Re:legend

りゅう

358:報告









「んま〜」
「美味しいです!」

目の前に大量に並んだ豪華な料理を口に運んだサラちゃんとアミちゃんが満足そうな顔で言う。

蟹、刺身、ステーキ、スキヤキ、松茸ごはん、ドラゴンの肉、クラーケンのイカそうめんなどなど様々な料理が大量に並んでいる。

最初、僕はクラーケンのイカそうめんを意図的に避けていたが遅れてピュレットからやってきたロンさんが酒のつまみにと美味しそうに食べているのを見て食べてみたらすごく美味しかった。

なんでも今はクラーケンが大量に釣れるシーズンらしい。今度釣りにでも行こうかな…アミちゃんとサラちゃんなら喜んでついて来てくれそうだし…

「リュウさん、リュウさん、これも美味しいですよ」

ハルカが蟹を口にほうばりながら言う。食べるか喋るかどっちかにしなさい。まあ、かわいいからいいけど……

「リュウさん、はい。あーん」

ハルカがそう言いながら僕に蟹を向ける。えっ、急にどうした?僕は少し驚きながらもハルカが差し出して来た蟹を口に入れる。うん。美味しい。

後からピュレットや他の都市から来た人たちも楽しんでくれてるみたいだった。

「リュウ様、少しお話があるのですが…」

ソニアさんが僕のよこで小さく呟き大広間から出て行く。

「ちょっとごめん。外に行ってくる」

「あっ、はい。はやく戻って来てくださいね」

ハルカがそう言い僕を見送ってくれた。




「ソニアさん、話ってなんでしょうか?」

廊下で僕を待っていたソニアさんに僕が尋ねる。

「氷と火の魔女に動きがあったので報告に…」

「氷と火か…で、何かまずいことでもあったんですか?」

「はい。まず火の魔女フレイムが氷の魔女フロストを破りました」

へえ、やっと火と氷の戦いに決着がついたのか…と思いながら僕はソニアさんの話を聞いていた。

「ここまではよかったのですが火の魔女フレイムに負けた氷の魔女フロストは魔神王の参加に加わり魔神王から新たな力を与えられました。現在新たな力を得た氷の魔女フロスト率いる一軍相手に火の魔女フレイムが防戦一方といった状態です」

「なるほど、厄介だな…」

「はい。そこで1つ提案が…」

「提案?」

「はい。ピュレットと火の魔女フレイムとで同盟を組み氷の魔女フロスト並びに魔神王の討伐を計画なさってはいかがでしょう?」

「なるほど…火の魔女フレイムと同盟か…」

たしかにこれは僕達ピュレット側にも火の魔女フレイムにもメリットだらけの提案だと思う。

「今度、火の魔女フレイムのところに行ってみるか…報告ありがとうございます」

僕はソニアさんに礼を言いソニアさんとともに大広間に戻る。













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