Re:legend

りゅう

307:砂と色欲








『色欲』の魔族と遭遇してから数日後…

「リュウさん、リュウさん、起きてください!リュウさん!」

「う…ん」

僕は目をこすりながら体を起こす。

「やっと起きましたか…リュウさんにお客様が来てますよ。すぐに準備してきてください。庭で待っているとのことなので庭に来てくださいね」

ユリちゃんはそう言いながら部屋から出て行った。ユリちゃんを見送った僕は着替えを済ませて顔を洗い、歯を磨いて庭に向かう。





「あっ、リュウ様、おはようございます」

僕が庭に行くとスカーレッドを撫でているソニアさんがいた。

「おはようございます。ソニアさん、あの…様付けて呼ぶのやめてもらえませんか?なんか慣れなくて…」

「今は私はリュウ様の配下でありますので様付けで呼ぶのは当然かと…まあ、リュウ様がやめろとおっしゃるのならやめますが…」

「やめてください…」

「わかりました」

ソニアさんが笑いながら答える。

「そういえば今日はどうしてここに?」

以前『色欲』の魔族が乱入したことによって中止になり後日行われた騎士団隊長選定試験を勝ち抜きピュレット騎士団5番隊隊長の座を勝ち取ったソニアさんが何故1人でここに来たのか僕は疑問に思う。ソニアさんの隊には元ドラグーン領の警備等を任せていたはずだが…

「緊急の報告があって参りました」

その割には楽しそうにスカーレッドを撫でていたような…

「で、緊急の報告ってなんですか?」

「はい。以前リュウさんの命により放った空中偵察部隊が戻って参りました。偵察部隊が持ち帰った情報の中に大変な内容が含まれていたので報告に…」

「大変な内容ですか?」

「はい、砂の魔女が復活し、この大陸の北側に位置する大陸、レティア大陸を制圧したと…」

「風、火、氷の次は砂か…めんどくさいな…」

また戦わないといけない敵が増えた気がする。

「そして、砂の魔女と『色欲』の魔族が接触したと…」

「なんだって?」

ソニアさんが報告部隊から聞いた情報を僕に教えてくれる。











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