Re:legend
379:欲しいもの
「5000万ドランですか…」
目の前に積み上げられた袋の山を見てハルカが呟く。ぶっちゃけギルドの銀行サービスにこの数倍は預けてあるのだがみんなは僕がいくら持っているのか知らない…みんなギルドの依頼を受けるなりして自分で稼いでるからね…
まあ、うちで雇ってる人にはちゃんと給料を渡しているがシャルロットや白、ソフィラさんにはお金を渡したことがない。前に渡そうとしたら断られた…
「まさかヒュドラを討伐するなんて…さすがリュウさんですね」
「まあ、私でも倒せると思うけどまあまあやるじゃない」
ハルカとエリカが僕に言う。
「で、この報酬でみんなに何か買ってあげようと思って…」
「「結婚指輪…」」
「え?」
「結婚指輪が欲しいです…」
「結婚指輪が欲しいの…」
ハルカとエリカが照れ臭そうに言う。その後フラン、アミちゃん、ニコルちゃんにも結婚指輪が欲しいと言われた。
「じゃあ、結婚指輪買いに行こうか……」
僕がそう言うとみんなはすごく嬉しそうな表情で返事をする。
「うわ〜これすごい綺麗ですよ!」
「お姉ちゃん、こっちのも綺麗」
僕達は近くの指輪屋にやって来た。ついてすぐにハルカが近くの指輪に食い付く。エリカも気に入ったものを見つけたみたいだ。
「好きなのを選んでいいよ」
「せっかくですし私のはリュウさんが選んでくれませんか?」
フランが少し恥ずかしそうに僕に言う。
「あっ、じゃあ私も…」
「私もお願いします」
フランに続きニコルちゃん、アミちゃんも僕に指輪を選んで欲しいと言う。
「えっ、じゃあ私のも選んで、お姉ちゃんも選んでもらおう」
「リュウさん、お願いします…」
僕にはみんなの頼みを断ることができず、僕はみんなの指輪を選ぶことになった。
數十分後……
僕はみんなの指輪を選び終わった。
みんなが気に入ってくれるといいんだけどな……
僕はみんなが待っている方に向かう。
「ごめん、時間かかった…」
「気にしないでください。それだけ真剣に悩んでくれたんですよね。嬉しいです」
ハルカが笑顔でそう言う。
「じゃあ、さっそく…」
僕はみんなに買った指輪を渡そうとする。サイズは聞いたからちゃんと合うはずだ。
「あの、リュウさん…みんなで話し合ったんですけどその指輪、渡すのは結婚式で…にしてもらえませんか?」
「わかった。じゃあ、結婚式までのお楽しみだね」
その後、僕はみんなの指輪を部屋に持ち帰り大切に保管することにした。
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