Re:legend

りゅう

221:魔力属性







「で、強くなりたいから私に古代魔法を教えろ、と?」

僕達に無理矢理連れて来られたエイリーンが言う。

「まあ、そういうこと、頼むよ」
「お願いします」

僕とハルカがエイリーンに頭を下げる。
エイリーンが僕達に古代魔法を教えてくれることになり暇してたフランとユリちゃんも一緒に教えてもらうことになった。

「まず貴方達の魔法属性を調べるわ、この紙に魔力を流してみて」

そう言いエイリーンは僕達に紙を配る。
エイリーンに言われた通り僕達は紙に魔力を流す。

フランが魔力を流すと紙が濡れ、ユリちゃんが魔力を流すと紙に雷が流れた。

「フランは水属性、ユリちゃんは雷属性ね」

エイリーンが2人の紙を見て言う。
続いてハルカが紙に魔力を流す。すると紙が3つに切れ、1つは燃え、1つは凍りつき、1つは吹き飛んでいった。

「ハルカは炎に風、氷みたいね、3つも魔力属性があるなんてすごいわ」

エイリーンが感心して言う。

「あとはリュウだけね」

エイリーンに言われ僕も紙に魔力を流す。
すると紙が細かく分かれ、それぞれに変化が現れた。
燃える物もあり、凍る物もあり、濡れる物もあり、土まみれになる物もあり、植物の苗のような物が生えてくる物もあったり様々な変化が見られた。

「もう一度やってもらえる?」

エイリーンが呆れたような顔をして言う。
もう一度紙に魔力を流すと先程と同じ変化が見られた。

「驚いたわ…まさか全属性使えるなんて…」

エイリーンが呟く。どうやら僕は全属性使えるようだ。

「とりあえずみんな1つの属性を重点的に鍛えましょう。短期で強くなりたいなら複数の属性で弱い魔法を複数使えるよりも1つの属性で強力な魔法を少し使える方がいいわ」

「確かにな…」

エイリーンの言葉に全員が同意する。
ユリちゃんとフランは1つしか属性を持っていないためその属性の魔法を、ハルカは炎属性の魔法、僕は氷属性の魔法から鍛えることにした。

「とりあえず、この石を」

そう言いエイリーンが僕達に石を配る。石には何かしらの魔法が施されているみたいだった。

「これは?」

ユリちゃんが石を見つめながらエイリーンに尋ねる。

「それは魔障石と呼ばれる石よ、ある程度の魔力は吸収されるわ、とりあえずその石をさっきの紙みたいな状態にしてみなさいな」

「わかりました」

ユリちゃんがそう言い石に魔力を流すが石に変化はない。

「できましたよ」
「私も」
「僕も」

フラン、ハルカ、僕は魔障石を先程の紙と同じ状態に出来ていた。

「嘘でしょ?普通2日はかかるのに…」

エイリーンが驚きながら言う。
とりあえずユリちゃんはそのまま魔障石を使った魔力コントロールの練習を、僕達はさっそく古代魔法を使うことになった。










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