Re:legend

りゅう

370:2つ










「リュウさん、風の魔女ウィルモアが目覚めたって…」

慌てて僕を探していたハルカが僕に話しかけてくる。

「うん。知ってる。ハルカとエリカも一緒に来てくれ」

「わかりました」
「わかったわ」

僕はハルカとエリカ、フレイムを連れて風の魔女ウィルモアが眠っていた部屋に入る。

「あっ、リュウさん…」

僕が部屋に入ったのにアミちゃんが気づく。

「風の魔女ウィルモアの容態は?」

「先程一度目覚めましたがまた眠ってしまいました。また記憶を失っているみたいです。ピュレットに来てからの記憶はあるみたいですが暴走時の記憶はないみたいです」

ソフィラさんが風の魔女ウィルモアの容態を教えてくれる。

「ん……」

ちょうど風の魔女ウィルモアが目覚めた。僕はすかさず『嫉妬』の魔法を発動させて先程ソフィラさんが言っていたことが本当なのか確認する。

「どうでした?リュウさん…」

「どうやら本当みたいだよ。あの日の記憶だけ抜けてるみたい……」

「あの…私は何を……」

風の魔女ウィルモアが不安そうな表情で話しかけてくる。

「大丈夫ですか?どこか痛いところとかないですか?」

ソフィラさんが優しく風の魔女ウィルモアに尋ねる。

「ええ…体に特に異常はないんです…でも……心が…心がなにか別のものに乗っ取られるような気がして……」

「なるほど、つまり彼女は二重人格ってことね…」

遅れて部屋に入って来たメグが風の魔女ウィルモアの話を聞いてそう答える。

「ちなみにフレイムにはウィルモアのもう1つの人格についての記憶はないの?昨日、あなたがきっかけで人格が入れ替わったみたいだし…」

「特にないです…」

メグの問いかけにフレイムが即答した。

「あの…私のその…もう1つの人格ってどんな感じですか?」

ウィルモアが僕達にそう尋ねる。今は彼女に精神的負担をかけない方がいいと判断した僕は適当に話をごまかした…










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