Re:legend

りゅう

236:道中








「ふう〜食べ過ぎた…」

「サラちゃんいつもよりたくさん食べてたよね」

サラちゃんの横を歩いていたアミちゃんがサラちゃんに言う。

「うん。あんなに美味しい物を食べたのは久しぶりだったからね…」

「あー、たしかにサラちゃん料理あんまり上手じゃなかったもんね…」

アミちゃんがサラちゃんの城で住んでいた時のことを思い出して苦笑いを浮かべる。
どうやらサラちゃんはあまり料理が上手じゃないみたいだ。

アミちゃんが言っていたがサラちゃんの料理はかなり単純な物が多いそうだ。ただ肉を焼いただけの串焼きとか生で食べられる魚の刺身とか…

「そうだ、リュウさん、帰り道にあるかき氷屋さんでかき氷を食べませんか?」

アミちゃんが僕に言う。サラちゃんがそれを聞き目をキラキラさせる。君達、まだ食べる気なの…

「まあ、いいけど…」

「「やった!」」

僕の返事を聞きアミちゃんとサラちゃんがハイタッチをして喜ぶ。

みんなにかき氷を食べに行くと言うとみんなも行くと言いだしたので全員でかき氷を食べに行くことにした。

僕達はかき氷屋を目指して歩き始める。

「そういえばリュウさん、ヒナちゃんと白さんから連絡はあったんですか?」

僕の前を歩いていたアミちゃんが僕の方を振り向いて尋ねる。

「うん。あったよ。今こっちに戻ってるって、迎えに行こうか?って言ったらちょっと調べたいことがあるからいいっていわれたけどね」

「そうですか….あの、ヒナちゃんは魔導書を入手できたんですか?」

「えっと、それを聞こうとしたら電話が切れちゃったからよくわからないんだ」

「そうですか。入手できてるといいですね」

「ねえ、アミちゃん、ヒナちゃんって誰?」

ヒナちゃんのことを知らないサラちゃんがヒナちゃんのことをアミちゃんに尋ねる。

「えっとね、うちで働いてる女の子だよ。たぶんサラちゃんもすぐに仲良くなれると思うよ」

「そっか、仲良くなれるといいなぁ」

サラちゃんは小さな声でそう呟く。まあ、ヒナちゃんとならすぐに仲良くなれるだろう。
僕はヒナちゃんのことを話しているアミちゃんとサラちゃんの後ろについて行く。

もう少しでかき氷屋に到着するという時、僕はある人物とすれ違った。

「なんで…こんなところに……」

「リュウさん、どうしたんですか?」

僕の後ろを歩いていたハルカが僕に尋ねる。

「ハルカ、頼みがある。聞いてくれるか?」

「えっ、あっ、はい。リュウさんの頼みなら何でも聞きますよ」

「じゃあ、頼む。今すぐラスを呼んでみんなを連れて家に帰ってくれ」

「えっ、急にどうしたん…」

「頼む!」

何か言おうとしていたハルカの言葉を僕が遮る。

「わかりました…リュウさん、何があったのかわかりませんけど、必ず帰ってきてくださいね」

「ああ、わかってる。頼むよ」

「はい。お気をつけて」

ハルカに見送られて僕は走り出す。














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