Re:legend

りゅう

253:試験終了








さてさて、前回かなりお強い狐耳の女の子と巨人族の男を合格にしたわけだがその後しばらくは特に何事もなく戦いが続いていた。

「なんか急につまんなくなったわね」

エリカが戦いを見つめながら言う。たしかに先程の戦いのインパクトが強すぎて他の戦いが全部しょぼく感じてしまっていた。僕がそう思った矢先…全員の視線が1ヶ所に集まった。

「何あれ….すごすぎない?」

エリカが僕の方を見て言う。僕の視界には二十歳くらいの女性が精霊を呼び出し戦っているのが見えた。

「大精霊か?」

強すぎる精霊を見て僕はフランの方を向く。フランは驚いたような表情をしていたが僕の質問にたぶんそうです。と答えてくれた。

見た感じ氷の大精霊だろう。大精霊が軽く息を吐くと大精霊の目の前が一瞬で氷付けになった。そこにいた志願者達からすればたまったもんじゃない、真っ先に狙いのマトになったがやってくる敵を次から次へとなぎ倒していく。

「あの人も特別枠でいいんじゃないかな?」

僕がそう言うと全員僕と同意見だったのか首を縦にふり賛成してくれた。

全員の同意を得たので僕はラスに頼み大精霊使いの女性を別室に移動させる。

次いで話題になったのが槍使いの女の子と双剣使いの男の戦いだった。双剣使いの男が手数の多さを生かし次から次へと攻撃を仕掛けていくが槍使いの女の子はそれを全て槍で受け止めてカウンターを食らわさせていた。2人は魔法は使わなかったがかなりの使い手というのがわかった。2人の武器と武器が混ざり合う時、常に状況は互角といった感じだった。僕が見た感じ2人の腕は互角だろう。決着にはまだまだかかりそうだ。2人の決着に興味があった僕は2人の戦いを見つめていたが何回か武器を交わらせた時シーラさんの1次試験終了と言う声が流れた。現在、会場に残ってた志願者達は一斉に肩の力が抜けていた。今回の試験で志願者達の大体の実力はわかった。やはり大精霊使いの女性が群を抜いているだろう。今回の試験で特別枠で合格したのは全部で6人、そして先程の槍使いと双剣使いも特別枠の人達と同じくらいの強さを持っていたから全部で8人の実力者がいることがわかった。もちろん1次試験では本気を出していない者がいるかもしれないから2次試験がかなり楽しみである。

「えー皆様お疲れ様です。1次試験を合格した皆様には今日はゆっくりと休んでいただきたいと思います。騎士団の寮を解放しますのでご自由にお使いください。2次試験は明日の午前10時開始とします。では、本日はこれで解散とさせていただきます」

僕の言葉を聞き、志願者達は散り散りになって行く。騎士団の寮に向かう者もいれば街へ向かう者もいる。僕はというと2時試験の準備をするためこの場に残った。






翌日


1時試験と同じ場所に集められた1006名の志願者達、彼らにはこれから2時試験である面接を受けてもらう。

さて、今から面接をしないといけないわけだが、ぶっちゃけめんどくさい。1006人と面接なんてやってられるか!と思ったので僕、ロンさん、シーラさんの3組に分かれて3ヶ所で面接を行うことにした。それでも約340人程と面接をしないといけないわけだが…

「リュウさん、大変ですが頑張りましょうね」

僕がめんどくさがっているのを察したからか僕の横にいたハルカが僕に話しかけてくれた。僕はハルカ、エリカとともに3人で面接を行う。一応僕達の護衛としてガランさんとミレイユさんが僕の後ろに控えていた。





その後、約10時間をかけてようやく面接が終了した。2次試験で人数は842人まで減ったようだ。ちなみに特別枠の6人と槍使いの女の子、双剣使いの男は全員2次試験を通ったらしい。

2次試験を合格した者が全員会場に集められた。

「えー、皆様2次試験お疲れ様でした」

ぶっちゃけ一番疲れているのは僕達なのだが…

「2次試験を合格した皆様はピュレット騎士団に正式に採用とさせていただきます」

僕の言葉を聞き会場から歓喜の声がたくさん聞こえてきた。

「さて、皆様はこれからピュレット騎士団となるわけですが、皆様の中から小隊長等を決めたいと思いますので小隊長志願者はこの場に残ってください。それ以外の方は本日は解散とします。明日の入団式でまたお会いしましょう」

僕の言葉を聞き会場から次々と人が出て行く。この場に残ったのは30名ほど、僕達が注目していた8人も残っていた。

「さて、皆様には今から僕と戦ってもらいます」

いつもやっている腕試しのような物だが今回は本気でやらないとな…と思いながら僕は構える。大体のルールを説明した後、シーラさんの開始!という掛け声が会場に鳴り響く。








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