Re:legend

りゅう

237:量産と提案







僕達が魔女達の前から撤退してから数日が経っていた。

「リュウ様に報告します」

家の訓練所で古代魔法の練習をしていた時、急にガランさんが現れ僕に言う。

「どうやらあの孤島は現在、西と東で2分され、火の魔女フレイムと氷の魔女フロストの戦いが毎日のように繰り返されているようです」

「そうか、わかった報告ありがとう」

「とこれで、コリン様かニコル様かラハド様はいらっしゃいますか?」

「あーたぶん家の中にいると思うよ」

「わかりました。では失礼します」

今からコリンさんかニコルちゃんかラハドさんにしごかれるであろうガランさんの背中を見ながら心の中で頑張れ!とエールを送る。

ガランさんの報告を聞く限りだと火の魔女フレイムと氷の魔女フロストはしばらく放置して様子を見た方がいいかな…

『マスター、例の物が完成しましたよ』

僕が振り返るとそこには機械族の女の子テトラとペンタがいた。2人は機械族の中で戦闘力が低いみたいなので技術者になってもらった。

とりあえず2人に作ってもらったのがスマホだ。
スマホといっても昨日は電話、メモ帳、カレンダーのようなものしかないが…以前、機械族が電話で僕に連絡して来たのを思い出し、作れるか尋ねたら作れるとのことだったので作ってもらった。

とりあえず僕はスマホを家の人とロンさん、そしてピュレット騎士団の小隊長より階級が上の人達に配った。機械族はスマホがなくても連絡が取れるとのことなのでスマホは不要みたいだ。

みんなにスマホを配ってから数時間、試しにと僕に電話をかけてくる人が多発した………

「やっと収まったかな?」

ようやく電話がかかってこなくなり少し安心した。

「ようやく練習に集中できるな…」

別に放置していても良かったのだが後で何か言われると面倒だし、1つ1つの電話にちゃんと応じていた。

『リュウ様、少々よろしいでしょうか?』

僕が振り返るとそこには機械族、機体番号11、最終個体、ラスがいた。

「ラスか、急にどうしたの?」

『提案があって参りました。以前リュウ様に渡した草の鍵についてです』

「草の鍵について?」

僕は僕のバンクカードから草の鍵を取り出しながらラスの意見を聞く。

『私は草の鍵を使い、草の魔女ソフィラに復活してもらうべきだと思います』

「え?」

僕はラスの考えがわからず一瞬身が固まった。








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