Re:legend

りゅう

382:覚醒への手がかり













「あの、ソフィラさんちょっといいですか?」

「はい、何でしょうか?」

夕食を食べ終えた後、僕はリビングを出て行こうとするソフィラさんを呼び止めれる。

「ちょっとお話が…」

「わかりました。場所を変えましょう」

僕とソフィラさんは部屋から出て2階のベランダに向かう。

「で、お話って何でしょうか?」

2階のベランダに到着したソフィラさんが僕に尋ねる。

「さっき僕じゃ覚醒状態になれないって言ってたのはなんでかなって思って……」

「リュウさん、たぶんリュウさんは私の言葉を少し間違った捉え方をしてますね」

「え……」

「別に私はリュウさんが覚醒状態になれないとは言ってません。今のリュウさんじゃ絶対に覚醒状態になれないってわけです」

「今の僕…じゃ……?」

「はい……まあ、これ以上は言いません、何故今のリュウさんじゃ覚醒状態になれないのかしっかり考えてみてください。明日、私は午前中出かけるので午後からまたやりましょう」

「はい…お願いします……」

ソフィラさんが自分の部屋に入るのを見届けた後、僕は庭に向かった。

「何やってるの?」

僕は庭にいたアミちゃんとサラちゃんに尋ねる。

「サラちゃんと星を見てました」

「へえ…でもここじゃあまり見えないでしょ…今度僕が星がよく見えるところに連れてってあげるよ」

「本当ですか?ありがとうございます」

アミちゃんが嬉しそうに微笑む。サラちゃんも嬉しそうだった。

「ねえ、2人は初めて覚醒状態になった時どんな感じだった?どうやって覚醒状態になった?」

「私はただ強く成りたくて…リュウさんと一緒に戦えるくらい強く……」

「私は…死にたくなかったから、格上の相手と戦っていた時、絶対死にたくないって諦めなかったら覚醒状態になってた」

なんだ…そういうことか…僕は精霊神モードとエリュシオンなしじゃソフィラさんに絶対に勝てないと思い込んでいた。今日ソフィラさんに負けたのは勝てないと思ってたからだ。諦めなければ勝ち筋はあったかもしれないのに………最後まで諦めない…か……

「2人とも、ありがとう。何か掴めたような気がする」

「え?何がですか?」

「いや、何でもない。じゃあ、僕は中に戻るよ。2人とも風邪ひかないようにはやく中に入りなよ」

僕はそう言い家の中に入った。














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