。

「そうだね…でも油断しちゃダメだよ」

「わかってるよ〜」

アクアは余裕そうな感じで先に進む。そのアクアの態度がこの後アクアとサラちゃんを危機に晒すことになる。

「とりあえずアミちゃん達を探しましょう。みんなと合流しないと…」

「そうだね〜じゃあ、行こうか〜」

アクアは周囲の確認を全くせずに歩き出す。

「アクアちゃん、危ない」

そう言いながらサラちゃんがアクアを突き飛ばす。アクアを突き飛ばされたサラちゃんは真上から落ちてきた雷魔法に撃たれた。砂で少しはガードしていたみたいだがかなりの重傷みたいだった。

「サラちゃん、サラちゃん…大丈夫……?」

アクアは恐る恐るサラちゃんに近づくがサラちゃんからは返事がない。ちゃんと心臓は動いているからしばらくは大丈夫だろう。だが、一刻もはやくサラちゃんを回復魔法が使える人のもとに連れて行かないと…とアクアは慌ててサラちゃんを運ぼうする。

「あらあら〜まさか厄介な砂の方が自滅してくれるとは思わなかったわ。ラッキーねぇ…」

「やっぱりお前か…雷の魔女イカズチ……」

アクアが小さな雲のような物の上に乗っかった黄色の髪の女性を睨みつけながら言う。

「そう怒らないでよアクアちゃん〜せっかくのかわいい顔が台無しよ……で、どうする?私とやり合う?」

最初はアクアをからかっていたイカズチは急に真剣な表情になりアクアに尋ねる。

「どうせ逃す気なんてないんだろう…やってやるよ。お前を倒してあいつの仇を討つ。そしてサラちゃんを絶対に守り抜いてみんなのもとに連れて行く」

「あいつ?ああ、昔君とつるんでた出来損ないのことね…あっ、あなたも出来損ないだったはごめんなさい。それにしても、出来損ないをかばって死ぬなんて砂も可哀想ね…」

「私が出来損ないなのはわかってる。だけどサラちゃんは絶対に守り抜く。もう誰も私の前でお前に殺させたりさせない…お前は私が……水の魔女アクアがここで討ち取る」

アクアはイカズチにそう言い放ち戦う決意をする。














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