Re:legend

りゅう

404:ウィズ












「私がここに来た理由は1つ…リュウさんを助ける方法を教えて欲しいんです」

ハルカが『傲慢』の魔族ウィズに言う。

「リュウ…ああ、『強欲』のことか彼を助ける…か…なるほどなるほど私は彼を助ける方法をいくつか知っている。私に聞きに来たのは正解だったね」

「教えてもらえますか?」

「悪いけどお断りさせてもらうよ」

ウィズはニヤニヤと笑いながらハルカに即答する。

「どうすれば教えてもらえますか?」

「ふっ、君は頭がいいみたいだね。こっちの要求は1つだけ…これからは私の呼び出しから逃げないでもらいたい。それだけだ…」

「わかりました。約束します。ですからリュウさんを助ける方法を教えてください」

ハルカがウィズに頭を下げて頼む。

「彼を助ける方法は2つある。1つはこのまま放置しておくこと、そうすれば数ヶ月したら自然と目覚めるだろう。私としてはこっちの方をお勧めするよ」

「もう1つの方法は?」

「もう1つの方法は存在するが成し遂げることはできないだろう。一応教えておこう。もう1つの方法、それは彼に魔力を注ぐことだ。普段の彼が身に宿してるほどの魔力をね…」

「リュウさんに魔力を流せばリュウさんは…」

「あっ、1つ言っておくけど君の魔力量じゃ無理だ。君が死ぬまで彼に魔力を流しても彼は目覚めないだろう。君の魔力量は彼の魔力量の足元にも及ばないからね…彼をこの方法で目覚めさせられるのは魔女が数人いても無理だろう。だからこの方法は諦めるんだな。ただ数ヶ月待てばいい…」

「そう…ですか…もう1つ聞いていいですか?」

「うん。いいよ」

「リュウさんは今、どういう状態なんですか?」

「そうだね。簡単に言うと今の彼の体は中に魂が入っていない。体は動くが魂が動けないんだ。彼の魂は今『強欲』とともにある。ぶっちゃけ『強欲』がいなかったら彼は死んでただろうね」

「そう…ですか…ありがとうございます」

「もう、今日はこれが限界みたいだね。そのうちまた呼ぶからちゃんと来てよ。あっ、最後に1つ忠告、氷の魔女フロストはまだ生きている。気をつけるんだね。彼が目覚めるまで彼抜きで戦うことになるかもしれない。いざとなったら心の中で私を強く呼ぶといい。私は君の力になろう」

「あなたは私の味方なの?」

「私は魔族だ。人間や他種族の敵の魔族、魔族の敵になった魔族…それが私だ。私が君に味方するのは私が君を気に入っているから…ただそれだけだ。私は君を気に入っている。だから君がピンチになったら助けよう。じゃあ、また近いうちに会おう」

ウィズの言葉を聞いた直後、ハルカは目覚めた。ハルカは起きてすぐに僕の部屋に向かった。















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