Re:legend

りゅう

308:報告








ソニアさんの報告によると『色欲』の魔族は僕達の元に現れて撤退した直後、すぐに砂の魔女と接触したらしい。

「それで、現在の状況は?」

「どうやら砂の魔女は魔神王の配下になったみたいです」

「嘘だろ…」

僕はため息を混ぜながら呟く。ただでさえ厄介だった魔族側に新しく『色欲』の魔族が加わったと思ってたらそこに砂の魔女まで加わるなんて…しかも『色欲の書』がなくなった今、こちらの戦力は減ってしまったようなものだしかなり厄介なことになった。

「ちなみに他の魔女達に動きは?」

「今のところは特に何も…ただ、風の魔女ウィルモアの陣営が少し慌ただしく動いているみたいです」

「そうか、引き続き他の魔女達の見張りを頼む」

「はっ!」

僕に報告を終えたソニアさんはドラゴンにまたがりドラグーンへと戻って行く。

「ユリちゃん、家のみんなを城の会議室に集めてくれるか?」

「わかりました。すぐにみなさんに声をかけてきますね」

ずっと僕の横に立ち僕とソニアさんが話してる間ずっと待ってくれていたユリちゃんに僕は頼んだ。

「じゃあ、頼んだよ。僕は先に会議室に行っていろいろと準備をするから」

「わかりました。ではまた後で…」

「うん。頼んだよ」

僕はユリちゃんにそう言い急いで城に向かう。




「ロンさん、急いで城内にいる騎士団の上役たちを会議室に集めてくれ」

「はっ、ただちに…」

「シーラさんは会議室の手配を頼む」

「わかりました」

僕の指示を受けてロンさんとシーラさんが慌ただしく動き出す。




「リュウ様、ピュレット王城内にいた騎士団上役全員会議室に集めました」

「ご苦労様です。ロンさんも会議室で少し待っていてください」

「わかりました」

ロンさんは僕に一礼して会議室に向かっていく。

「リュウ様、ハルカ様達が会議室に到着なされました」

コヨミちゃんが僕の元に報告にくる。コヨミちゃんも前回の試験でピュレット騎士団16番隊隊長の地位を得ていた。

「わかった。報告ありがとう」

「いえいえ、何かお手伝いすることはありますか?」

「じゃあ、これを会議室に運んでくれるかな?」

「これを…ですか?」

僕から手渡された少し大きめの木箱を受け取りながらコヨミちゃんが言う。

「うん。頼めるかな?」

「わかりました」

コヨミちゃんが木箱を抱えて会議室に向かっていく。さて、僕もそろそろ行くとしますか…








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