Re:legend

りゅう

217:王と魔女







風の遺跡周囲が闇に包まれる。




「何が起こっているの?」

地面に倒れていたエリカを抱き抱えたハルカが呟く。

「これは…」

風の魔女ウィルモアも驚いているようだった。

「一体何が?」
「魔女様…これは…」

風の魔女ウィルモアが驚いているのを見て風のウィッチプロフェッサー達は不安そうな感じになる。

「慌てるでない、招かねざる客が来ただけだ」

風の魔女ウィルモアがそう言い放つとウィッチプロフェッサー達は落ち着いたようだった。

しばらくして風の遺跡の周囲を包んでいた闇が一箇所に集まり人のような形になる。
闇からはかなりの量の魔力が感じられた。

「久しぶりだな、風の魔女ウィルモアよ、まさかお前が復活するとはな…」

一箇所に集まった闇が風の魔女ウィルモアに言う。

「この遺跡の警備をもっと強くしておくべきだったな魔神王よ」

「魔神王!?」
「魔神王だと…」

風の魔女ウィルモアが突然だした魔神王という言葉にハルカだけではなく風のウィッチプロフェッサー達も驚く。

「それにしても我に会いに来るのに分身体とはな、貴様、我をなめているのか?」

風の魔女ウィルモアが言葉に怒りを込めて尋ねる。

「いやいや、復活したばかりの貴様にはちょうどいいと思ってな、不服だったか?」

「確かに復活したばかりの我はかなり弱ってるだろうな、だが貴様の分身体くらいすぐに破壊できるぞ」

「試してみるか?」

魔神王が風の魔女ウィルモアに言うと風の魔女ウィルモアは少し強めの風を放つ。

風の魔女ウィルモアが放った風を魔神王が闇であっさりと消滅させる。

「これが今の貴様の力か?いくら復活したばかりとはいえ衰えすぎてはいないか?」

「貴様の力を知るために手加減してやっただけじゃ、貴様が本気でやりたいと言うなら全力でやってやるがどうする?」

「やめておこう、今はな…」

魔神王がそう言い闇の力を弱める。

「今は、か…いずれはやりあうつもりと言うことか…まあよい…」

「貴様が復活したということは他の魔女も復活したのか?」

「さあな、我には分からぬ、各遺跡に警備を付けてる貴様の方が詳しいと思うが」

「残念だが魔女が封印されていた遺跡で見つかっているのはこの風の遺跡のみだ、他は場所すらわからん」

「そうか、まあ誰が復活しようと構わないがな」

「ところであの人間2人は何者だ?貴様の後ろにいるのは貴様の部下だということはわかるが…」

魔神王が風の魔女ウィルモアにハルカとエリカについて尋ねる。

「そういえば忘れていたな、我に刃向かう愚か者を排除するのを」

風の魔女ウィルモアがエリカを抱えているハルカの目の前に移動する。








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