Re:legend

りゅう

420:友達のために













「ふう…やったかな…お腹すいたな〜」

崩壊する空間を見ながらメリドが呟く。ちょっ、それフラグ……

「ふう、死ぬかと思ったぞ。さすが大罪達とでも言うべきだな…」

見事にフラグを回収し崩壊した空間からガーディアンが出てきた。

「まさか私の全力の一撃をくらって立ってられるとは……」

「いや、かなりいい一撃だった。この前お前が焦って1人で戦いに来なければ更なる力が出せただろうな…そうなったら私では耐えられなかっただろう」

「くそっ…ウィズ、まだやれるか?」

レグルスが舌打ちをしながらウィズに尋ねる。

「ごめん。さっきのでかなり体力使っちゃった…当分は無理だと思う…」

「くそっ、どうする?一旦撤退するか?」

レグルスが僕達に提案するがウィズは首を横に振った。

「今ここから出ると君達がコピーした術式の対策がされて全員で来れなくなる可能性が高い…」

「ウィズ、私の体を使ってもさっきのやつはできない?」

「ハルカの体を…たしかにそれならできるかもしれないけど……君に負担を掛けたくないんだ。もし君の体を借りてもあいつに勝てなかったら君はまた何か失う。もう悲しむ君はみたくないんだ…」

「ウィズ…ありがとう。私のことそんなに思ってくれて…すごく嬉しい。だけどね、私はあいつを倒して私の記憶を取り戻してリュウさんをはやくもと通りにしたい…だからウィズ…力を貸して……」

「全く、彼より君の方がよっぽど『強欲』だよ。わかった。ハルカの体、貸してもらうよ。君を助けるために私は戦う。君のために私は今、ここで限界を越えよう」

「ウィズ、ありがとう。ウィズになら安心して体を任せられる。お願いね。ウィズ…」

「任せて…ハルカ…」

ウィズはそう言いながら穴を作りその場からいなくなる。おそらくハルカとウィズしか入れない『傲慢』の空間に戻ったのだろう。

「ウィズ…後はお願いね…」

ハルカがそう言いながら少しフラつく。

「ハルカ、大丈夫か?」

僕は慌ててテレポートで移動して倒れるハルカの体を支える。

「うん。大丈夫だよ。これなら全力で…いや、それ以上の力だって使えそうだ」

「そうか…じゃあ、頼むぞ」

「ああ、わかってる」

ハルカの体に入ったウィズが僕に答える。

「あの、ウィズ、悪いんだけどハルカの体なんだからなんかこう、丁寧な言葉で話して欲しいんだけど…じゃないとハルカのイメージが変わっちゃいそうで…」

「丁寧?私と話すときはいつもハルカこんな感じだよ。それより、はやくあいつを倒そう。ハルカも待ってるだろうし」

「そうだな。とりあえず僕達で隙を作る。隙ができたらウィズは全力の一撃を打ち込んでくれ」

「わかった、じゃあ頼むよ」

「任せろ!」

レグルスがそう言いながら真っ先に飛び出して行く。













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