Re:legend

りゅう

303:試合開始








騎士団隊長選定試験の1次試験の内容は1対1のトーナメント戦だ。もし、1回戦で負けてしまったとしても2次試験に挑戦することは可能だ。この試験では武器やパートナー魔獣の使用等は自由だ。

ちなみにこの試合はテトラとペンタが作ったモニターやカメラなどを使い、大陸各地で放送されている。

今回の試験参加者は256人、試合数はかなり多くなるだろう。

『さてさて、始まりました騎士団隊長選定試験1次試験』
『さっそく第1試合を始めます』

何故かカメラの前でテトラとペンタが実況のようなことをしている。


今回、審判はソラミちゃんに任せた。

僕はハルカ、エリカ、フラン、アミちゃん、ニコルちゃんを連れて観戦席に向かう。ちなみにこの試験には僕の家に住んでる人は1人も参加していない。

観戦席に僕が座ると僕達のすぐ近くにラハドさん、エリス、ジャンヌの3人が立つ。

もし、試合で何かあるといけないので試合場の近くにはメグが控えている。勝手にどこか行かないようにエイリーンとイズナさん達に見張りを頼んでおいた。




『さて、では第1試合、選手カモーン』

テトラがそう言うが誰も出てこない…どうしてくれるんだこの微妙な空気…軽い放送事故だぞこれ…今頃この中継を観ている人たちは笑ってるだろうな……

『それでは選手入場』

ペンタがそう言うと2人の選手が奥から出てきた。そしてしばらく歩き試合場で数メートル距離を置いて向かい合う。

『えー、東側に立つのはピュレット騎士団小隊長、我らがコヨミちゃんです!』

テトラが言うと見学に来ていたピュレット騎士団の連中が少し盛り上がる。

『西側に立つのは元、一国の女王、ソニアさんです』

ペンタの紹介とともに歓声が上がる。それに応えるようにパートナー魔獣のドラゴンにまたがっているソニアさんが軽く手を振る。



「コヨミちゃんでしたっけ?今日はよろしくお願いします。正々堂々戦いましょう」

ソニアさんがドラゴンから飛び降りてコヨミちゃんに近づき手を差し出す。

「こちらこそよろしくお願いします」

コヨミちゃんがソニアさんの手を取り握手をする。




『それではさっそく始めたいと思います。審判のソラミちゃんにバトンタッチだ』

テトラがそう言いマイクをソラミちゃん目掛けて放り投げる。

「お二人とも…準備は…よろしい…ですか?」

ソラミちゃんの言葉を聞きドラゴンにまたがっているソニアさんとコヨミちゃんが首を縦にふる。

「それでは…試合…開始…」

ソラミちゃんがそういった瞬間、ドラゴンに乗ったソニアさんが空高く飛ぶ。










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