Re:legend

りゅう

264:巨人族








僕とタイラスさんの拳がぶつかった直後、パワー負けした僕が吹き飛ばされる。さすがに巨人族相手にパワー勝ちするのは無理か…

地面に倒れ込んでいた僕はすぐに立ち上がり構え直す。

「アクセル」

僕は魔法で一気に加速してタイラスさんの背後に回り込む。

「どりゃあ」

タイラスさんが体を捻じ曲げながら僕目掛けて拳を放つ。

「テレポート、ブースト」

僕はテレポートで一瞬にしてタイラスさんの背中の前に移動する。体を捻じ曲げたばかりだったので反応が遅れているようだ。その隙に僕はブーストで強化した蹴りをタイラスさんに叩き込む。タイラスさんは勢いよく吹っ飛んでいった。そのままタイラスさんは訓練所の壁に激突し、地面に倒れこむ。

「さすがですね…かなり効きましたよ…」

ふらつきながらもタイラスさんが立ち上がる。さすがに今の一撃では倒すことは出来ないか…

「土の双拳」

タイラスさんが魔法を発動させると僕の側の地面が膨れ上がり巨大な2つの拳のような形になる。タイラスさんが腕を振り下ろすと2つの拳が僕を挟むように襲いかかってくる。

「クリスタルシールド」

僕は氷の古代魔法で氷の障壁を作り出して2つの拳を止める。

「なっ…」

タイラスさんが魔法をあっさりと止められて少し驚いているようだった。まあ、たしかにかなり強力な魔法だったが相手が僕クラスになるとあっさりと止められるだろう。おそらくだがハルカやエリカ、フラン、獣化したニコルちゃん、アミちゃん達ならあっさりと止められるだろう。

「次はこの魔法で…土人形」

タイラスさんが魔法を発動させる。すると地面からたくさんの土人形が現れて僕に襲いかかってくる。

なるほど、いい魔法だな。だけどこの魔法も僕クラスには通用しないだろう。見た感じこの魔法にはいくつか欠点がある。

僕は軽く飛び上がり宙に移動する。

「火龍の咆哮」

火の古代魔法を放ち土人形を一瞬で消滅させる。

「やっぱりその魔法には欠点があるね。たぶんだけどたくさん土人形をだしたせいで1つ1つの性能が落ちてるでしょ」

「………はい。その通りです」

タイラスさんが魔法の欠点を認める。

「雑魚相手ならたくさん土人形を出していいと思うけど相手が強い場合は1つの土人形に力を集中させた方がいい」

「…………肝に命じておきます」

タイラスさんが僕のアドバイスを聞きいれる。さて、そろそろ決着をつけるとしますか。

「『暴食』、ブースト、アクセル」

僕は『暴食』の魔法で身体能力を極限まで引き上げ、さらに魔法でパワーとスピードを上げる。

軽く地面を蹴っただけで一瞬のうちにタイラスさんの前に移動した。僕が軽くタイラスさんにデコピンするとタイラスさんは吹っ飛んで壁に激突し、気を失った。

「勝負あり」

審判であるシーラさんの掛け声で試合は終わった。今回も新しい小隊長達はかなり優秀そうな人が集まってるなと思いながら僕は訓練所を後にする。









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