Re:legend
259:新たな剣
『リュウ様、リュウ様、起きてください』
僕の部屋の扉をトントンと叩く音と共に僕を起こしに来た誰かの声が流れて来る。
「うーん、そこにいるのは誰?」
寝ぼけながら僕が尋ねる。
『ヘキサです。テトラとペンタが例の物が完成したからリュウ様を呼んで来てくれと』
「わかった。すぐに行くってテトラとペンタに伝えてくれ」
『かしこまりました』
そう言いヘキサはテトラとペンタのもとに向かっていった。
僕は着替えを済ませてテトラとペンタのもとに向かう。
テトラとペンタはおそらくこの前の増築の後に庭に作った2人の研究室にいるだろう。
「あっ、リュウさん、おはようございます」
「おはよう。ヒナちゃん」
僕がテトラとペンタの研究室に入るとヒナちゃんが出迎えてくれた。
「あれが完成したって本当?」
僕がテトラとペンタに尋ねる。
『はい。これです。ためしに使ってみてください』
テトラがそう言いながら僕に棒のような物を渡す。
『ヒナちゃんにはこれを』
ペンタがそう言いながら僕がヒナちゃんのために、とテトラとペンタに作るように頼んでおいた武器を手渡す。
「これが例の武器ですか」
ヒナちゃんがペンタから受け取った武器を見つめながら言う。
「とりあえず試してみようか」
僕達はこの前新たに建てた方の訓練所に向かった。
訓練所の真ん中にかかしを20個ほど設置して武器を試すことにする。
『それに魔力を流してください』
「わかった」
僕はペンタの言う通り棒に魔力を流し込む。すると棒からビーム状の刃が現れる。そう、テトラとペンタに頼んで作ってもらったのはこの前折れてしまった剣の代わりになる剣、このビームサーベルなら折れることはないだろう。
試しに何度か振ってみたがちょっと軽いような気がした。まあ、慣れれば気にならないだろう。
「何ですか、それめっちゃかっこいいじゃないですか!」
ソフィラさんと一緒に訓練所にやってきたジャンヌが僕のビームサーベルを見て目をキラキラさせながら言う。
「ちょっと試してみる?」
「是非!」
ジャンヌは嬉しそうに僕からビームサーベルを受け取りその場で振り回したりしていた。
「じゃあ次はヒナちゃんの武器を試してみようか」
僕はそう言いながらヒナちゃんの方を見る。
「はい」
ヒナちゃんが勢いよく答えてかかしの前に立つ。
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