Re:legend

りゅう

359:星










その後僕達は夜遅くまで大広間で騒いでいた。

「みんな寝ちゃいましたね」

僕の他に唯一起きていたアミちゃんがサラちゃんに毛布を被せながら言う。

「みんな騒いでたからね。力尽きたんだよ…」

僕は笑いながらアミちゃんに言う。

「リュウさん、ちょっと外に星を見に行きませんか?」

「星?」

「はい。エルフラウの星空はすごく綺麗らしいですよ。だから一緒に見に行きませんか?」

「わかった。じゃあ行こうか」

僕はアミちゃんとともに旅館の外に出る。外は少し寒かったがアミちゃんが僕に体を引っ付けてくれたので全く寒さを感じなかった。

「綺麗ですね〜」

僕に体を引っ付けたアミちゃんが上を見ながら言う。僕も上を見るとそこには大量の星が点々と存在していた。

「もしかしたらあの中に地球があるのかな…」

「地球?」

アミちゃんが聞きなれない単語に反応する。まあ、隠すことでもないので僕は僕がこの世界に来た経緯をアミちゃんに話す。

「じゃあ、リュウさんは他の世界の人なんですか?」

アミちゃんが僕に尋ねる。

「まあ、そういうことになるね」

「あの…もし、リュウさんがリュウさんの元いた世界に帰れるってなったらどうしますか?」

「どうするって…みんなと出会ってからそんなこと考えたことなかったな。確かに僕がいた世界には家族や友達がいるけどこの世界には僕の大切なお嫁さんたちがいるしね…たぶん帰れるってなっても僕は帰らないと思う。もし帰らないといけないって強制的に元の世界に帰らされても僕はこの世界に戻る方法を探すと思う。それくらいアミちゃんやハルカ、エリカ、フラン、ニコルちゃんのことが大切だから……」

「そうですか…そう言ってもらえるとすごく嬉しいです」

アミちゃんは涙を浮かべながら言う。

「最後にもう一つ聞いていいですか?」

「ん?何?」

「この前聞いたこと…どう思ってますか?」

「この前聞いたこと?」

「その…子供を作ること…ですよ……」

アミちゃんが恥ずかしそうに言う。

「えっ、ちょっ、まだはやいでしょ…まずは結婚式とかしないと…」

「そうですよね」

アミちゃんが少し笑いながら言う。
その後僕とアミちゃんはしばらく星を眺めて大広間に戻った。













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