Re:legend

りゅう

238:当然の襲撃者








「草の魔女ソフィラを復活させる?」

『はい、草の魔女ソフィラは魔女の中で唯一人々のために力を使っていました。今の状況を知れば、我らに力を貸してくれるでしょう』

「そうか…でも…」

ラスの提案は悪くないと思うが、僕の中にある1つの疑問によりラスの提案に賛成出来なかった。

「なんで草の魔女ソフィラは封印されてるんだ?」

僕が疑問に思っていたことをラスに尋ねる。

『風の魔女ウィルモアの仕業です。草の魔女ソフィラの力を恐れた風の魔女ウィルモアが部下に命じ、草の魔女ソフィラを封印しました。私達は運良く草の鍵を発見したのですが草の遺跡の前には大量の魔族がいてとても近づけませんでした』

「つまり、ラス達は前から草の魔女ソフィラを復活させようとしてたってこと?」

『はい。まあ、私達が草の魔女ソフィラを復活させようとしていた目的は魔族を倒してもらうためですが、魔女達が暴れていると草の魔女ソフィラが知ったら魔族よりもそちらを優先するでしょうが…』

まあ、自分と同じ魔女の称号を持つ者が暴れまわってたら嫌だよな…僕としては魔女というかなり大きな戦力が得られるから是非草の魔女ソフィラに復活していただきたいと思う。

念のためロンさんや同盟国の王様達と相談したが、草の魔女ソフィラは童話とかでも正義の魔女などと称えられているみたいなので反対する者はなかった。

ラスに草の遺跡の場所を教えてもらい近くまで『時空』の魔法で移動してみた。
移動した先から遺跡の方をみると遺跡の前にはたくさんの魔族が陣取っていた。

「うわぁ結構いるなー」

魔族達を見て僕が呟く。とりあえずみんなを連れてこようと家に戻った。

「なるほど、草の魔女ソフィラを復活させる…ね…まあ、悪くないんじゃないかしら」

リビングのソファーにもたれかかっているエイリーンが僕に言う。ぶっちゃけ魔女の力をかなり警戒しているエイリーンは反対すると思っていたが心配しすぎだったようだ。

エイリーンの同意を得た後、僕は家のみんなを集める。家のみんなは僕の意見に賛成のようだった。

今回、ピュレット騎士団のみんなには留守番をしてもらう。みんなかなり強くなったが仮にも魔女が復活する現場に安心して連れて行ける程ではない、今回は少数精鋭で行こうと思う。

メンバーとしてはヒナちゃんとメグ、そして機械族のモノ、ジ、トリ、テトラ、ペンタそしてまだ前回の戦いの傷が癒えていないスカーレッド以外全員だ。

とりあえずヘキサからデカまでの機械族を呼びに前に新しく取り付けた方の家にあったリビングに向かう。

こちら側のリビングは使うことがなかったので機械族達は全員ここに住んでいる。男女分けなくていいのか?と僕が尋ねたが特に気にしないとのことだったのでとりあえず全機この部屋を使ってもらっている。

僕が機械族のみんなに事情を話すとモノが自分も行きたいと言い出した。ぶっちゃけモノは機械族の中でも強い方だが、今回は家の警備に回ってもらいたいと僕が言うと大人しく引き下がった。

「よし、じゃあみんな、行くぞ!」

僕がみんなに言うとみんなが勢いよく返事をしてくれた。みんなの返事を聞きながら僕はドリフトを発動させる。






草の遺跡の前では襲撃者が約2年程なく、毎日暇を持て余していた兵士達が今日も遺跡前でグダグダしていた。

そこに突如襲撃者が現れたとしよう。

当然のように魔族達の陣形は崩壊し、いきなり戦局がこちら側に大きく傾いた。








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