Re:legend

りゅう

329:取引









「アミちゃん、1人じゃ…無理…だ…」

僕は必死にアミちゃんを止めようとする。

「リュウさん、私、戦うって決めたんです。みんなを守るために…」

「へえ〜君、かなり美しいね…」

砂の魔女サラが手を叩きながらアミちゃんに言う。

「ねぇ、僕と取り引きしないか?」

「取り引き?」

「うん。僕の要求に応えてくれたら僕はこの国に手を出さない。もちろんそこで倒れているお仲間達にもだ…」

砂の魔女サラは僕達を指差して言う。

「要求の内容を聞いてもいいですか?」

「もちろん。要求は1つ僕のものになって欲しい」

「あなたの…ものに?」

「うん。あっ、変な誤解しないでよ僕は女の子だから君に変なことする気はないし、君に乱暴なことをしたりしない。ただ僕は美しいものを近くに置いておきたいんだ。君みたいに仲間のために力を振り絞って戦うような美しい子が欲しかったんだよ」

砂の魔女サラがアミちゃんに言う。

「駄目だ…アミちゃん…そいつの言うことを聞くな…」

僕はアミちゃんを必死に止めようとした。

「アミちゃん…駄目!」
「アミちゃん、行っちゃ駄目だよ」

フランとニコルちゃんもアミちゃんを止めようとする。

「うるさいな〜少し黙って…」

「やめてください!私、あなたに着いて行くから…やめてください…」

倒れている僕達に攻撃を仕掛けようとした砂の魔女サラをアミちゃんが止める。

「そっか、じゃあ、はやく帰ろうか…」

「その前に少しだけいいですか?」

「うーん、少しだけだよ」

砂の魔女サラの許しを得てアミちゃんが僕達の元へやってくる。

「フランちゃん、ニコルちゃん、勝手なことしてごめん。私の分もリュウさんのことをお願いね…あとみんなにもごめんって伝えておいて…」

「アミちゃん!」
「アミちゃん!行っちゃダメ」

「ごめん…」

アミちゃんはそう言い2人を封印の鎖で封印した。

「リュウさんなら解除できますよね。2人に謝っておいてください」

「アミちゃん…行くな…」

「ごめんなさい…」

アミちゃんは僕の手にフランとニコルちゃんが封印された石を渡す。

「じゃあ、リュウさん…さようなら、私、リュウさんと一緒にいれて幸せでした…」

「もういいの?」

「はい…」

アミちゃんの返事を聞いて砂の魔女サラはアミちゃんとともに消えた…










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