Re:legend
365:『憂鬱』
「フェアリー、いきなり全快で行く」
「わかりました」
僕の言葉を聞きフェアリーは僕に大量の力を送り込む。
「精霊神モード80%」
僕は現在使える精霊神モードの最大出力で氷の魔女フロストを殴りつける。
「なっ…」
何故自分が殴られて何故自分が吹き飛ばされているのかわからないとでも言いたげな表情で氷の魔女フロストが吹き飛びながら僕を見る。
「なかなかやるね…これはこっちも本気でやらないとな…」
氷の魔女フロストがそう言いながら覚醒状態になる。
「精霊神の爆風」
僕は氷の魔女フロスト目掛けて魔法を放つ。
「漂白の絶壁」
氷の魔女フロストが魔法で受け止めようとするが僕の魔法が氷の魔女フロストの魔法を貫通した。
「なっ…」
氷の魔女フロストは慌てて氷を作り出し僕の魔法の軌道を逸らす。
「これで決める!フェアリー、一瞬だけ100%を頼む」
「わかりました」
よろつく氷の魔女フロストを見て僕はエリュシオンを構えてフェアリーに言う。フェアリーから大量の力が送られてくるのを感じ僕は氷の魔女フロスト目掛けて走り出す。
「神器の一閃」
「いや〜まさかここまで強いとはな…まあ、我ほどではない…」
氷の魔女フロストはそう言いながらエリュシオンの刃を2本の指で挟んで止めた。
「嘘…だろ…」
「ふっ、驚いたか?これは我が新たに得た闇の力…くっ…」
氷の魔女フロストはそう言いながら苦しそうに僕から距離を取る。
「あーあ…まだ闇の力が慣れてないのに使うからそうなるんだよ」
氷の魔女フロストの後ろに現れた魔族が苦しそうにしていた氷の魔女フロストに言う。
「やあ、君が『強欲』の持ち主だね。僕はイザベラ、『憂鬱』の魔族とも呼ばれている」
「『憂鬱』?」
たしか憂鬱とは昔は七つの大罪として数えられていたが今は七つの大罪ではない言葉だったはずだ。
「まあ、今日のところはフロストを連れて帰ってあげないと行けないから見逃してあげるよ」
『憂鬱』…イザベラはそう言い残し氷の魔女フロストと氷のウィッチプロフェッサー達を連れて消えた。
見逃すか……運が良かった………ぶっちゃけ今あいつと戦ったとして勝てる気がしない……
まさか敵にあんな化け物がいたなんて思いもよらなかった。
それにしても『憂鬱』か………
僕の中では嫌な予感がしてならなかった。
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