Re:legend

りゅう

203:再開そして雇用







僕は急いで王城にむかい、ロンさんを捕獲し、家に強制連行した。

「ロンか?老けましたね…」

彼女がロンさんを見ながら言う。
ロンさんは彼女を見てかなり驚いているようだった。

「なっ、もしやエイリーンか?」

「そうですよ。見てわかりませんか?」

「なぜここに?」

「この者に気絶させられて気づいたらここに」

「そうですか。何故リュウ様はそのようなことを?」

ロンさんが僕に言う。
そのようなこととはたぶんエイリーンさんを気絶させたことだろうな。

僕は事情をロンさんに説明した。

「そうでしたか…」

ロンさんが僕の説明を聞き納得したような顔をする。

「まあ、ピュレットが魔族から解放されたなら私がグリーンドラゴンの宝を奪う理由はなくなったわ」

エイリーンさんが僕にそう言う。

なんでもエイリーンさんはかなり昔からピュレットに住んでいたらしく、ロンさんとも仲が良かったようだ。

ロンさんが30歳くらいの頃にエイリーンさんは旅に出たらしい。
エイリーンさんが旅に出てから数年後にピュレットは魔族に占領された。
エイリーンさんがピュレットが魔族の手に落ちたと知ったのはその数年後らしい。

それからエイリーンさんはピュレットを奪還するためにいろいろとしてきたらしい。
優秀な仲間を集めたり、かなり高価な貴重品を遺跡などから掘り出し、売り、武器に変えたりと確実にピュレットを取り返すために、今回エメラルドの宝を狙ったのもそのためだったようだ。

「あなたがピュレットを救ってくれたのよね?ありがとう。礼を言わせてもらいます」

エイリーンさんがそう言いながら僕に頭を下げる。

「気にしないでください。僕がしたくてしたことですから」

「そう言っていただけると嬉しいです。」

「そういえば、リュウ様、この屋敷で働く人を探してましたよね?もし、双方が嫌じゃなければエイリーンをこの屋敷で働かせてはいただけないでしょうか?」

「私からもお願いしたいです。一応、家事全般はできますし、あなたの護衛としても役に立てますよ」

「そうですか、エイリーンさんが嫌じゃないなら是非お願いします。」

こうしてエイリーンさんはうちで働くことになった。

「あと、もう1つお願いがあるのですが」

エイリーンさんが僕に言う。

「お願い?」

「私がピュレットを取り戻すために集めていた仲間が5人いるの、その人達をピュレットの騎士団として雇ってあげてくれませんか?」

エイリーンさんが僕に言う。
ぶっちゃけ、前の戦いで領土が増えたおかげで絶賛人手不足だったのだ。

こちらから頼みたいくらいだ。
とりあえずその5人にエイリーンさんが手紙を送り、ピュレットに来てもらうことになった。

「リュウ様、この機会にピュレット騎士団を増員してはいかがでしょうか?」

「そうだね、何人くらいいけそう?」

「そうですな…今の状況だと新たに150名程でしょうか」

ロンさんが僕に答える。
150人か…まあ、そんなもんだよな。

「わかった。とりあえず、ギルドや近くの国で騎士団団員募集の掲示板をかけておいてください。」

「わかりました」

ロンさんがそう言って部屋を出ていく。











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